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アナベルの育て方|挿し木や鉢植えの植え替え時期は?冬越しのコツは?

  • アジサイ科
  • アジサイ属

アナベルはアジサイの仲間で、切り花やドライフラワーとしてもよく出回っています。寒さにも暑さにも強いので、他のアジサイにくらべて初心者も育てやすく、庭木として人気の品種です。

今回は庭を爽やかに彩る、アナベルの育て方をご紹介します。

アナベルを育てる場所

アナベルは適度な日当たりと、風通しのよいところを好みます。日なた〜半日陰で管理するとよいでしょう。半日陰の場合は建物の東側におき、午前中に日光がよくあたる場所がおすすめです。

鉢植えでも育てられますが、アナベルはとくに水切れしやすいので、地植えのほうが管理が楽です。鉢植えで育てる場合は、10号鉢くらいのサイズで育てるようにしましょう。

アナベルの水やり

鉢植え

アナベルはアジサイの中でも、とくに水を欲しがる品種です。鉢植えで管理する場合は、水切れしないように注意してください。土の表面が乾いたら底穴から水がもれだすほど、たっぷりあげるようにしましょう。土の状態をみながら、日照りのよい夏場は朝夕1日2回、休眠期の冬場は2日に1回のペースが目安です。

地植え

アナベルを地植えで育てている場合、基本的に水やりは必要ありません。長く雨が降らず極度に乾燥していたり、葉がしんなりしている場合にのみ、水をあげるようにしてください。

アナベルの土

アナベルは、水はけと水もちのバランスのよい土を好みます。土は植え付ける1〜2週間前に準備して寝かせ、土作りをしておきましょう。

鉢植え

鉢植えの場合は、赤玉土(小粒)7:腐葉土3ほどの配合に、元肥として堆肥や緩効性化成肥料を混ぜておきましょう。市販の草花培養土でも問題ありません。また、アジサイ用培養土なども販売されているので、そちらもおすすめです。

地植え

地植えの場合は、植えつける場所の土に対して、2〜3割の腐葉土と、元肥として堆肥や緩効性化成肥料をすき込んでおきましょう。

アナベルの肥料

アナベルには年に2回、寒肥と礼肥をしてあげましょう。寒肥は1〜2月に、礼肥は花が咲き終わった7〜8月ごろに、どちらも緩効性化成肥料や、油かすなどの有機肥料をあげてください。

肥料を施す場所は、幹元ではなく、枝先の真下に位置する地面、深さ10cmほどのところに混ぜ込んであげるとよいでしょう。

アナベルの植え付け

アナベルの植え付け・植え替えに適した時期は、いずれも葉が出る前の3〜4月、成長が止まる10〜11月です。

植え付け

アナベルを鉢に植え付ける場合、苗よりも二回りほど大きな鉢を用意してください。底穴にネット、石を敷いて、鉢の半分ほど土をいれます。苗を中心に入れて隙間を土で埋め、たっぷり水をあげてください。倒れないように支柱を挿しておくとよいでしょう。

地植えの場合、植え付け直後は、しっかり根付くまで10日間ほどは毎日水やりをするようにしてください。

鉢植えアナベルの植え替え時期と方法

鉢植えで管理しているアナベルの場合、2〜3年に1度のペースを目安に植え替えしましょう。

植え替えの際は、根鉢の表面3分の1程度を崩して、一回り小さく根をカットしてください。あとは植え付けの方法にならって植え替えをしましょう。

アナベルの挿し木での増やし方

挿し木する時期

アナベルは挿し木によって増やすことができます。適期は6〜7月ごろです。アナベルの増やし方で一般的なのはこの挿し木という方法で、種まきや株分けよりも簡単にできます。

