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トケイソウは、熱帯アメリカやアジア、オーストラリアなどに分布している、ツル系の多年草の常緑低木です。時計のような花を咲かせるのも特徴です。今回は、そんな特徴的な姿をしたトケイソウの育て方について、ご紹介していきます。
トケイソウは、基本的に日当たりがよく水はけの良い場所で育てます。
また、トケイソウは寒さに弱いため、関東地方よりも西の温暖な地方で地植えに向いています。それ以外の地域では鉢植えにして、冬は室内にいれるか、地植えできる耐寒性のある種類を選びましょう。耐寒性のある種類は、ある程度霜に当たって葉が落ちても翌年にはまた葉や花がつきます。
鉢植えではあんどん支柱を立て、地植えの場合には他の植物にからまないように少し離して植え、柵やトレリスなどにからませて育てるといいでしょう。
地植えのトケイソウへは、それほど水やりは必要ありません。ただし、鉢植えのトケイソウへは、根元の土が乾いていたらたっぷりと水を与えます。日当たりのいい場所で育てたいので、夏の水やりは朝か夕方にしましょう。
トケイソウは湿気が多いと枯れやすくなるため、水をやりすぎないよう注意します。冬の間はそれほど水がいらないので、寒くなったら水やりは様子をみながら少なめにしましょう。
トケイソウを鉢植えにする場合には、4月から10月頃まで、毎月1回程度緩効性の固形肥料を与えましょう。トケイソウを地植えにする場合は、とくに肥料を与えなくても育ちます。もし育ちが悪いようであれば、緩効性の化成肥料などを与えます。
トケイソウを育てるときは、水はけの良い用土を用いましょう。市販の果樹用培養土でも育ちますが、赤玉土7:腐葉土3割合で混ぜてから緩効性の化学肥料を混ぜて用土をつくるといいでしょう。
トケイソウの植え付け時期は4月から6月頃が適期です。暑い日や寒い日は避けて、暖かい時に植え付けます。
地植えでは、庭の土に腐葉土を混ぜて用土の水はけをよくしてから植え付けし、植え付け後たっぷりの水を与えましょう。
鉢植えの場合は、根が伸びて根づまりしないように、毎年ひと回り大きい鉢植えに植え替えします。なお、植え替え時期も、植え付け同様です。
トケイソウは挿し木で簡単に増やすことができます。
挿し木には5月から7月が適しています。枝を2節ほど残して5~8cm程度の長さに切り取りましょう。取った枝から下の葉を取り除いたあとに葉を半分の大きさに切って、挿し穂をつくります。
挿し穂の根元を数時間水につけてしっかり水揚げをしてから、下1/3程度を用土にていねいに挿して、土を軽く押さえます。植えたあとにはたっぷり水を与えましょう。
4月には、トケイソウの枝が混んでいる部分を剪定します。春から秋までのトケイソウの成長期にはツルがどんどん伸びるので、あんどん支柱やトレリスなどに巻きひげをからませながら育てましょう。そして2月には、余分なつるを剪定して元気のいいツルを残します。
トケイソウには、ハダニやアブラムシ、カイガラムシがつくことがあります。これらの害虫は、葉の裏や茎について吸汁し、植物の生長を阻害します。
ハダニは湿気を嫌うので葉水を行うこと、アブラムシは暗く風通しが悪いところで増殖するので、光を反射するマルチシートを使用すると予防効果があります。カイガラムシはときどき葉の裏をチェックして、卵を見つけたら拭きとることで増殖が防げます。
もしも害虫がついてしまったら、ついた害虫は古い歯ブラシで払い落したり、シャワー状の強い水流で落とすことができます。また、薬剤を使用するなどの方法で駆除しましょう。
トケイソウの品種は500種類以上あるといわれ、たくさんの花のバリエーションが楽しめます。果物のパッションフルーツも、このトケイソウの一種です。
トケイソウは開花時期の6〜9月頃になると、時計の文字盤に大きな針がついているかのような、変わった形の花を咲かせます。
今回はトケイソウの育て方にや植え付け・植え替え方法などについてご紹介しました。水やりや肥料などでそれほど手がかかることがなく、丈夫で育てやすい植物です。寒さに気をつければ地植えでも簡単に育てられます。
品種によっては、特徴的な表情を持つ花だけでなく、おいしい果実の収穫も可能です。
花や実など楽しめるポイントがたくさんあるトケイソウを、実際に育ててみてはいかがでしょうか。
※トップ画像はぴーたさん@GreenSnap
GreenSnap編集部