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ヒレザンショウはミカン科ミカン亜科サンショウ属の陸生植物です。原産地は沖縄以南で、樹高は最大でも150cm前後と、大きくなりすぎないことから盆栽にも使われる常緑低木です。光沢のある葉は鳥の羽根状で、複葉の長さは4.5cm、小葉の長さは6mm前後です。ちぎるとウンシュウミカンと似た香りが立ち、山椒に似た辛さがあります。沖縄では刺身のツマに使われるほか、庭木としても用いられてきました。また、花や実もつけます。そんなヒレザンショウの育て方と、別名や名前の由来などの情報を説明していきます。
※画像はイソザンショウ(天皇梅)です。
ヒレザンショウは、日当たりと水はけの良い場所で栽培します。丈夫で育てやすいのですが、沖縄が原産なので耐寒性は弱い植物といえるでしょう。
寒冷地では、室内で越冬させてください。とはいえ、一年を通して室内で育てるのはおすすめできません。暖かい季節は屋外で育てましょう。
ヒレザンショウへは、土の表面が乾いたら水やりを行います。鉢底から水が流れ出すまでたっぷりと与えましょう。冬は水を控え、乾燥ぎみに管理してください。
4~10月の間、盆栽用の置き肥を施します。5月前後の開花時期は外してください。
ヒレザンショウを育てるときは、水はけの良い用土を用いましょう。特に土質は選びませんが、配合するなら赤玉土8:砂2の割合でつくります。
ヒレザンショウの植え付け・植え替え時期は、3月上旬~4月上旬、9~10月が適期です。水はけが良ければ特に土質を選びませんが、準備するなら赤玉土8:砂2などの用土をつくっておきます。根鉢の土を落としてから植え付けてください。
※画像はイソザンショウ(天皇梅)です。
ヒレザンショウの増やし方は「挿し木」が一般的です。5~9月に挿し木を行いましょう。新しい枝を7~10cmほど切り、発根促進剤に浸けたあと湿らせた赤玉土やピートモスにさして発根を待ちます。
ヒレザンショウはごみが出やすい植物です。花がらや枯葉をこまめに取り除いてください。また、伸びて突き出している枝は剪定しましょう。
ヒレザンショウは適度な日当たりと風通しの良さがあれば病気にはかかりにくい植物です。稀に害虫がつくことがあるので薬剤などで駆除してください。
※画像はイソザンショウ(天皇梅)です。
ヒレザンショウの開花時期は5月前後で、直径1cmほどのとても小さいな花を咲かせます。ヒレザンショウの花は、梅の花に似ています。
その後、10~11月頃には小さく赤い実をつけます。
ヒレザンショウ(鰭山椒)の呼び名は葉の軸の部分にヒレ状の小さい葉があることに由来します。ヒレザンショウはイワザンショウの変種です。
イワザンショウ(岩山椒)は、別名イソザンショウ(磯山椒)、イソカリガネ(磯雁金)、イシウメ(石梅)、テンノウメ(天皇梅)とも呼ばれます。テンノウメは天皇梅と書きますがテンノウウメではなくテンノウメというのが正しい読み方で、この「テンノウメ」が一般的になじみのある呼び名です。
今回はヒレザンショウの育て方について紹介しました。
イワザンショウ(別名:イソザンショウ・テンノウメなど)の変種であるヒレザンショウは希少な常緑低木です。原産地は沖縄以南の暖かい土地なので、耐寒性は弱めです。もし育てる機会があれば0度以下にならない場所に置くことをおすすめします。
※トップ画像はアピ吉さん@GreenSnap
GreenSnap編集部