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エリカは主に南アフリカ原産で、ヨーロッパなどにも多く自生しています。原種は約750種あるといわれていて、小さな可愛らしい花を鉢いっぱいに咲かせてくれるので、とても美しく日本でも人気です。たくさん種類があるので、その開花時期もさまざまです。
ここでは、数多くの品種を持つエリカの育て方をご紹介したいと思います。
通常は日当たりの良い戸外に置いて育てますが、冬は室内の明るい窓辺に置き、夏は直射日光を避けた、やや日陰になる涼しい場所に置くと良いでしょう。
エリカには耐寒性がある方で、室内なら問題ないとは言われていますが、冬咲きのクリスマスパレードは10℃以上必要だったりと、品種によって違いがあり、一概にはいえないので注意が必要です。
基本的にエリカは、日当たりが良くて涼しい、過ごしやすい気候を好みます。
花が咲いている間、水やりが足りないとエリカは枯れてしまいます。
土の表面が乾いたら十分に水やりをしましょう。しかし、水をやりすぎても根腐れを起こしてしまうのが厄介なところです。
エリカは過湿にも乾燥にも弱いため、梅雨の時期や真夏は屋根のある場所に置くなど工夫をし、適度な水やりをしてください。
品種によって違いはありますが、エリカの場合は、ゆっくりと効果が出てくる緩効性肥料を、春と秋に置肥するのが一般的です。
エリカが好む土質は弱酸性です。土は、赤玉土とピートモスが同量の混合土が良いとされますが、夏場の根腐れを敬遠してピートモスを少なめにし、赤玉土4、鹿沼土4、ピートモス2という割合での混合土も推奨されています。
病気はほとんどありませんが、害虫には注意が必要です。
生育期には、アブラムシに注意しましょう。また、置き場所が悪いとガイガラムシが葉の裏や茎の部分に付くことがあります。アブラムシやガイガラムシに気付いたら、すぐに殺虫剤を散布して駆除をしてください。
アブラムシはテープに貼り付けて取る方法もありますし、ガイガラムシは古い歯ブラシなどでこすり取ることもできます。
害虫をそのまま放置しておくと花が枯れてしまいますので、十分ご注意ください。
エリカは寒さに弱いため、鉢植えに植え付け、寒い時期は室内で育てるのがいいでしょう。
植え替えは、根詰まりを防ぐために毎年行います。植え替えに適している時期は、4月から5月頃です。
古土を4分の1程度落としてから、今までよりもひと回り大きな鉢に植え替えます。上部3分の1程度まで刈り、枝が込んでいるところは、付け根から枝を切り、全体的にさっぱりとさせます。
開花後は、花はどんどん落ちていきますので、花がらを取り除いてやらなければいけません。花がらをそのままにしておくと、風通しが悪くなったり日当たりが悪くなってしまいます。
風通しが悪く日当たりが悪いとガイガラムシも発生しやすくなり、枯れる原因となり得ますので、花がらはこまめに取り除くようにしてください。
また、枝の先端部分を切り落とし、剪定することも大切です。
エリカは「挿し木」で増やします。ちょうど枝の剪定をする5月から6月頃にいっしょに行うことが多いですね。
カットした枝の先端部分の下葉を少し落として鹿沼土に挿します。枝の切り口に発根剤を付けてから挿すといいでしょう。
いきなり土に挿さずに、一度水を張ったコップなどに浸けておいて、水から上げてから鹿沼土に挿す方法もあります。
エリカは、別名「ヒース」と呼ばれていますが、これは英語で「荒野」という意味を表します。その名のとおり、エリカはヨーロッパでは荒野に多く自生します。
そんなエリカの花言葉には、「孤独」や「寂しさ」といった意味があります。
たくさんの花を咲かせる美しい姿のエリカからは想像がつかない花言葉ですが、荒野に自生するエリカの姿を想像するとピタリとくる花言葉なのではないでしょうか。
今回は、小さくて可愛らしい花を鉢いっぱいに咲かせてくれる、エリカの育て方をご紹介しました。
植え替えやお手入れの仕方、殖やし方などをご紹介しましたが、エリカにはたくさんの種類があり、品種によって育て方にもそれぞれ特徴があります。
スズランエリカは夏に弱いですし、クリスマスパレードは寒さが苦手です。エリカの中では、寒さに強いジャノメエリカが比較的育てやすいといわれてはいるものの、エリカは全体的に初心者には育てるのが難しい花なのではないかと思います。
そのため、中級者以上の経験者におすすめしたいお花ですね。
※トップ画像はえくぼさん@GreenSnap
GreenSnap編集部