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プリムラ・ジュリアンは花のカラーバリエーションが豊富で、ガーデニングでもとても人気があります。育て方もかんたんで、背丈も低く寄せ植えもしやすいので、園芸初心者の方へもおすすめの花です。
今回は、そんなプリムラ・ジュリアンの育て方を詳しくご紹介します。
プリムラ・ジュリアンはサクラソウ科プリムラ属の多年草のひとつです。プリムラには約500種あると言われている中で、プリムラ・ジュリアンはその代表的な園芸品種として知られています。
プリムラ・ジュリアンは丈夫な植物で寒さにとても強く、花壇に地植えしたり鉢に寄せ植えにして屋外で育てられます。開花時期は11月〜4月と長く、秋冬の時期にはパンジー・ビオラと並んでよく植えられる花として、駅前花壇などでもよく寄せ植えされているのを見かけるかもしれません。
多年草とは言えど暑さには弱く、夏越しをさせずに1年草として初夏ごろに処分してしまうという人も多いようですが、きちんと夏越しをして正しい育て方をすれば毎年咲いてくれますよ。
プリムラ・ジュリアンは基本的に、日当たりのいい場所と風通しのいい場所を好みます。
プリムラ・ジュリアンを地植えで育てる場合は、日当たりがよく風通しもよい場所で育てます。しかし、夏の直射日光はあまり好みませんので、夏は日陰になる場所を選んでください。たとえば落葉樹の近くに植えておくと、冬は日当たりがよく、夏は日陰になるのでおすすめです。
プリムラ・ジュリアンを鉢植えで育てる場合は、秋の間は日当たりのよい場所で育ててください。なお、プリムラ・ジュリアンは比較的寒さには耐えられる草花ですが、霜がつくと負担になるので、冬は軒下に移すことをおすすめします。
心配であれば室内の日当たりのいい場所に置いておくと、冬の間元気に育ってくれます。
プリムラ・ジュリアンの苗の植え付けに最適な時期は9〜10月です。秋のシルバーウィークくらいに作業するのがおすすめですが、気温が15℃前後になったら植え付けの目安にしてもいいでしょう。
苗を選ぶときは、できるだけ葉の色が濃く、間延びせずにつぼみがたくさんついているものを選ぶといいですよ。
プリムラ・ジュリアンは湿気を嫌うので、水はけ、水持ちのよい土を選びましょう。市販の草花用培養土で問題ありません。
もし土を自作する場合は、赤玉土6、腐葉土3、ピートモス1を混ぜてください。また、地植えする場合は庭土に3割ほど腐葉土を混ぜて、緩効性肥料を規定量施してよく耕してから植えるといいです。
プリムラ・ジュリアンを鉢植えで育てている場合は、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをしましょう。庭植えの場合は、降雨のみで十分です。ただし、真夏の時期で何日も雨が降らない時期があれば、水やりをしてあげてください。
プリムラ・ジュリアンには、緩効性化成肥料を与えましょう。時期は10月から4月が適しています。花付きをよくするために、栄養を与えてあげてくださいね。
また、花が咲いている時期は、液体肥料も与えましょう。肥料切れしないように育てれば、たくさんの花を楽しめますよ。
夏越しさせる場合は5月上旬に規定量の半分の量の緩効性化成肥料を与えます。なお、このとき効果が1〜2ヶ月持続するものを選んでください。効果が1年間続く肥料だと逆に弱る可能性があるので注意です。
プリムラ・ジュリアンの花が咲き終わったら、花がら摘みをします。プリムラ・ジュリアンは1本の茎に1つしか花をつけないので、花がついていた茎ごと根元から取り除きましょう。
12月から4月までの開花中は花がらをこまめに摘み取る作業を継続してください。そのほか黄色く変色した葉っぱがあれば、これも取り除いてください。
花がらはそのままにしていると、灰色かび病の原因になったり、種子の形成に栄養分がとられてしまうこともあるので気をつけてくださいね。
プリムラ・ジュリアンを鉢植えで育てている場合、植えっぱなしにしていると根が窮屈になって花付きが悪くなったり生育不良を起こします。
そのため、1〜2年に1回は9月ごろに植え替えをしてあげましょう。植え付けのときと同様の手順で、一回り大きい鉢に植え替えてください。
プリムラ・ジュリアンを地植えしている場合は、植えっぱなしで大丈夫です。また、プリムラ・ジュリアンは一般地〜暖地では、冬の株は地中で枯れて新芽が新しい根を出していくので、むしろ植えっぱなしのほうが傷付けずにすみます。
プリムラ・ジュリアンが元気ない、枯れてしまう多くの原因は、日当たりか温度にあります。
プリムラ・ジュリアンといえば低い草丈でこんもりと葉が茂って花が咲きますが、日当たりが悪いと日当たりを求めて茎がひょろひょろと徒長してしまいます。その分、花を咲かせることより茎を伸ばすことにエネルギーを使うので、花が咲かなくなったり株全体の元気が失われてしまうのです。
また、プリムラ・ジュリアンの冬の生育温度は5~15度と言われていますが、室外に置いて寒すぎたり、反対に暖かすぎる室内に置くと、これも枯れる原因となってしまうので気をつけましょう。
プリムラ・ジュリアンを夏越しするときは、風通しがよく涼しい場所に置くことにつきます。鉢植えなら軒下などに移動させて、地植えなら場合によっては遮光ネットなどを設置してあげましょう。
水やりは通常通り、鉢植えなら鉢土が乾き切ったら、地植えなら土が乾燥して長期間たったら与えます。
なお、この時期の肥料は厳禁で、むしろこの時期土に栄養は全くない状態にしておくことが望ましいです。つまり5月の緩効性肥料を最後に、肥料は控えて10月ごろの気温15度ほどになった時期から再開させます。
また、葉が乾燥して変色しても、新芽は生きている可能性があります。株元を見て新芽がいれば、諦めずに育てましょう!
プリムラ・ジュリアンは「種まき」と「株分け」で増やすことが可能です。
園芸店で購入した種、または自宅で育てたプリムラ・ジュリアンから種を採取してまきます。適した時期は6月から7月。発芽するためには光が必要となりますので、土をかぶせないようにしましょう。
プリムラ・ジュリアンは株分けで増やすことが可能です。今プリムラ・ジュリアンを育てている場合は、一旦掘り起こして根っこから分けて他の場所に移すことで増やすことができます。株分けで増やすことができるのは、9月です。
プリムラ・ジュリアンは灰色かび病にかかることがあります。低温多湿になるとかかりやすくなる病気です。秋から春までは気を付けましょう。花がらをこまめに摘んで、風通しをよくしておきます。そうすると、防ぐことができますよ。
プリムラ・ジュリアンには、ナメクジ、アブラムシ、ヨトウムシが付きやすいです。こまめに虫がついていないかチェックしましょう。葉が食べられてしまうこともありますので、早めに見つけることを心がけてください。
プリムラ・ジュリアンはとても美しい花です。植え付け時期、植え替え時期、水やり頻度、必要な土をきちんと選ぶことでしっかりと育ちます。ぜひ自宅にお迎えしてみませんか。カラフルなお庭になりますよ。
GreenSnap編集部