warning
error
success
information
葉に触れると順々に葉を閉じ、下向きになるオジギソウは、まさにその名の通り、まるでお辞儀をしているかのようなユニークな姿をした植物です。また、葉に触れるだけでなく、熱や振動などの刺激が加わってもお辞儀します。寒さ以外には強く丈夫で、日本でも暖かい沖縄では自生していたりします。今回は、そんな不思議な植物、オジギソウの育て方をご紹介します。
オジギソウは南米原産のマメ科の植物で、本来は多年草ですが、寒さに弱く、日本の寒い冬を乗り越えることはできずに枯れてしまうため、日本においては一年草として扱われています。
オジギソウを育てるときは、日当たりと水はけのよい場所であるほか、なるべく暖かい場所を選びましょう。もっとも、オジギソウを地植えする場合は、日本の寒い冬を越すことはできませんので、特に冬越しの準備等は必要ありません。翌年、一から育てましょう。
オジギソウへは、土の表面が乾いていたら、たっぷり水やりをしましょう。
オジギソウはあまり肥料を必要としません。オジギソウの生育初期に、液体肥料を1~2回施せば十分でしょう。逆に肥料が多いと、葉ばかり茂ってしまい、花付きが悪くなってしまいます。
オジギソウを育てるときは、水はけのよい用土を用いましょう。あまり難しく考えず、腐葉土を多めに混ぜて水はけをよくするか、市販されている草花の培養土を使いましょう。
オジギソウの植え付け時期は、5月~6月頃が適期です。
オジギソウを地植えにする場合は、腐葉土をたっぷり混ぜた用土を使い、水はけをよくしておきましょう。オジギソウは一株一株が広がるので、株間を20~25cmくらい広めにして植え付けます。鉢植えの場合は、一鉢に一株の苗を植え付けます。
オジギソウは冬には枯れるので、植え替えの必要はありません。
なお、オジギソウは種を発芽させて植え付ける方法もありますが、最初は苗を買ってきて植え付けた方が簡単です。種から育てる場合は、秋に種を採取し、翌年からの楽しみにとっておくことをおすすめします。
秋に採取して保管しておいた種を、翌年の5月頃に種まきします。オジギソウの種は表面が硬いので、一晩水につけてから種まきしましょう。直まきでも育ちますが、株間のことを考慮し、育苗ポットで発芽させ、その後定植することをおすすめします。
1つのポットに3~4粒の種をまき、繰り返し間引きして、元気のいい苗を1本残します。根どうしが絡んでいて、引き抜いて間引きすると根を傷める可能性がありますので、地面ギリギリの所をハサミで切り間引きしましょう。
オジギソウの本葉が3~4枚に育ったら、根を傷めないよう根鉢を崩さず、そのまま定植してください。
オジギソウは丈夫な植物ですので、特に心配する病害虫はありません。
ただし、まれにハダニが付くことはあります。ハダニは葉裏に寄生して、汁液を吸う害虫です。ハダニに汁液を吸われた部分は、葉緑素が抜けてしまい、小さな白い点のようになります。
はじめは気づきにくく、ハダニの数が増え、被害が拡大して、白い点と点がくっつき、カスリ状に見えるようになって気づくことが多いです。葉緑素を失った葉は、光合成ができずに発育不良に陥ってしまいますので、なるべく早めにハ園芸用の殺虫剤などで駆除しましょう。
冬になると枯れてしまうため、翌年も楽しみたいのなら種を採取しておきましょう。
オジギソウは花後に種ができるので、種の入ったサヤが茶色くなったらサヤごと採取して、日陰で乾燥させましょう。サヤが乾燥したら、中の種を取り出します。採取した種は袋などに入れ、冷暗所で保管してください。
オジギソウは開花時期の7〜10月頃になると、ピンク色のふわふわしたボールのようなかわいい花を咲かせます。
オジギソウの花言葉は、「繊細な感情」「感受性」「感じやすい心」「敏感」「謙虚」などです。
オジギソウの、葉に軽く触れるだけで葉が閉じ垂れ下がってしまい、まるでお辞儀をしているように身えり、その敏感な反応が「敏感」「繊細な感情」「感受性」「感じやすい心」などの花言葉の由来となり、お辞儀をする姿が「謙虚」という花言葉を生んだといわれています。
オジギソウの育て方などについてご紹介しました。オジギソウの魅力は、何といってもそのユニークな生態です。葉に触れる、熱、振動などの刺激が加わると、葉が閉じ垂れ下がり、お辞儀をします。とても不思議ですね。また、オジギソウはとても丈夫なので、初心者にも育てやすいという魅力もあります。
一年草として扱われていますが、冬に暖かい室内で育てれば冬越しすることもできるようです。ぜひあなたもオジギソウを育ててみませんか?
※トップ画像はnaoさん@GreenSnap
GreenSnap編集部