食べて美味しかった果物の種子、それらを蒔く意味を理解しましょう。
今回はメロンを利用し、実際に育成しながら説明します。
美味しかった果物や野菜の正体
お店で購入した美味しかった果物や野菜
お店で購入した美味しい実が生る苗
上記は美味しい実が出来るように改良された交配種です。
良く商札に記載されてるF1とは、交配第一世代を意味します。
優勢遺伝を利用し、必ず発現する特徴を活かして作られた品種になります。
例外として
固定種の野菜は必ず親の特性を維持するので、採取した種子で安定した収穫が可能です。
では、その種子はどんな種子?
購入した、美味しかった果物の種子は?
畑で手作業により、受粉作業を行なったり、昆虫を使って受粉させます。
産地の路地物の場合、他の畑で作られてる作物との交雑も起こり、花粉親の特定は不可能です。
家庭菜園に於いても、周囲に受粉可能な花粉親が有れば、花粉親の特定は不可能だと思います。
これらを簡単に言えば、美味しさを追求されずに作られた「雑種」となります。
世代的に言うとF2(交配第二世代)となり、美味しかった果物とは別物の種子となります。
ここで気になるのが、沢山の種子が有る果実の種子はどうなるの?と言う事
メロンを例に説明すると
1つ1つの種子は同じ果実から採れた兄弟ですが、一卵性双生児とは違い、似てたり似てなかったり、性質にバラツキが出るのが普通です。
実際に育成するとどうなる?
上記の写真は、実際に同じ果実から採取したF2種子を育成した果実です。
パッと見で分かる違いが有ると思います。
違いは見た目だけでは無く、果肉の品質や糖度などにもバラツキが出ます。
総じて言える事は「親の美味しかった果物より劣った果実が実る」と言う事。
九割九分九厘、劣った果実が実ります。
手間やコストを掛け、大事に育て、育成大成功しても、正規苗や正規種子なら得られただろう食味は得られません。
わたし的に食べ蒔きは、実験や遊びとして楽しんでます。
メロンの面白い特性
写真のメロン、長いと思いません?その理由は?
メロンの品種には、雌花が両性花の品種と単性花の品種が有ります。
両性花とは?
1つの花に雄蕊と雌蕊が有る花の事です。
単性花とは?
雄花と雌花が完全に咲き分ける花の事です。
例えば
パンナと言う品種は雌花が両性花で雄花も別に咲きます。
対してシャーベットメロンは単性花なので、雌花と雄花は別の花として咲きます。
この単性花の雄花の花粉には、果実を長果にする遺伝特性が有ります。
依って、単性花の雄花の花粉が受粉した種子から苗を育成した場合、その苗に実る果実は長い果実になり易いのです。
写真はそのシャーベットメロンの雄花で受粉させた種子からの雑種です。
長いです😊
実際の果実(F2)順次追記して行きます。
雑種1
上記の果実は、つる枯れで早々に撤収した株の果実です。
1番左は完熟し離層から外れた物、どれも長果で果実のバラツキが有ります。
正規品よりバラツキが強く感じます。
親苗の「シャーベットメロン」の「丸に近い果実」ではなくなってます。
上記写真の果実内部
積算は足りてましたが、やや若い感じ
果肉の評価
サクサクした特徴を持つ親品種とは違い、ムニッとした食感と薄い香り、甘さも非常に少なく感じました。
1番駄目な点は、種子と果肉の境界部がヌルッとしたネットリ感強めで不味かった😓
味わいを分かり易く言うと、メロン風味のウリです。
この株から採れた果実は、完熟果も含め
甘さと風味が弱く、雑種な味わいとなりました。
雑種2
この株の果実は丸型、見た目は親品種に良く似てます。
親品種は、収穫前の多雨にも裂果をしませんでしたが、この株では2果取りの両方とも裂果しました。
裂果はしましたが、浅かったお陰で追熟が可能でした。(2果)
果実内部はオレンジ。ここ迄、全ての株の果肉はオレンジ色なので、この点は一致してます。
累代しても失われ無い優位性があるみたいです。
果肉の品質は、ノーネットメロンと同様にしっかりした食感。
親品種のサクサク感は失われてます。
糖度は高く、非常に美味しいメロンでした。
雑種3
この株も丸型の果実が生りました。
6株の中で1番樹勢が強く、病気に対しても非常に強い個体でした。
果実の出来も上々
果肉の厚みも充分で、糖度も良好でした。
買ったメロンと同等の品質だと判断して良いと思います。
雑種4
この株は果実にスジが入る特徴が有りました。
(幼果の時からスジ入りでした)
病気で早採りしてしまったので、味の評価は無しとします。
総評
今回育成した雑種は6株
2株は、他と同じ管理をしましたが着果しませんでした。
花粉を手動で着けても、肥大せずに落果してしまい、収穫には至りませんでした。
(1つだけ僅かに肥大しましたが、奇形で肥大し無かった物有り)
雑種1と雑種4はハズレだったと評価します。
雑種2と雑種3は当たり、メロンとして食べる事が出来ました。
今回の試行結果は?
