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リコリスはヒガンバナ属の総称であり、とくに彼岸花やナツズイセンなどが代表的な品種です。リコリス特有の放射状に広がる花姿は、独特の美しさをもっています。一方で、リコリスは毒を持ち合わせているので、扱いには注意したいところです。今回はそんなリコリスの育て方や注意点などについて詳しくご紹介します。
リコリスを育てるときは、基本的に日当たりと風通しの良い場所で育てましょう。リコリスは耐暑性と耐寒性が高いため、初心者でも育てやすい植物ですが、直射日光や西日が直接あたる場所は避けてください。
夏場のリコリスは、直射日光による過度な乾燥を防ぐため、暑いときには半日陰に置くことを心がけましょう。また、リコリスは夏に休眠期を迎えます。葉は枯れているように見えても、球根は生きているので、掘り返したりしないようにしてください。
冬場のリコリスは日当たりのよい場所をえらび、寒冷地の場合は凍結防止のため土を落ち葉などで覆うなどしましょう。葉に雪などが積もった場合はその雪を払い、満足な光合成ができるように配慮するといいです。
鉢植えでリコリスを育てる場合の用土配合は、赤玉土(小粒)6:腐葉土3:牛ふん堆肥1の割合がおすすめです。水はけと水もちのバランスに優れ、通気性のよい土作りを心がけてください。
地植えのリコリスは、掘り返した土に、4割ほど腐葉土を混ぜ込んでおくとよいです。水はけが悪いと球根が腐ってしまう恐れがあるため、注意しましょう。
鉢植えのリコリスへの水やりは、花茎が見え始める夏頃から、葉が枯れる来春の休眠期にかけては、表土が乾いたらたっぷりと与えてください。休眠期に入ったら乾燥気味に育てますが、ときおり湿らせる程度の水やりをするようにしましょう。
地植えのリコリスの場合はほとんど水やりは不要です。ただし、生育期の間、1週間以上雨が降らず乾燥が続くようであれば水やりをしてください。
リコリスを育てるうえで、肥料は基本的に不要ですが、肥料を与えれば生育がよりよくなり、開花期に色鮮やかな花をみせるようになります。
もし肥料を与えるときは、リン酸とカリの成分を多く含んだ化成肥料を、株元に少量施すとよいでしょう。
リコリスを鉢植えやプランターで育てるときは、根が深く伸びる性質があるため、6号以上のの中深~深鉢を使うとよいでしょう。
なお、リコリスの植え付けは、7月~8月に行うのが適切です。球根は生きている状態なので、事前に土や鉢の準備をしておいて、入手したらできるだけ早く植えるようにしてください。
鉢植えでリコリスを育てる場合は、6号鉢に1~3球を目安に植えます。その際、株間は球根の直径2つ分をあけ、深さは球根の頭がぎりぎり土に隠れるくらいに植えます。
球根が乾いている場合は、植え付け直後に水をあげるようにするとよいです。
地植えでリコリスを育てる場合は、根が深く伸びるため、あらかじめ深く耕しておいた土に植えます。株間は15~20cmほどあけるようにしましょう。
地表すれすれに球根を植え付けた場合、球根の数は増えますが、花が減ってしまいます。花を多く咲かせたいときは、地表から球根一個分の深さに植えるとよいでしょう。
リコリスの花茎が雨風によって倒れるのを防ぐため、開花前に円状の支柱をたてるようにしましょう。
開花期を過ぎると、花がらは急速に枯れていきます。よって後の葉の生育に支障がないよう、花がらは取り除くようにします。
その後のリコリスには動きはないので、球根を掘り返してしまおうとするのは厳禁です。中ではしっかりと生育期に入っているため、むやみに触らずに待つことが大切です。
リコリスが初心者にも育てやすいといわれる理由のひとつに、この害虫や病気への耐性が非常に高いことが挙げられます。そのため、安心してリコリスの生育を見守ることができます。
リコリスの花の開花時期は7月〜10月頃で、種類や品種によって異なります。また、細長い花弁のものやラッパのような花姿をしたもの、花色も赤や白、オレンジ、ピンクなどとさまざまです。
リコリスは初心者でも比較的かんたんに育てられ、美しい花姿で人気を集める花です。一方でその体には強い毒を宿しています。可食部はいっさいありませんので、注意してください。
毒性にさえ気をつければ、美しい花があなたの生活をより華やかにしてくれることでしょう。みなさんもぜひ育ててみてください。
GreenSnap編集部