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ケヤキは、もともとは関東地方に多く見られたものですが、現在は本州から九州の日本各地に広く分布しています。公園や学校、街路樹としてもよく見かけますよね。
長さ5センチ前後のケヤキの葉っぱにはギザギザがあり、春には薄黄緑色の花が葉っぱの脇に何個かまとまって咲きます。まっすぐに幹が伸びて大きく育ち、20メートルにも30メートルにもなる大木です。
そんなケヤキですが、剪定しながら程よい大きさを保ち、庭のシンボル的存在に育てることもできますし、盆栽として仕立てて楽しむこともできます。
ここでは、そんなケヤキの育て方についてご紹介したいと思います。
ケヤキは日当たりが良くて風通しが良い場所で育てると、どんどん大きく成長します。
ケヤキには夏の強い日差しにも冬の寒さにも強いという特徴があるため、日本では北海道以外ならどのエリアの気候も合っているといえます。
ただ、ケヤキは大気汚染に弱く、空気のキレイなところでよく育ちますので、都会で育てるのにはあまり向いていません。
ケヤキの苗を植えてから数年は、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。
ケヤキは乾燥には弱い方ですが、苗がしっかり成長して根付けば、基本的に水やりはしなくても、雨の恵みに任せておけばOKです。ただし、真夏の乾燥しやすい時期は水やりをして補います。
ケヤキはそれほど肥料を必要としません。肥沃な土壌で育てているのであれば、肥料は与えなくても大丈夫です。
もし肥料を与えたい場合は、2月頃に木の周りを掘って堆肥を施しましょう。
ケヤキを育てるときは、水持ちが良くて肥沃な土を用いましょう。
ケヤキの植え付け時期は、春の3月から4月頃が適期です。
10月から11月頃の秋にも植え付けは可能ですが、充分に根が張らないまま冬を迎えると、細い枝は枯れ込んでしまうことがあります。そのため、秋に植え付けを行う場合は、なるべく早めに植え付けをし、寒さが厳しくなる前にしっかり根が張るようにしておくと良いでしょう。
ケヤキの増やし方には、「種まき」または「挿し木」という方法があります。
熟した果実から種を取り出したら、すぐに種まき用の土に種をまきます。すぐにまかないときは乾燥しないように保管しておいて、3月頃に種まきをします。
種をまいたらたっぷりと水やりをしましょう。毎日、朝晩の水やりを忘れないでくださいね。
挿し木は、5月中旬から7月上旬頃に行います。新芽の付いた枝先を15センチくらいカットし、水に挿して吸水させてから、挿し木用の土に挿します。
半日陰に置いて、土が完全に乾く前に水やりをしてください。水切れしないように管理しましょう。
ケヤキの主なお手入れは剪定です。
剪定は、葉っぱが落ちた冬に行います。風通しが良くなるよう混み合った枝や邪魔な枝を切ります。ただし、あまり刈り込み過ぎると樹形が台無しになってしまいますので、樹形を損ねない程度の適度な剪定をしてください。
ケヤキはある程度病害虫の心配があります。
苗の間は、ウドンコ病や褐斑病などの病気にかかることがあります。そのために成長が遅れることもありますので、定期的に薬剤を散布して病気を予防しましょう。
ケヤキの葉っぱに付きやすい害虫というと、ケヤキヒトスジワタムシなどです。葉っぱに害虫が寄生すると、葉がこぶのように膨らむためすぐにわかります。このような葉っぱを見つけたら早めに除去してください。
ケヤキは庭木としてだけでなく、鉢植えで栽培すれば盆栽としても楽しむこともできます。
ケヤキの盆栽への水やりは、春と秋は1日1回、夏は1日2回、冬は2日に1回を目安にするとよいでしょう。肥料は、盆栽の場合もあまり必要としませんが、肥料を与える場合は与えすぎに注意して、9月頃に油かすなどを施します。
盆栽ですと害虫の心配はあまりありませんが、まれにアブラムシが付くこともありますので、なるべく風通し良く管理してください。
ここでは、日本各地に自生し公園や街路樹としてもよく見かける、ケヤキの育て方についてご紹介しました。
ケヤキは暑さにも寒さにも強く、とても丈夫で大きく育つ木です。庭のシンボル的な存在にもなり得、横に枝を広げた樹形は美しい反面、庭植えではある程度の広さを必要とします。
しかし、広い庭がないとケヤキは育てられないのか…とガッカリすることはありません。
鉢植えや盆栽としてなら、広い庭がなくてもOKです。ケヤキは、盆栽としてもとても人気のある植物です。ぜひ、ケヤキを育ててみませんか。
※トップ画像は35さん@GreenSnap
GreenSnap編集部