F2種子を蒔いて育成すると1/3の確率で美味しいメロンが出来る!となりました。
一年越しの追加検証
雑種第二世代のF3に挑戦
前項に掲載された「雑種3の種子」を利用した第3世代雑種メロンです。
一昨年に採種し、一応保管して有った種子なので、1年半ほど常温保存されてました。
それでも発芽率は90%有り、良い物を2株選んで育成。
見た目はF1の正規品に近い仕上がりになりました。
果重も同様でした。
果肉の状態
見た目は普通、香りは弱い、果肉の厚みも普通。
肝心の味は?
プリンス系なので、完熟して自然落果をしてから追熟しましたが、、、
甘味は非常に薄く美味しく有りませんでした。
果肉の食感
正規品はシャクシャクとした食感を売りにした品種ですが、今回の雑種は追熟不足の硬めのメロン的な歯応え、美味しいと思える物にはなりませんでした。
この投稿までに2果の味見をしましたが、いずれも甘味と香りが薄く、売り物として買ってたら激しくガッカリする食味となりました。
今回の育成
1番重要な時期に、水の管理、防除、追肥、受粉、などの世話を全くしなかったので確定的な事は言えませんが
同様の環境で育成した正規品の「ころたん」と比べると、明らかに劣っており、プリンス系の悪い所が目立つ出来だったと思います。
雑誌累代をした感想は
雑種メロンの累代をして遊ぶなら、プリンス系では無く、小玉のネットメロン系の方が向いている様な気がしてきました。
プリンス系はハズレ種子を育成した時の結果が酷くてガッカリ感が強かったです😨
一応種子は保管しますが、多分これが最後かな、、、。
F1の大玉スイカ「縞王」のF2栽培
これは「縞王」として売られていた正規苗を育成し、結実した果実から採種した種子を育成した個体です。
簡単に言うと、縞王の交雑種=雑種です。
正規品は、一般的な緑の皮に黒い縞々のザ・スイカ!な姿の品種ですが、今回育成した4株中の2株が写真の姿になりました。
縞王の品種親は公表されてませんが、親の特徴が諸に出てる様に感じます。
果皮の拡大写真
写真だと分かり難いですが、F1品種の親に使われる「旭大和西瓜」にそっくりな姿。
(読み方は、あさひやまとすいか)
今回育成した雑種は、縞王で目指していただろう特性は消え、正直言って余り美味しく無かった😢
やっぱり野菜類の自家採取をするなら、固定種が良いと再認識する結果となりました😢
父が開発に携わった、固定種スイカの種子を納屋から見付けられず、我が家ではロストしてしまったのが痛い😓種子を売ってる品種じゃ無いから再入手は困難😭
F1とF2の区別がイマイチ分からなかったのですが、食べた果物(F1)の種から育った子がF2なんですね🤔