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ヒトリシズカは、センリョウ科の多年草です。日陰でもよく育ち、病害虫による被害や手入れの手間も少ないので、初心者におすすめの植物です。今回は、そんなヒトリシズカの栽培に適した場所や水やりの仕方など、育て方についてまとめてご紹介します。
ヒトリシズカはもともと森林の湿った場所に自生する植物なので、日陰でもよく育ちます。そのため、朝日が当たる明るい日陰の場所で育てるのが適しています。
ただし、6月〜9月の日差しが強い時期は日陰に移動し、少し遮光ぎみで育ててください。日差しが強すぎると葉が傷み、生育が悪くなります。
ヒトリシズカを地植えにする場合は、湿り気のある樹木の下などが適しています。
ヒトリシズカは乾燥が苦手なので、土が常にしっとりとした湿り気のある状態になるように保ちましょう。
特に夏は暑さにより、土が乾きやすいので水切れにならないよう注意が必要です。冬の休眠期になると地上部は枯れますが、根は生きているので乾燥しないよう時々水やりをしてください。
なお、鉢植えの場合は、夏の時期だけ2重鉢にして乾燥を防ぐと、水切れの心配が軽減されます。
ヒトリシズカは肥料を与えなくてもよく育ちます。
ただし、気になるようであれば、チッ素、リン酸、カリウムが同割合で配合されている緩効性化成肥料を春と秋に与えてもよいでしょう。緩効性肥料は成分が緩やかに土に浸透し、約2ヶ月効き目が持続します。
ヒトリシズカを育てるときは、水はけと水もちのバランスがよく、腐植質に富んだ土が適しています。そのため、通気性や水もちに優れた赤玉土小粒7と、腐葉土3の割合で混ぜ合わせた配合土などを使用しましょう。
また、市販の草花用培養土をすでに持っている場合は、そこに赤玉土小粒を3割混ぜて使うことも可能です。
ヒトリシズカの植え付け時期は、春か秋頃が適しています。鉢植えの場合は、水はけをよくするために鉢底ネットを入れたら鉢底石を敷いてください。そして、その上に土を入れて植えていきます。
ヒトリシズカは成長すると鉢の中が根でいっぱいになってくるので、2年に1回植え替えが必要です。植え替え時期は、11月頃の休眠期が適期です。根鉢の土を1/3程度落とし、新しい土を用いて1回り大きい鉢に植え替えましょう。
ヒトリシズカの増やし方は、「種まき」や「株分け」などの方法があります。
株分けは、植え替えのタイミングで行うとよいでしょう。1株に3〜5芽ついた状態にして株を切り分けて植えます。
種まきの場合は、花が咲き終わったあとにできた種を採取したら、すぐにまくようにしましょう。採取後すぐに種をまくと、発芽率がよくなります。
ヒトリシズカは特別な手入れなどは特にありませんが、枯れた花をこまめに取り除いておくと、見た目を美しく保てます。
ヒトリシズカは目立った病害虫は少ないですが、まれにヨトウムシがつくことがあります。ヨトウムシは葉裏に卵を産み付けて、ふ化した後に群棲して葉を食害します。
夜に活動することから、昼間は地面の近くに潜んでいることがあります。そのため土を少し掘って、見つけたら捕殺してください。また、葉裏に卵がついているときは、葉ごと切り取って処分し、早い段階で防除するようにしましょう。
ヒトリシズカは、すらっと立ち上がった茎の先端に4枚の葉をつけ、その真ん中にブラシ状の白い花を咲かせます。ヒトリシズカの花の開花時期は、4〜5月頃です。
ヒトリシズカには、「愛にこたえて」「隠された美」「静謐(せいひつ)」という花言葉があります。
静謐とは、静かで落ち着いていることを意味しますが、ヒトリシズカの佇まいをよく表しているといえるでしょう。
冬は地上部が枯れてしまいますが、翌年にもまた花が咲くので、水やりを忘れないように気をつけてください。ヒトリシズカは、初心者におすすめの植物です。ぜひ一度育ててみてください。
※トップ画像はかよちゃんさん@GreenSnap
GreenSnap編集部