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定番の観葉植物として人気の高い「シェフレラ(別名:カポック)」。シェフレラの葉の形がカポックに似ているためにつけられた誤称ですが、今ではカポックとして広く流通しています。観葉植物の中でも丈夫で育てやすいシェフレラですが、葉が枯れてしまった…という声もよく聞きます。ここでは、そんなシェフレラ(カポック)の葉が垂れたり、枯れたりしないための育て方を詳しくご紹介していきます。
シェフレラは比較的乾燥した環境を好むため、水やりの頻度は控えめにしましょう。水が多すぎると根腐れを引き起こして葉が枯れてしまう原因となります。
また、シェフレラは寒さをやや苦手とします。冬の間は窓付近の室温が下がりやすいため、窓から離れた明るい日陰となる場所に置くようにしましょう。
さらに、シェフレラは急激な環境変化によって葉が枯れることも珍しくありません。
シェフレラを購入した直後や季節ごとに鉢の場所を変えるときは、徐々に新しい環境になれるように、数日おきに場所をずらしてあげると安心ですよ。
シェフレラは基本的に日光を好みます。ただし、環境に対する順応性が高く、耐陰性も強い観葉植物であるため、室内でも屋外でも育てることができます。
とはいえ、完全なる日陰で長期間管理すると弱々しく生長してしまいます。あまり日に当たらない場所に置く場合は、時々日光に当てる時間が必要です。
シェフレラを室内で管理する場合は、明るい日陰か、レースカーテン越しの日光が当たる場所が好ましいです。
シェフレラは寒さや乾燥にも強いですが、霜が降りるような寒い地域では冬を越すのは難しいです。冬の間は、急な環境変化を与えないよう、徐々に場所をずらしながら室内に取り込み、管理していきましょう。
シェフレラは、水はけの良い肥沃な土であれば、土質はあまり選びません。
腐葉土などを入れると、栄養があるため生育が良くなります。自分で用意するのでしたら、「赤玉土6:腐葉土4」の割合で混ぜた土を使用します。
また、初心者の方は、市販の観葉植物専用の土を使えば簡単です。
シェフレラの植え付け時期は、5〜7月頃が適期です。植え付けてから根が安定するまでは、乾燥しないようにこまめに水やりをしましょう。
カポックは乾燥に強いので、こまめな水やりは必要ありません。水をやり過ぎると根腐れの原因にもなるため、土の表面が乾いてから水をやるようにしましょう。
ただし、真夏の時期は乾燥しやすいので、状態を毎日確認して水やりをした方がよいです。なお、水やりをするときは、涼しい午前中か夕方の時間帯に、鉢底から水が流れてくるまでたっぷりと行いましょう。
このとき、受け皿などに水が溜まったままの状態はよくないため、溜まった水は必ず流すようにしましょう。特に、室内の場合は蒸れやすいので、風通しをよくしてあげることも必要です。
屋外に鉢を置いてある場合は、地面に直接置くのではなく、レンガで土台をつくって、その上に置いたり、プランタースタンドやすのこなどを使うようにしましょう。直置きしてしまうと水やりのたびに鉢底が蒸れて、根腐れを起こす可能性があります。
シェフレラは耐寒性が強いため、冬でも成長し続けることがあります。その場合は、冬でも水やりは必要となります。
気温が下がり始める初秋あたりから、控えめに水やりしましょう。土の表面が乾いてから2〜3日ほど経ったら水を与えます。
加えて、室内の空気が乾燥しているときは、霧吹きなどで葉水をしてあげるとよいでしょう。
シェフレラは肥料の効果がよく現れます。
シェフレラの5〜9月の生育期には、水やりのかわりに液体肥料を2週間に1回程度与えます。固形肥料を使う場合は2カ月に1回程度、株元から離れた場所に置きます。
室内で管理していると、冬でも新芽がつくことがあります。そのときにも肥料を施しましょう。
シェフレラは生長が早いため、植え替えをしないと根詰まりを起こして生育に影響が出てしまいます。鉢の底から根が出ていたり、2年ほど植え替えをしていない場合は、植え替えをしましょう。
