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ジューンベリーは北アメリカ原産で、樹高は2メートルから3メートルほど。比較的育てやすいので、庭木としてピッタリな落葉小高木です。春には白やピンクのかわいらしい花を咲かせ、その名のとおり、6月に甘い深紅の実をつけます。そして、秋には美しく紅葉もしますので、とても観賞価値が高いといえます。
ここでは、そんなジューンベリーの育て方についてご紹介したいと思います。
ジューンベリーは比較的寒さに強くて耐陰性があり、日本では東北から九州まで広い範囲で育てることが可能です。ただし、夏の暑さや乾燥には弱いため、西日が当たらなくて風通しの良い半日蔭で育てるのに適しています。
ジューンベリーは乾燥が苦手なので、常に適度な湿り気が必要です。
ジューンベリーを鉢植えで育てる場合は、表面が乾いたら鉢底から水が流れ出るくらい、たっぷりと水やりをします。春と秋には1日1回、冬は3日から5日に1回、夏場は朝夕2回を、水やりの目安にするとよいでしょう。
ジューンベリーを地植えする場合は、特に乾燥がなければ水やりは必要ありません。ただし、植え付けてから根付くまでの2週間程度は、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えましょう。
ジューンベリーには、12月頃に有機質肥料を施し、開花前の3月頃と収穫後の8月頃に即効性の化成肥料を与えます。
ジューンベリーは土への適応性が高いので、特に土質は選びません。
ただし、鉢植えの場合は、保水力のある土を選ぶと良いでしょう。赤玉土5:腐葉土5の混合土にピートモスを少し加えても良いです。地植えの場合は、堀りおこした土に腐葉土や完熟堆肥を混ぜてから植え付けます。
ジューンベリーの苗木を選ぶときは、花芽がたくさんついていて枝が太くしっかりした物を選びましょう。
地植えの場合は、風通しがよく水はけのよい場所に、直径&深さが50センチ程度の穴を掘って植え付けます。掘り上げた土の半分に腐葉土や堆肥を混ぜて埋め込んでください。
鉢植えの場合は、樹高が低い品種を選んで植え付けましょう。
ジューンベリーの増やし方は、「挿し木」または「種まき」です。
前年伸びた枝を挿すなら3月に行い、その年伸びた枝を挿すなら6月下旬から7月頃に行います。ジューンベリーの枝を10センチほどの長さに切り、市販の挿し木用土に挿せばOKです。
ジューンベリーの実の中にある小さな種を取り出し、果肉を洗い流します。赤玉土小粒を入れて種まきし、土が乾かないよう水やりをして管理すると、 翌年の春に発芽します。
自然樹形で育てるのであれば、特に剪定は必要ありません。ただし、ジューンベリーが高木になって混み合うのを避けるのであれば、樹形を整えるために、12月から3月頃に剪定を行います。
1本の主幹を作る1本立ち、もしくはこんもりとした株立ちに仕立てます。混み合った枝を間引く場合には、その年に結実した枝から間引くようにするのがポイントです。
ジューンベリーは病害虫の心配はあまりないのですが、風通しが悪かったり日当たりが悪かったりすると、うどんこ病にかかることがあります。
害虫については、アブラムシがつくことがあります。また、実が熟すと鳥が食べに来ますので、鳥に食べられる前に収穫しましょう。収穫を重視するのであれば、ネットで防いでください。
ジューンベリーにはさまざまな品種のものがありますが、ここでは2種類ご紹介します。
リージェントはとても小さく育つ品種で、樹高は高くても180センチ以内で、もっと小さく育てることもできますので、鉢植えに向いています。花つきも実つき良く、育てやすいので人気の品種です。
ロビンヒルは、ジューンベリーでは珍しい、淡いピンクの花を咲かせる品種です。樹高は2メートルほどまで育ちます。果実が青紫色になったら収穫どきです。
ジューンベリーの花言葉には、「穏やかな笑顔」とか「穏やかな表情」といったものがあります。
美しい花が咲き誇り、また可愛らしい赤い実がたわわに実ったジューンベリーの木が、風に揺れる様子はまさに花言葉のとおりとても穏やかです。
ここでは、庭木として人気の高い北アメリカ原産の落葉小高木、ジューンベリーの育て方についてご紹介しました。花も実も、紅葉も楽しむことができるジューンベリーは観賞価値も高いので、お庭のシンボル的存在になり得ますね。
比較的育てやすいので、初心者にもおすすめです。
※トップ画像はcloverさん@GreenSnap
GreenSnap編集部