warning
error
success
information
サトイモ科熱帯性植物の一部を総称してフィロデンドロンと呼ばれています。熱帯育ちで光沢のある葉がインパクト大の見た目は、お部屋のインテリアにも最適で風水にも良く初心者にも育てやすい観葉植物です。そんなフィロデンドロンの育て方についてご紹介します。
フィロデンドロンは日の当たる場所を好みます。ただし、葉焼けを起こす可能性があるので、直射日光の当たる場所に置くことは避けましょう。
また、耐陰性があり日陰でも育てることは可能ですが、日当たりの悪い場所で育てると葉色が悪くなったり、ヒョロヒョロとした見た目になってしまうので気をつけましょう。
春秋は屋外の明るい日陰、冬は室内の日当たりの良い場所という風に、一年を通して柔らかい光に当てることをおすすめします。
フィロデンドロンは熱帯育ちのため耐暑性はありますが、比較的耐寒性は弱い植物です。寒さに強い品種であれば5℃まで耐えることができますが、ほとんどの品種は10℃以上の温度が必要です。
そのため、フィロデンドロンの生育期に屋外に置いている場合は、10月までに室内に入れ、窓際などの日当たりが良い場所に置いてあげましょう。
また、フィロデンドロンは世界の熱帯や亜熱帯に400種以上生息しています。種類が豊富な上に、それぞれ草丈も10センチのものから100センチに育つものまで様々で葉の形も多様です。
室内に置くならあまり大きくない品種をおすすめしますが、それぞれの品種に合った置き場所を探しましょう。
フィロデンドロンはとても水を好む植物なので、春や秋などの生育期は土の表面が乾いていれば、鉢の下から滲み出るほどたっぷりと水をあげます。
また、フィロデンドロンは湿度の高い場所を好むので、茎の途中から生えている気根にも水をたっぷりとかけましょう。
さらに室内で育てる場合、エアコンなどで葉がカラカラに乾燥してしまうため葉水といって、霧吹きなどで葉から水をあげることも頻繁に行ってあげましょう。
冬はフィロデンドロンの生育が鈍る時期なので、控えめに水やりを行います。秋を過ぎて気温が寒くなってきたら水やりの頻度を減らし、少し乾かし気味に育てます。こうすることで耐寒温度も上がり、冬を越しやすくなります。
そして、土の表面が乾いてからも、すぐには水をやらずに3日から4日程の間隔を空けて水やりをします。このときの水やりもたっぷりしますが、受け皿に水を溜めておかない様にして下さい。
水を与えすぎると根腐れなどの原因になるので、特に冬は注意して水やりを行います。
また、葉水をしながらも時々濡れたティッシュなどで葉の表面を拭き、葉に積もってしまった細かなホコリなどを拭き取ってあげると元気に育ってくれます。
フィロデンドロンを育てるときは、生育期の5月から9月の時期に、速効性の液体肥料を1週間から2週間に1回の頻度であげます。もしくは、緩行性の化成肥料を2ヶ月に1回程度あげましょう。
フィロデンドロンを室内で育てているなど、あまり株を大きく育てたくない場合は、速効性の液体肥料を月に1回程度を目安にあげます。冬場は生育が鈍くなっている時期なので肥料は必要ありません。
フィロデンドロンを育てるなら、水はけが良く、軽めの用土が適しています。
赤玉土(小粒)、腐葉土、川砂の三種類を6:3:1の割合で配合した土に植え付けを行いましょう。腐葉土を土に混ぜることで水はけが良くなり、栄養分を補給してくれる役割があります。
また、水苔で育てることも可能でし。挿し木や植え替えをする際は多少手間とお金が多くかかってしまいますが、室内に土を持ち込みたくない、倒しても土がこぼれにくいものが良いという人には水苔での栽培をおすすめします。
水苔で栽培する場合は1年に1回程度に植え替えを行うことで水苔がカビてしまうのを防ぐことができます。
水苔の表面がカビてしまっても、特に植物への影響が無い場合は植え替えの際に洗い流したり、ブラシで落としても良いです。