挿し木のやり方

その年に新しく生えた新鮮な枝を10cmほど切る。

切り口が斜めになるように切り直す。

上の葉2枚だけを残し、葉が大きい場合は葉を半分に切る。

切り口を水に1〜2時間浸しておく。水に発根促進剤を混ぜておくとなおよし。

育苗ポットに赤玉土か挿し木用の土をいれる。

切り口を土に3cmほど挿す。

たっぷりと水やりをする。

挿し木後の管理

アナベルを挿し木した後は、明るい日陰で発根するまでは土が乾かないように水やりをこまめにして管理しましょう。

1ヶ月ほどで発根するので、枝を持って簡単に抜けないくらいに根を張ったら、土が乾いてから水やりをするよう頻度を落とし、十分に育ったら鉢に植え替えてください。

アナベルの夏越し・冬越し

夏越し

アナベルは耐暑性があるため、とくに夏越しの対策をする必要はあまりありません。ただし猛暑日が続く地域や、西日が強く当たり続けるような場合は、暑さ対策のために株元をマルチングしておきましょう。

冬越し

アナベルは耐寒性もあるため、何もしなくても越冬できます。雪が多く降るような北部での栽培には、枝が重みで折れないよう剪定しておきましょう。11月ごろの剪定がおすすめです。

アナベルの育て方で注意する害虫・病気

つきやすい害虫

アナベルはカミキリムシやハダニなどの害虫被害を受けやすいです。枯れ枝の剪定や、防虫剤などで防除しましょう。

カミキリムシの成虫を見かけた場合、数カ所の枝中に幼虫が発生している可能性が高いです。黒い粒の糞が溜まっているところが侵入口なので、針金を入れて掻き出して駆除しましょう。古い枝・弱い枝に発生しやすいので、剪定をこまめにするか、しっかり幹を強く育てていくことが予防につながります。

ハダニは葉の裏に密集している場合が多いので、よく観察し、葉の裏まで霧吹きで水をかけて予防してください。発生した場合は殺虫剤で素早く駆除してください。

かかりやすい病気

アナベルはうどんこ病、モザイク病などの病気に注意してください。

うどんこ病は、葉の表面に白い粉のようなカビが発生する病気です。湿度が高いと発生するので、剪定して風通しをよくすることで予防してください。

モザイク病は葉の色味に濃淡ができ、変色していきます。この病気はアブラムシの発生が原因なので、アブラムシを駆除してください。一度かかった株は治らないので、抜き取って感染を食い止めるしかありません。

アナベルの剪定・切り戻し

剪定

アナベルは他のアジサイと違い、新芽にしか花がつかないので、古い枝はどんどん剪定していきましょう。比較的いつでも剪定は可能ですが、適期は花が咲き終わった11〜12月もしくは2〜3月です。細く弱い枝や、形の悪い枝を切り落とし、全体を丸く半円形になるように整えましょう。

切り戻し

大きく育った株は、2〜3年に1度程度、地際2〜3節くらいまで切り戻しましょう。適期は11月です。花数は減りますが、枝の勢いは増し、翌年には大きな花をつけてくれます。

アナベルの花

アナベルは西洋アジサイの一つで、6〜7月の梅雨から初夏にかけて、小さな花をこんもりと半球状に密集させて咲かせます。その大きさは直径20〜30cmほどにもなり、いくつも咲かせてくれるので、とても華やかです。日本のアジサイに比べると枝が細く、花びらが細かいので、繊細な印象です。

特徴的なのはその花色で、つぼみの状態では薄いグリーン色で、開花するにつれだんだんと白く変化していきます。咲きすすんでいくと再び薄いグリーンへと戻り、さらに秋には乾燥したアンティークなブラウンへと変わっていきます。

アナベルを鉢植えで挿し木にして楽しもう!

アナベルはつぼみ、花、そして枯れたあとの色味の移り変わりが、とても魅力的なお花です。切り花やドライフラワーとしても楽しめるので、ぜひお家でアナベルを育ててみてください。

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アナベルの基本情報

ジャンル
庭木・花木
形態
低木
学名
Hydrangea arborescens ‘Annabelle’
別名
アメリカノリノキ,ハイドランジア・アルボレスケンス‘アナベル’
原産地
北アメリカ

アナベルの性質

栽培難易度
易しい
耐寒性
強い
耐暑性
強い
耐陰性
あり

時期

植え付け・植え替え
3月 、4月、10月、11月
肥料
1月 、2月、7月、8月
開花
6月 、7月
剪定
11月 、12月、2月、3月

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