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アザミは日当たりのよい野原や道端などに生えているものをよく見かけますよね。アザミの葉は、キク科の植物とよくわかる切れ込みがたくさん入った形をしていますが、鋭いとげが葉の縁にたくさんついていて、茎やガク片にもとげがびっしりついています。
アザミは多年草ですが、園芸品種のアザミは花後に枯れることが多いため、一年草として扱われるのが一般的です。
そんなアザミの育て方を説明します。
アザミは日当たりと風通しのよい、乾燥しすぎない場所ならどこでも育てやすい植物です。日当たりが悪いとひょろひょろになり、花付きが悪くなってしまうので注意しましょう。
キセルアザミのような湿地性のアザミは湿った場所で育てますが、ほとんどのアザミは乾燥しすぎないよう、適度に湿り気がある場所で育てます。
アザミを育てている土の表面が乾いてきたら、たっぷりと水やりします。
アザミは基本的には乾燥に強いので、地植えの場合は基本的には自然の恵みだけで十分ですが、乾燥しがちなときは水やりしましょう。乾燥しすぎると生育が悪くなってしまうので、夏は特に乾燥しすぎないように注意しましょう。
アザミは肥料がなくてもよく育ちます。逆に肥料が多すぎると枝ばかりが茂り、花が咲かなくなってしまいます。
アザミを地植えしている場合は、植え付けのときに元肥を少量施肥しておけば、追肥は必要ありません。鉢植えの場合は、植え付けのときに元肥として緩効性化成肥料を少量施肥し、毎月少量の緩効性化成肥料を株元にまきましょう。
アザミは有機質がたっぷり含まれた肥沃な土を好みます。
地植えにする場合、腐葉土を混ぜた庭土に植えつけ、鉢植えは普通の培養土か赤玉土小粒に半量ほどの腐葉土をブレンドした土に緩効性化成肥料を少量混ぜたものを用いましょう。
アザミの植え付け時期は、2~3月頃が適期です。
株の周りの古い土を軽く落とし、株が大きくなりすぎたら株分けして植えつけます。丈夫で育てやすいため、特別なことをしなくても良く育ちます。
植え替え時期も同じです。地植えの場合は大株になりやすいので、苗の間隔を30cm以上開けて植えつけ、2年おきには植え替えましょう。鉢植えは毎年植え替えましょう。
アザミの増やし方は、種をまくか株分けをします。
花後に取った種を乾燥させておき、3~4月(春)か9~10月(秋)に種まきしましょう。寒冷地は春、暖地は秋に種まきするのがおすすめです。
アザミの種は、タンポポの綿毛のようにあちこち飛び散って勝手に生えることもあります。あらかじめ水をまいて湿らせたところにばらまきしますが、発芽するまでは乾きすぎないように注意しましょう。
株分けする場合は、植え替えの時に手で株を分けて株分けします。
アザミの背丈が低いときに、茎の先端を摘み取る摘芯を行うと、脇芽がたくさん出て花数が多くなります。背が高くなる品種は倒れやすくなるので、支柱を付けましょう。
また、アザミは刺が多いので手入れをするときは注意してください。
アザミは風通しが悪いと、うどん粉病にかかり、カビが生えて葉や蕾が真っ白になります。ベニカXスプレーなどを患部にしっかりかけておき、それでも改善されないひどい部分は切り取りましょう。
アブラムシはどんどん増えて花や葉の色を悪くし、ナメクジは葉を食害します。見つけ次第、薬剤を散布するなどして駆除しましょう。
「アザミ」というのは一つの花の品種名ではなく、キク科アザミ属の総称で、アザミは世界中に約300種類が自生していて、日本には1/3が自生しています。日本に自生しているアザミの大部分が日本の固有種です。
「アザミ」というと野生種の「ノアザミ」のことを指すことが多く、江戸時代には盛んに品種改良がおこなわれてきました。「ハナアザミ(ドイツアザミ)」も品種名ではなく、ノアザミがもとになっている日本で生まれた園芸品種の総称です。
アザミは細い赤紫色の花びらを放射状に伸ばした花を、茎の先端に付けます。アザミの開花期間は品種によっても差がありますが、春から秋にかけて咲き続けます。
アザミには「厳格」「独立」「善行」「恩恵」「批評家」「文句屋」などの花言葉があります。
アザミは道端などで、だれが世話をしているわけでもないのによく咲いているように、非常に丈夫で育てやすい植物です。春から秋まで咲き続ける開花期間の長い植物です。するどい刺が非常に多いため、扱いには十分に注意してください。
※トップ画像はこのはさん@GreenSnap
GreenSnap編集部