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プリムラはサクラソウ属の植物で、500~600種類ほどある園芸品種をひとまとめにそう呼びます。その一種のプリムラマラコイデスは特に人気の種類です。ただし、耐寒性はやや弱めなので、夏越しにはコツがいります。ここでは、そんなプリムラマラコイデスの育て方について説明します。
プリムラマラコイデスは常緑性の多年草ですが、高温と多湿の環境に弱いので日本の園芸では一年草として扱われます。
プリムラマラコイデスの鉢植えを育てる場合、冬期間は5~10℃の気温を保つ必要があります。1~3月に開花鉢が多く出回りますが、氷点下になる環境には適していません。購入後は屋内で育てますが、耐暑性が弱いので暖房の効いた室内にも向きません。
そのため日中は日の当たる玄関などに置き、夜間は暖房の暖かさが残る室内に置くのがベストです。
地植えにしたプリムラマラコイデスの小輪種は、冬場に外気温が5℃以下にならない場所なら冬越しが可能です。大輪種は地植えのまま冬越しするのは難しいので、鉢植えにして屋内で観賞しましょう。
プリムラマラコイデスを鉢植えする場合は、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをします。水切れに弱いので注意が必要ですが、水をやりすぎると根腐れの原因になるので土の状態を見て判断してください。
プリムラマラコイデスを地植えにした場合の水やりは、特に必要ありません。
プリムラマラコイデスを育てるときは、こまめに肥料を与える必要があります。秋から開花期が終わるまでの間、9~4月は薄めた液体肥料を1週間に1回の割合で与えます。6~7月の夏越し期間も液体肥料を与えますが、この間は大幅に薄めたものを与えるようにしましょう。
プリムラマラコイデスは、水はけと水持ちの良い土で育てるのが適しています。保水性と通気性を兼ね備えた、重すぎず軽すぎずの用土を使いましょう。市販の一般的な培養土か、砕いた軽石が入った粒状の培養土もおすすめです。
プリムラマラコイデスの植え付け・植え替え時期は、10~11月頃が適期です。秋には苗が店頭に並ぶので、小輪種で冬越しができる環境であれば地植えで栽培しましょう。
越年・夏越しできた鉢植えの植え替えは、株の大きさに合わせて行ってください。
プリムラマラコイデスの増やし方は、「種まき」が一般的です。種まき時期は9月頃です。種に日光が当たらないと発芽しないので、種まき後に土を被せないようにします。
灰色カビ病の予防のためにも、プリムラマラコイデスの花がらや枯れた下端はこまめに摘み取ってください。花後の花茎は切り、新しい花茎を育てます。
本来多年草であるはずのプリムラマラコイデスですが、冬から春にかけての開花期が終わり夏が来ると、日本の暑さで枯れてしまいます。そのため、夏越しはかなり難しいのですが、25℃以下をキープでき、なおかつ日当たりと風通しの良い場所に置けば、決して不可能ではありません。
開花期のプリムラマラコイデスの花には水をかけないように注意してください。花に水がかかると灰色カビ病を発症しやすいので、水は株元にかけましょう。灰色カビ病は風通しを良くしてこまめな花がら摘みを行うことで予防できます。
プリムラマラコイデスには、アブラムシとヨトウムシ、ナメクジがつく場合があります。
アブラムシは風通しが悪い環境で発生し、汁を吸って株を弱らせます。発見次第、歯ブラシなどで除去するか、牛乳を薄めたスプレーやアブラムシ用の薬剤で駆除しましょう。ヨトウムシとナメクジは夜間に花や葉を食害します。ヨトウムシは酢やトウガラシを薄めた液をスプレーして発生を予防しますが、それでも発生した場合は付いた葉ごと処分します。ナメクジは見つけ次第捕殺するか、ナメクジ用の薬剤で駆除してください。
プリムラマラコイデスは、開花期の1~4月に、3~5cmほどの色とりどりの花を咲かせます。花色は白・ピンク・薄青・青・紫・赤紫・黄・緑とバリエーションが豊富です。
草丈は10~50cmで、鉢植えは卒業式の贈り物や会場の装飾に活用されます。
プリムラマラコイデスの花言葉は「運命を開く」「素朴」「気取らない愛」です。
プリムラ全般の花言葉は「青春のはじまりと悲しみ」「青春の恋」です。
プリムラマラコイデスは1月21日の誕生花でもあります。
プリムラマラコイデスの育て方や花言葉を紹介しました。プリムラマラコイデスは花の少ない1月から開花期を迎えるので冬向けの鉢植えとして重宝されます。カラフルな開花鉢が店頭に並ぶ姿は圧巻です。色どりが少ないと感じる冬は花屋さんやホームセンターをチェックしてみてください。
※トップ画像はラムネ味さん@GreenSnap
GreenSnap編集部