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ベンケイソウは、ベンケイソウ科ムラサキベンケイソウ属の多肉植物で、日本で古くから親しまれています。丈夫で手入れの手間があまりかからないこともあり、人気があります。そんなベンケイソウの栽培に適した場所や水やりの仕方、必要な手入れなど育て方の基本をまとめました。
ベンケイソウは、日当たりがよい場所で元気に育てます。ただし、夏場は日差しが強すぎると葉を傷める原因になるので、半日陰の場所に移動させてください。
ベンケイソウを地植えにする場合は、水はけのよい場所を選びましょう。多湿に弱いので、水はけが悪いと根腐れを引き起こしてしまいます。耐寒性があり丈夫なことから、冬に屋外で管理しても越冬できます。
ベンケイソウへは、土が乾いていたらたっぷりと水やりをしましょう。ベンケイソウは乾燥に強いので、常に土が湿っていなくても問題ありません。やや乾燥ぎみにして育てるのがポイントです。
冬になると地上部は枯れますが、株の根元に芽が残っており、春になると新芽が出てくるので水やりは必要です。
ベンケイソウは丈夫なので、肥料を与えなくてもよく生育しますが、もし施肥するのであれば、春と秋に緩効性肥料を株元に置き肥してください。緩効性肥料は、成分が土中にゆっくり効いていき、2ヶ月程度効果が持続します。
ベンケイソウを育てるときは、水はけのよい土を用いましょう。そのため、通気性と水はけがよい赤玉土と腐葉土を、7:3の割合で混ぜ合わせて使うとよいです。赤玉土と腐葉土は、保肥力も優れているのでおすすめです。
もし配合土をつくるのが手間な場合は、市販の多肉植物用の培養土でも大丈夫です。
ベンケイソウの植え付け時期は、3月〜4月頃が適期です。
ベンケイソウを地植えにする場合は、水はけをよくするために、高植えにします。植える際は、根を傷つけないように気をつけましょう。根が切れたり傷んだりすると、元に戻るまでに時間がかかり生育が悪くなってしまいます。
また、ベンケイソウを鉢植えにする場合は、通気性のよい素焼き鉢が適しています。鉢底ネットを敷いてから、土を入れて植えていきましょう。植え付け後は株をやさしく押さえながら、鉢の側面を軽く叩いて土を落とし込み、隙間を埋めるようにします。
ベンケイソウを鉢植えしている場合おいては、成長とともにだんだん根がつまってくるので2年に1回、1回り大きい鉢へ植え替えが必要です。
鉢からそっと株を取り出し、古い土を1/3程度落とします。長すぎている根がある場合はカットし、植え付け時と同様のやり方で植えれば完了です。なお、植え替え時期も、植え付けと同じく3月〜4月頃が適期です。
ベンケイソウは、「株分け」や「葉挿し」によって簡単に増やせます。
株分けは植え替えのときに行うとよいでしょう。株を手で適当な大きさに分けて、半日ほど乾燥させてから植えてください。
葉挿しは茎から取った葉を発根させ、それを植えて株を増やす方法です。以下のような手順で行います。
ベンケイソウは、伸びすぎている茎をカットして形を整えると、見た目をきれいに保てます。切り戻しは春、もしくは秋が適期です。
また、宿根草であるベンケイソウは、冬になると土中の根は生きているものの、地上部の茎や葉は枯れてしまいます。そのため、枯れた茎はカットしておきましょう。
ベンケイソウは病害虫の被害を受けることは少ないほうですが、まれにイモムシがつくことがあります。葉が大好物なイモムシは、食い荒らしてしまうので、生育に影響を及ぼすのはもちろん、見た目も損なわれてしまいます。見つけ次第、取り除いて退治しましょう。
ベンケイソウというと、一般的には「オオベンケイソウ」を指すことが多いですが、同じベンケイソウ科ムラサキベンケイソウ属の仲間には、以下のような種類が存在します。
茎の先端に密集してピンクの花を咲かせるミセバヤは、とても可愛らしい花姿だとして人気があります。また、丸くてぷっくりとした葉は秋になると紅葉し、鮮やかな葉姿も楽しめるのもミセバヤの大きな特徴です。肥料をあげなくても十分に育つので、多肉植物の栽培が初めての人にも向いています。
秋になると、星型をした美しい赤紫色の花姿を楽しめます。また、うっすらと赤みを帯びた葉色もとてもきれいで、観賞価値が高いことで知られています。目立った病害虫などもなく、丈夫でよく育つ品種です。
ベンケイソウは寒さに強く越冬できるので、地植えにしても安心して育てられるといえるでしょう。また、ある程度大きくなれば、株分けや葉挿しをして簡単に増やせるのも嬉しいポイントです。多肉植物の栽培に興味のある方は、ぜひベンケイソウを育ててみてはいかがでしょうか。
※トップ画像は オゴジョさん@GreenSnap
GreenSnap編集部