フィロデンドロンは熱帯生まれの植物で耐寒温度が5℃から10℃と低いため、季節や日当たりによって場所を移動させやすい鉢植えで育てるのが良いです。
フィロデンドロンの植え替え時期は、生育期の5月から8月が適期で、1年から2年に1回程度を目安に植え替えを行います。
フィロデンドロンは生育が良い種類がほとんどなので、鉢の大きさは株より1まわりから2まわり大きめのサイズのものを選びましょう。茎がつる状になるタイプのものは支柱も大きなものに替えて、支柱につるを誘引します。
また、新しい芽をつくることを促すために、長く伸びすぎた部分のつるは切りましょう。このときに切った茎は挿し木として使えるため、捨てないで下さい。
水苔で栽培を行っている場合は、傷んでしまった水苔をしっかりと取り除き、カビている部分が無いか確認をして植え付けを行いましょう。
水苔で栽培する場合は土に植えているときよりも、鉢の中の状態を気にしてあげることが必要です。
フィロデンドロンはつる性と直立性の2種類があります。これによって挿し木の仕方が異なりますが、挿し木に適した時期はどちらも気温と湿度が高い5月から8月です。
まず、つる性のタイプは10センチから15センチ程つるを切り落とします。切り戻しの時などに切り落としたものでも構いません。その後、先端にある葉を2、3枚ほど残して他の葉を取り除きます。
つるの切り口に水苔を巻き、パーライトとバーミキュライトがそれぞれ1:1の土に植えて土が乾かない様にします。根が十分に育ったら鉢に植え替えを行いましょう。
直立性のタイプは、茎を付け根から切り取ります。あとはつる性と同じく水苔を巻き、パーライトとバーミキュライトの土に植え、根が育ったら植え替えを行いましょう。
フィロデンドロンは、春から秋にかけて、軟腐(なんぷ)にかかりやすくなります。
軟腐病は高温多湿の環境で発生した細菌からかかる病気です。葉の傷が付いた所から細菌が入り込み栄養分を運ぶ通路を塞ぎ、葉や茎を腐らせるため剪定のあとは特に注意が必要です。
葉が溶けた様に黒く枯れてしまうので、葉や茎に黄色い部分があればすぐに切り取り、病気が広がるのを防ぎましょう。
また、ハダニやカイガラムシ、ナメクジなどの害虫がつきやすいです。ハダニとカイガラムシは年間を通して発生するので注意して育てましょう。
誘引剤を散布して予防するか、殺虫剤を使うなどして早めに駆除することで、排泄物から誘発されるすす病などを防ぐことができます。
熱帯や亜熱帯に生息する植物のため、気温や湿度が高い分には問題ありません。ただし、寒さと乾燥には弱いため、冬でも10℃以上の場所で管理する必要があります。
フィロデンドロンの生育するのに適した温度は15℃以上なので、気温が低い時期は注意して育てましょう。
フィロデンドロンの花期などは特にありませんが、フィロデンドロン・セロームという品種は赤い1枚の花弁を持つ花のようなものが確認されています。
花の中心からは赤い蜜のようなものを出し、夜になるとギッチリと花弁を閉じます。花が咲いている期間がとても短く、花を目撃すること自体が困難なようです。
フィロデンドロンの花言葉は「華やかな明るさ」、「壮大な美」などがあります。種類によっても花言葉が違ってくる特徴があります。
今回は熱帯や亜熱帯と高温多湿の地域で生まれた植物のフィロデンドロンについてご紹介しました。
品種もとても豊富でそれぞれに個性があり、大きく美しい葉が特徴的でインパクトがある見た目ですが、水やりに気をつければ初心者にも育てやすい種類です。
柔らかな光を好むため室内でも育てやすく、風水的にも縁結びや夫婦関係を癒やすなどとされており、「幸運の木」と呼ばれているなど人気がある観葉植物です。
お部屋にひとつ青々とした観葉植物を置くことでガラッと雰囲気を変えることができますね。
ぜひお部屋のインテリアも兼ねてお部屋に幸せを呼び込むための一つのアイテムとして育ててみてはいかがでしょうか。
GreenSnap編集部