シェフレラの植え替え時期は、4月中旬〜9月中旬頃が適期です。
植え替え方法は、以下の通りです。
もともと熱帯から温帯にかけて生息しているシェフレラは、暑さには強い一方、耐寒温度は3℃程度です。
雪や霜に直接当たるような場所でなければ、屋外での冬越しも可能ですが、もし気温3℃を下回るような場合は、なるべく室内で管理してあげましょう。
屋外で越冬させる場合は、雪や霜に直接当たる場所を避け、できれば屋根の下に置くようにします。冬の寒い時期に葉っぱを落としてしまっても、春になって明るい日陰などに置いてあげると元気を取り戻します。
シェフレラは生育が良い分、姿が乱れるのも早いです。そのため、枝を剪定することが必要になります。剪定したのちに新芽が出たら、好みの形になるように支柱で誘引しましょう。
剪定も春頃に行うのがよいのですが、挿し木をする時期に合わせて、夏に行っても問題ありません。
シェフレラは「挿し木」や「茎伏せ」で比較的簡単に増やすことができます。
いずれも、時期は5〜8月頃が適期です。遅いと、根が出るタイミングが気温の下がり始める9月下旬以降になり、根が伸びにくくなってしまいます。冬までに根を安定させるためにも、なるべく早めに行うことがポイントです。
挿し木の方法については、以下の記事で詳しく紹介しているので、参考にしてみてください。
シェフレラの栽培には、季節問わず、カイガラムシやハダニが発生します。水やりの際に葉っぱの裏などを確認し、見つけたらすぐに駆除します。気温が高く乾燥すると発生しやすいので、予防の為に葉っぱや茎にもたっぷり水をかけてあげるとよいです。
また、初夏と秋に斑点細菌病などが発生します。葉っぱや茎に淡い黄色の小さな斑点ができ、だんだんと広がって褐色になっていきます。そのままにしてしまうと葉っぱが枯れてしまうので見つけたらすぐに取り除きます。
茎に症状が見られたら枝ごと切り取りましょう。風通しをよくしてあげることで予防になります。
シェフレラを小さくしたいときは、植え替えのときにシェフレラを剪定し、伸びすぎた根は小さく切るなどの処置をした方がよいでしょう。
植え替えのたびにひと回り大きな鉢に植え替えていくと大きく育ちます。
また、シェフレラは肥料の効果がよく現れるため、肥料を与えると株がどんどん大きく成長します。
シェフレラは丈夫な観葉植物ですが、あまりにも日光が当たらなかったり、水や肥料が不足していたりすると葉が枯れることがあります。
また、置き場所を変えると、急な環境の変化に対応できていないこともあります。移動させるときは、徐々に慣らしてあげましょう。
垂れてしまったり、枯れてしまった葉は剪定しておいてください。一度枯れた葉が復活することはありませんが、切り落とした部分からしばらくすると新芽が生えてきてくれます。
緑の葉っぱが印象的なシェフレラですが、まれに花を咲かせてくれることもあります。ただし、株の状態が良くても、花が咲くまでには20年ほどかかるともいわれるほど、希少です。
シェフレラの花はとても小さく淡い色をしています。蕾の時期が長く、花は咲くとすぐに落ちてしまうので、花を楽しめる期間はとても短いです。
花が咲いたあとは、小さな実がつきます。赤や黄といった鮮やかな色をしているので、とてもきれいですよ。
シェフレラは「カポック」という名前で流通していることも多い観葉植物ですが、シェフレラとカポックは正しくは別々の植物です。パンヤ科のカポックノキと葉っぱが似ていたために勘違いされ、そのままカポックとして流通してしまったといわれています。
とはいえシェフレラの花言葉は日本人の気質に合っていて、常に緑色を保っている姿にも安心感があります。育てやすい観葉植物の一つですので、おうちの癒しに育ててみてもいいかもしれません。
ハツラツとした若さと強さをイメージさせるシェフレラは、室内でも元気に育ってくれるので、リビングに置いても、キッチンや玄関に置いてもさまになることでしょう。
GreenSnap編集部