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ミモザといわれて皆さんが思い浮かべるのは、ぽんぽんのような丸くて黄色い花を咲かせる植物ですよね。しかし、本当は「ミモザ」という名前の植物は存在しません。
ここでは、いったいミモザとはどんな花なのか、アカシアやオジギソウとのややこしい関係性、庭木やアレンジにおすすめの種類、植えてはいけないといわれる理由など、さまざまなミモザの豆知識をご紹介します。
科・属 | マメ科アカシア属 |
学名 | Acacia decurrense var.dealbata |
英名 | Ginkgo |
原産国 | オーストラリア |
別名 | アカシア |
分類 | 常緑小高木 |
樹高 | 2m〜(※種類によって異なる) |
花の色 | 黄 |
開花時期 | 2〜4月 |
花径 | 花穂5〜30㎝(※種類によって異なる) |
ミモザとは、マメ科アカシア属に属する植物の俗称です。
世間一般でいう、黄色い花を咲かせる「ミモザ」は、フサアカシアやギンヨウアカシアなどを指すことが多いです(現にお花屋さんなどでも、これらはミモザとして販売されています)。
ぽんぽんした黄色の花が特徴的で、花束やアレンジメントにも人気です。種類によって、葉っぱは緑色やシルバー色をしていたり、丸葉や針葉などの形があります。
ミモザは基本的にどれも成長速度が早く、巨木になりやすい植物です。
また、枝ぶりが旺盛かつ巨木になりやすいのに、対して主幹は細くて折れやすいといわれています。そのため、台風が珍しくない日本でミモザを庭木として植えるのは、あまりおすすめできません。
とはいえ、ミモザを植えてはいけないというわけではありません。
ミモザを植えてはいけないというよりは、庭木として育てづらいという方が正しいかもしれませんね。
ただし、ミモザの中でも庭木におすすめな種類もあるため、どうしても育てたい方は種類をチェックしておくといいでしょう。
それではどうしてアカシアの仲間を「ミモザ」と呼ぶようになったのでしょうか。
そもそも、本来「ミモザ」はオジギソウの学名(mimosa)でした。
オジギソウの花色はピンクですが、花形は房状であり、アカシア(正確にはフサアカシア)の花と似ています。以下の2つの写真を見比べてみてください。
▼オジギソウ
▼フサアカシア
花色こそ違うものの、花や葉っぱの形までよく似ていますよね。
このことから、アカシアがヨーロッパに持ち込まれたときに「オジギソウ(mimosa)に似たアカシア」であるとして「ミモザアカシア」と呼ばれるようになりました。
そして、それがだんだんと略され、本来のアカシアの仲間ことを「ミモザ」と呼ぶようになったのです。
通称「ミモザ」「アカシア」:マメ科アカシア属
通称「オジギソウ」:ネムノキ科ネムリグサ
ここでは、通称ミモザと呼ばれるアカシアの仲間のことを「ミモザ」と呼んでいます。
ミモザは、世界中に約600もの種類が存在します。とはいえ、日本に出回っているミモザはそこまで種類は多くありません。ここでは、庭木・切り花・アレンジにおすすめの種類を各1種ずつ、ご紹介します。
日本でミモザとして最も多く流通している品種です。
細かい切れ込みの入った楕円の銀色の葉(シルバーリーフ)を持つのが特徴で、葉はやや硬めです。花穂は5〜10㎝ほでで、枝全体につきます。
ミモザの中では比較的寒さに強く、丈夫な品種であるため、庭木として人気があります。
ヨーロッパでミモザとして最も多く流通している品種です。
ギンヨウアカシアによく似た細い切れ込みの入った葉を持ちますが、ギンヨウアカシアよりも緑っぽい色をしていて、柔らかいという違いがあります。
花穂はギンヨウアカシアよりも大きめで、20〜30㎝ほどになります。この花からは甘くていい香りがするため、切り花などにも人気があります。
ミモザの中でも樹高が低めの品種です。
ユーカリに似た丸いシルバーリーフを持つのが特徴で、こちらも短くてやわらかい毛がはえています。
葉に切れ込みの入った品種と比べて、葉が大きく落ちにくいことから、リースやドライフラワーアレンジなどに人気があります。
毎年3月8日は「ミモザの日(国際女性デー)」です。
この「国際女性デー」は、女性の社会参画を願い、国連によって制定されました。3月8日がミモザの季節であることから、イタリアを中心に「ミモザの日」と呼ぶようになりました。
そのイタリアでは、ミモザの日には男性から、家族や恋人、友人の女性へ、ミモザの花束を贈るのが定番となっているそうですよ。
ミモザは花言葉も素敵なので、花束やアレンジメントを贈るときっと喜ばれそうですね。
ぜひ皆さんもミモザの魅力を知って、ミモザの日をお祝いしましょう!
GreenSnap編集部