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バオバブといえばあの有名な作品、『星の王子さま』に出てくるバオバブの木ですよね。熱帯地域が原産なのですがじつは自宅でも育てることができるんです。
そんな、神秘的で不思議な魅力を持つ植物、バオバブの育て方をご紹介します。
バオバブは、年間を通して日当たりのよい場所に置いてあげます。
自生しているバオバブは熱帯地域の日差しを遮るものがない中、すくすく育っている植物です。そのため直射日光は平気なので、たくさん当ててあげましょう。
バオバブを栽培するときは、風通しのよい場所を選びます。蒸れることを苦手とする植物なので、多少乾燥気味でもかまいません。直射日光の当たる風通しのよい場所がベストです。
また、バオバブは一年中室内で育ててしまうとひょろひょろと徒長し、病害無視にかかりやすい軟弱に育つ可能性が高いです。そのため、できれば室外に置くのがいいでしょう。もしくは、時期によって室内と室外をうまく置き換えられるようにしておくとよいですね。
さらに鉢植えか地植えどちらがいいのかですが、沖縄ほどの温暖な地域以外は鉢植えが向いています。春から秋にかけての成長期には鉢植えにして室外に置き、冬の休眠期は室内で寒さから守ります。
バオバブの木は春から秋を成長期とするため、春から秋にはしっかり水を与えます。夏の猛暑の時期に、バオバブは一番の成長期を迎えます。土の表面が乾いたら、1回の水やりの量としては鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりとあげましょう。
常に土が湿っていることは避けてほしいですが、成長を止めないよう乾燥しすぎには気をつけて適度に水やりをしましょう。
余分な水分から根腐れを起こす可能性があるので、鉢皿には常に水が溜まらないように気をつけましょう。
一方、バオバブの休眠期に当たる冬の水やりは、ほとんどしなくてよいです。
秋からの冷え込みに合わせて徐々に水やりを控え、落葉させます。落葉してからの最寒期(12〜2月)の間は、完全に断水するかもしくは月に1回の水やりで十分となります。
バオバブは熱帯の乾燥地域が原産のため、寒さには弱いと思ってしまいがちですが、じつは5℃くらいまでなら耐えられます。そして、冬場には断水することでさらに寒さに耐久性をつけることができるのです。
バオバブには、液体肥料を1000倍に希釈して、成長期(6〜8月)に月3回を上限として与えましょう。
希釈が慣れないという方は、緩効性化成肥料を2ヵ月に1回与えます。もしくは、油かすと骨粉を樹木の根元にまいてもよいです。
しかしこの油かすと骨粉の場合は有機質のものなのでカビが生えたりコバエがわくことがあります。気になる方は室外で置いている場合のみに使うか、上記の2つの肥料を使用してください。
注意点としては、どの肥料も移植後の2週間以内は与えないことです。
バオバブは肥料は与えたほうがよい植物なのですが、他の植物の中でもとくに肥料の効果を吸収しやすい植物です。
与えすぎてしまうと木ばかりが大きくなってしまい、とても見栄えが悪くなったり、枯れてしまうこともあります。肥料の量に注意して、効果的に与えることが大切な植物です。
バオバブを育てる用土は、微酸性〜中性で水はけのよいものがよいですが、ホームセンターなどで販売されている園芸用の培養土でなんら問題はありません。その土に軽石を1〜2割混ぜ込んで、鉢底には1cmほど軽石を敷き詰めるとよいでしょう。
もし自分で配合する場合は、赤玉土の小粒6・軽石の小粒3・腐葉土1の割合が好ましいです。
バオバブの栽培には。植え替えにも植え付けにも種まきにも、元気に育てるための最適な時期があります。
まずはバオバブの植え替えですが、時期は成長期の5〜8月に行います。この時期を逃して植え替えをしてしまうと根が張る前に休眠期を迎え、元気に育たない可能性が高まるためです。
鉢はいきなり大きいものにするのではなく、めんどうではありますが何回も植え替えをくり返して徐々に大きくすることでしっかりした樹木になってくれます。
成育がゆっくりな植物なので、頻繁に行う必要はありませんが、鉢が窮屈そうだと思えば植え替えしてあげます。
バオバブの植え付けも、植え替えと同じく、成長期の5〜8月の間に行います。
じつはバオバブは苗よりも種から育てることが醍醐味といわれている植物で、ぜひ種まきから楽しみたいものです。
バオバブの種まき時期は、気温が25〜30℃以上の頃です。昼間暑くても夜は冷え込む場合にはふさわしくありません。最低気温が20℃以上あることが必須です。
これ以外の時期は発芽に時間がかかるか、発芽せずに種が腐ってしまうか、発芽しても種が腐ってしまう確率が高くなります。そのため。夏場の熱帯夜が続くような時期が一番ベストな種まき時期です。
また、バオバブは動物から守るためにとても堅い殻の中に種が入っています。バオバブを植えるときは、「種皮削剥」か「熱湯浸漬」などで発芽を促す必要があります。
「種皮削剥」は、鉄ヤスリで種の背側を削って、24時間ほど水に漬けたものです。「熱湯浸漬」は、70〜80℃のお湯に48時間ほど漬けておきます。決して種を煮るのではありませんのでご注意を。
バオバブの増やし方には、「挿し木」や「葉挿し」、「種まき」などの方法があります。
しかし品種によっては挿し木や葉挿しは時間がかかったり、特別な薬品を使わなければいけなかったりと増やすことが難しいものがあるようです。
バオバブの栽培では、ナメクジやアブラムシがつきやすいです。これらは見つけ次第駆除しましょう。薬剤を使わなくても、ナメクジはビールを置いておいたり、アブラムシはピンセットや粘着テープなどでも取れます。数匹だけの場合や、早期発見にはなるべく薬剤を使わないほうがバオバブには優しいでしょう。
また、病気では風通しが悪ければ灰色カビ病にかかりやすいです。風通しのよい場所に置き、よく様子を見てあげましょう。
バオバブの管理温度ですが、暑すぎることには何度でも耐えられますが寒さにはそれなりで、5℃を下回ると厳しいです。冬場は室内で育ててあげることをおすすめします。
神秘的で不思議なバオバブの育て方をご紹介しました。園芸として育てている方は珍しいかもしれませんが、個性的なインテリアとして楽しむこともできると思います。
ぜひバオバブを育ててみてくださいね。
GreenSnap編集部