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初夏の時期に赤い実を付けるジューンベリーは、シンボルツリーとして人気がありますね。春には白い小花を沢山咲かせ秋は紅葉するので、季節が感じられる庭木として最適です。
ジューンベリーは自然樹形がきれいなので大胆な剪定は必要ありませんが、定期的に剪定が必要といえます。ジューンベリーの剪定方法や剪定時期、剪定を成功させるコツなどを中心に詳しく解説していきます。
ジューンベリーは樹木の中でも生長が遅いですが、落葉小高木なのでそのままにしておくと全体的にどんどん大きくなってしまいます。
大きく生長すると手入れも大変なので、1年に1回剪定することで樹木の高さを維持して実も付きやすくなります。
ジューンベリーの剪定時期は、休眠期の11~3月頃が最適です。ただし、寒くなる1月中旬~2月上旬頃に剪定してしまうと株が弱ってしまうため、この時期の剪定は避けるようにしましょう。
ジューンベリーは、主に「徒長枝(とちょうし)」「胴吹き枝(どうふきえだ)」「枯れ枝」「ひこばえ」の枝を剪定する必要があります。
不要な枝の種類は他にもありますが、これらの枝を取り除くことで綺麗なジューンベリーの樹形を維持できます。
徒長枝とはどの樹木にもある枝の一つで、生長が早く上に向かって伸びる枝です。別名「暴れ枝」などとも呼ばれ、目立ちやすいことから樹形を崩してしまう特徴があります。
徒長枝は他の枝の途中から生えてきて多くの養分を使うため、ジューンベリーなど多くの樹木では剪定する枝の対象です。
胴吹き枝は幹の根元辺りから上に向かって伸びる小枝で、「幹吹き枝」とも呼ばれています。この枝が生えることで本来木の丈夫に送られる養分が取られてしまうため、剪定の際に取り除きましょう。
枯れ枝は文字地通り枯れている枝のことで、枯れ枝があることで見栄えも悪くなります。株元に生える若枝のひこばえも樹形を乱す原因になるため、必ず剪定しましょう。
ジューンベリーの剪定では、「株立ち」と「主幹仕立て」の2種類があります。ジューンベリーをどのような樹形にして育てるかによって剪定方法が変わるため、剪定する前には樹形をイメージしておくことが大切です。
ジューンベリーをひし形の樹形で楽しみたい場合は、株立ちに仕立てましょう。
株立ちに仕立てる場合でも、徒長枝など不要な枝があれば適宜取り除いてください。
ジューンベリーをシンボルツリーとして育てたい場合は、主幹仕立てをします。植え付けする年数によって手入れの仕方が変わるので、以下のような方法で樹形を整えていきましょう。
ジューンベリーの苗木を約50~60cmの高さに切り落とし、幹だけの状態にします。
伸ばしたい枝を1本選んで残し、それ以外の枝などは根元から取り除きます。
枝から生えてきた細い枝を2/3程度切り詰め、胴吹き枝などの不要な枝を剪定しましょう。
不要な枝や実を付けた枝を剪定します。
ジューンベリーは自然樹形が美しい樹木なので、他の樹木のように強めに剪定する必要はありません。思い切り剪定することで花が咲かなかったり実が付かないことがあるため、ジューンベリーを元気に育てるためにも剪定する枝の長さなどには気をつけましょう。
ジューンベリーは生長するまで約7~8年かかるといわれ、3年程度実を付けた枝はその後実を付けにくくなります。そのため、4年目の主幹仕立てでは実を付けた枝を剪定することで、翌年は他の枝に実が付きやすくなります。
ジューンベリーの実を沢山付けたい場合は、実を付けた枝は積極的に剪定しましょう。
ジューンベリーは剪定方法によって樹形も大きく変わるため、剪定の仕方を覚えることでさまざまな樹形のジューンベリーが楽しめます。
赤い実が生るジューンベリーは観賞だけでなくジャムなどにしておいしく食べられるので、庭木として育てることで楽しみも多くなりそうですね。
初心者の方でも育てやすい樹木なので、ご自宅のお庭でジューンベリーを育てて剪定にも挑戦してみることをおすすめします。
GreenSnap編集部