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アロエ・チヨダニシキは、ユリ科のアロエ属で、生物的な特徴はみなさんもご存知の最もポピュラーなキダチアロエに近いのですが、外見は大きく異なっています。今回はそんな千代田錦の育て方についてご紹介したいと思います。
千代田錦に関わらず、アロエは夏型種の多肉植物ですので、基本的に日当たりのいい場所を好みます。
ただし、気温が30度を超えるような猛暑になると、さすがのアロエもダメになってしまいます。強い直射日光が続くようなら、屋内に避難させて下さい。屋内の涼しい日陰やカーテン越しに育てるなど、適温な環境で生育できる場所に置いてあげましょう。
なお、30度を超えない限りは屋外で育てても問題ありませんが、害虫や降雨などは天敵です。雨に当たると、水分で根が枯れてしまうので、屋内で管理するのが安全です。
千代田錦は春にたっぷり水分を含んでおくと、夏場は水がなくても生長します。そのため、春と秋の時期は、2〜3日おきに水やりしましょう。
枯れる原因になもなりうるので、夏はなるべく水やりを控えましょう。もし与えたとしても月に3日、さらりと湿る程度で問題ありません。
冬は千代田錦の休眠期に入っているので、1か月おき程度の水やりで構いません。1か月ほど放置していても、枯れることはありません。むしろ寒さに強い株に育つので、あまり与えない方がベストです。
焦って水やりの間隔を詰めすぎると、かえって根が腐ってしまうので、焦らず気長に待っていましょう。
千代田錦には、遅効性の肥料を置き肥にするやり方と液体肥料を使う方法があります。
遅効性の肥料は、生長期である夏に、アロエ・チヨダニシキの根本に巻いて、置き肥にしておきます。液体肥料を用いる場合は、春から秋にかけて、10日に1回ほどのペースでまいてあげるようにしましょう。
ただし、千代田錦の休眠期である冬には、肥料を与えないように注意しましょう。
千代田錦は湿気に弱い植物なので、水はけのよい土で育てましょう。水はけが悪いと、夏に水分で蒸れてしまい根が傷んでしまい、折れてしまったりすることがあるります。ホームセンターなどに売られている、多肉植物用の培養土などがおすすめです。
千代田錦は、2年に1回の植え替えが必要になる植物です。初夏から初秋にかけての生育期なら、いつ植え替えを行っても構わないのですが、おすすめの植え替え時期は春先です。
なぜなら、霜が降りる心配がなくなった春先は、気温も段々と温暖になり、アロエの株自体も強くなるからです。春先に植え替えることをおすすめします。
千代田錦の増やし方は、「株分け」と「挿し木」が一般的です。芽挿しでもできないことはありませんが、アロエ・チヨダニシキの葉は大きいので、「株分け」や「挿し木」の方がおすすめです。
株分けも挿し木も、初夏から初秋にかけて行うと良いでしょう。
株分けは、植え替えをしたときに一緒に行います。まず親株ごと土から引き抜き、子株と繋がっている茎を分けます。終わったら親株は土に戻し、子株の方は切り口は乾かしてから、土に差し込みます。
挿し木は、根と葉の間隔が開き過ぎてしまったときにやるのがおすすめです。剪定の際に取り除いた葉などを再活用しましょう。この葉は水分を含んでいるので、2〜3日ほど日陰で乾かしてから土を入れた鉢に差し込みます。
湿ったときの雑菌を入れないためにも、必ず乾燥させるようにしましょう。また、挿し木をした直後は根がなく安定性がないので、支柱を立ててしっかりと葉を立たせてあげましょう。
千代田錦には特に天敵とする害虫などはいませんが、湿気に弱いのでカビなどには注意しましょう。カビの対策方法は、風通しのよい場所で保管・管理してあげることです。
また、まれにアブラムシやカイガラムシが葉に付着していることがありますが、焦ることはありません。見つけたら、ピンセットで取り除いてあげましょう。
千代田錦の生育温度は、24〜30度の環境です。10〜5度の寒冷な気候で長時間いると、枯れてしまいます。そのため、30度を超える猛暑や気温が下がり始める冬場は注意が必要です。
また、夏は涼しい日陰で保管すればよいですが、越冬方法にはさまざまなやり方があります。
千代田錦を鉢植えで育てている場合は、日陰から屋外の日当たりのいい場所に出して、風に当ててあげましょう。こうすることで、暖かく低湿度な環境を作り出してあげることができます。
雨の日や本当に寒い日などは、屋内の日当たりのいい場所で管理してあげましょう。夜には家に入れてあげることも大切です。夜は植物に夜間だと認識させるために、蛍光灯などの光が届かない、そこそこ温かいところで保管してあげてください。
ほかにも越冬の方法として、土から抜いたアロエ・チヨダニシキの根の土を軽く落として、紙袋に入れておきます。これを春まで、風通しのよい凍結しない場所に吊っておきます。
これは紙袋が保温材の役割を果たすことで、越冬させるという方法です。株の切り口が乾いたり、葉っぱが細くなったりしますが、春になって土に戻せば、元通りまた育てることができます。
千代田錦は模様が特徴的な茎が印象的ですが、ちゃんと花を咲かせます。芽は葉の中央部分に、葉が小さな芽を守っているかのように発芽します。そして、生長した芽は茶色い茎となって成長し、伸びていきます。
1メートルほど伸びたところで、ピンク色の細長い花弁した花が数個程つぼみをつけ、咲くようになります。これが、千代田錦(アロエ・チヨダニシキ)の花なのです。
千代田錦を含むアロエ属の花言葉には、「健康」「万能」などがあります。
これは、古くから薬用として用いられてきたアロエの役割を、そのまま表現した花言葉です。ただし、これは日本における花言葉であって、海外、特に西洋に行くと、まったく違った意味の花言葉になります。
西洋でアロエの花言葉といえば、「苦痛」や「悲嘆」などマイナスなイメージものが多いです。
「苦痛」という花言葉から少し分かるように、これはほかのアロエ属の品種がトゲを持っていることからつけられた花言葉です。ただしアロエ・チヨダニシキにトゲはなく、多肉部分の薬用効果も期待できないので、風水や薬の材料として用いられることはあまりありません。
今回はアロエ属の中でもしま模様が特徴的なアロエ・チヨダニシキをご紹介しました。
アロエのなかでも、魔除けや薬としての効果はなく、観賞用として作られた品種ですが、きれいなしま模様は、他のアロエとはまた違った魅力を発します。
育てる際は、気温の管理に注意してくださいね。
GreenSnap編集部