warning
error
success
information
秋の季節に良い香りを漂わせる人気の花木といえば、オレンジ色の花を咲かせるキンモクセイ(金木犀)ですが、白い花を咲かせる「ギンモクセイ(銀木犀)」という花木もあることをご存知ですか?
今回はキンモクセイにそっくりな、ギンモクセイの特徴と、育て方についてご紹介します。
ギンモクセイはキンモクセイの変種とされていて、単にモクセイ(木犀)と呼ばれることもある花木で、高さ4〜5mほどに成長する常緑性小高木です。
低い位置で枝分かれして、こんもりとまとまるので、低木として庭木やシンボルツリーとしても人気です。
ギンモクセイは葉の付け根に白い芳香のある小さな花を咲かせ、9〜10月頃に見頃を迎えます。
ギンモクセイの花は甘く特徴的な香りもちますが、その香りの強さは、キンモクセイよりも控えめだと言われています。ただし、一般的な花木からすれば、芳香を楽しめる花木の部類にはいります。
ギンモクセイの香りの効果には、安眠効果やストレス解消、リラックス効果のほか、食欲を抑制する効果もあるため、ダイエットにも効くとも言われています。
耐寒性、耐暑性もやや強く、東北南部以南の地域で栽培可能と言われています。鉢植えで育てることもできるので、厳寒期は室内にしまって管理することで、東北以北でも栽培可能でしょう。
鉢植えのギンモクセイは、土の表面が白っぽく乾いたら、鉢底から水が滲み出るまでたっぷりと水やりしてください。多湿を嫌うので、やや乾燥ぎみに育てるといいでしょう。
地植えのギンモクセイは、根付いているなら基本的に水やりの必要はありません。植え付けの直後、根付くまでの期間は、土の表面が乾いたら水やりをしてください。
ギンモクセイは排水性が高く、酸性の土壌を好みます。アルカリ性の強いピートモスは使わないように気をつけましょう。
鉢植えでギンモクセイを育てるとき、用土の配合は、赤玉土(小粒もしくは中粒)7:腐葉土3の割合で混ぜて使うのがいいでしょう、さらに緩効性化成肥料を用土10Lに対して20gほど混ぜて使うと生育がよくなります。
市販されている観葉植物用の培養土を使っても、問題ありません。
地植えでギンモクセイを育てるときは、植え付けの1〜2週間前に、鶏糞もしくは堆肥・腐葉土を4割ほど庭土に加えて、すきこんでおくといいでしょう。
ギンモクセイの肥料を与える時期は、植え付けのときにあらかじめ土に混ぜておく元肥のほか、下記3つのタイミングがあります。
基本的に地植えかつ成木のギンモクセイは、施肥をしなくても十分に育っていきます。ただし、株の状態をみながら、生育が鈍るようなら、上記の時期を参考に追肥してあげましょう
ギンモクセイに肥料をあげるときは、幹を中心に、葉の広がった先端の真下地面をドーナツ状に均等にまきましょう。施肥量はパッケージを確認し、適切に施してください。
鉢植えの場合は、液体肥料や起き肥による追肥をしてもいいでしょう。
ギンモクセイの植え付け、植え替えをするときは、3〜4月、もしくは9〜10月の涼しいと感じる時期に行うといいでしょう。暑すぎたり、寒すぎる時期は根張りが甘くなるので、避けてください。
ギンモクセイは植え替えを嫌う性質がありますが、根詰まりを起こしてしまう可能性もあるので、3〜4年に一度ほどの頻度で、大きめの鉢に植え替えてください。鉢上げをしたくない場合は、古い根を切って新しい用土に植え替えしましょう。
ギンモクセイを鉢植えで育てるとき、鉢の大きさは8号以上ある大きめのものを使いましょう。また、テラコッタなどの通気性の高い素材がおすすめです。
ギンモクセイは成長が早く、放っておくと大きくなりすぎてしまうので、定期的に剪定をして、株の健康と株姿を整えてあげましょう。
ギンモクセイを剪定する時期は、新芽が出る前の2〜3月頃と、花が咲き終わった11月頃が適しています。
深く刈り込んで株姿を整える強剪定は、2〜3月に行いましょう。ただし、その年は花がつかなくなる可能性もあります。
軽く整える程度の剪定では、混み合う並行枝や、内側に向かって伸びる内向枝、交差枝、下に向かって伸びる下垂枝などを刈り取りましょう。
樹高を整える強剪定では、枝先から50cm程度まで切り戻し剪定をします。このとき、枝の付け根からきるようにしましょう。
ギンモクセイは挿し木で増やすのがおすすめです。挿し木をするときは、8〜9月上旬に行うといいでしょう。
新芽のついた枝を15cmほどの長さにカットして、切り口を水に2〜3時間ほどつけたら、水揚げして切り口に発根剤を塗ります。清潔な赤玉土小粒をいれた育苗ポットに、挿し穂を植えて水やりをし、ビニールなどで覆いながら乾かないように管理します。
十分に根が生えたら、鉢に植え替えて育てていきます。
ギンモクセイは日当たりや風通しが悪いと、褐斑病や炭そ病などが発生します。発病した部分は治療できないので、すぐに切り取り、株全体に薬剤を散布して病気を食い止めてください。
また、カイガラムシも発生しやすいので、幼虫の段階で薬剤などを利用して棒状しましょう。
ギンモクセイの花言葉には、「初恋」「高潔」などがあります。可憐な白い花から連想されるイメージで、他にも「謙虚」などがあります。
ギンモクセイは育てやすく、かわいらしい花と豊かな芳香で人気です。育てるときに気をつけたいポイントは、やはり定期的な剪定です。とくに苗木から育てる場合は、最初3〜4年の剪定によって、株立ちがかわるので、自分好みのギンモクセイに仕立て上げることもできます。
ぜひギンモクセイを庭や生垣にして、秋の花と香りを楽しんでみてください、
GreenSnap編集部