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ビックリグミは、果肉が柔らかくて甘みが強い果実を楽しめる果樹です。生育が旺盛で病害虫による被害も少ないことから、育てやすい植物として知られています。自分で育てて収穫まで無事にできるよう、ビックリグミの育て方を見ていきましょう。
ビックリグミは日光が大好きなので、日がよく当たる場所で育てましょう。乾燥や雨風にも強く生育が旺盛で、枝をぐんぐん伸ばして成長してくれます。
土はそれほど選ばず、砂地や荒地でもよく育ちますが、水はけのよい土が好ましいです。また、寒さにも強いので寒冷地でも栽培ができます。
土の表面が乾いていたら、水やりのタイミングです。鉢の底から水が出るぐらいたっぷりと水やりをしてください。夏場の水やりは朝、もしくは夕方に行いましょう。暑さがピークに達する昼間の時間帯に水やりをすると水が温まり、鉢の中が茹で上がってしまいます。
なお、乾燥には強いものの、水切れはしないよう気をつけてください。
寒肥として2月〜3月に緩効性肥料を施肥しましょう。また、涼しくなってくる9月下旬頃にも、緩効性肥料や油かすを施すと株を元気に保てます。
緩効性肥料はその名の通り、成分が時間をかけてゆっくりと土中に効いていく肥料です。土の状態によって差はあるものの、約2ヶ月効き目が持続します。そのため、休眠期の冬場に施肥しておくと、ちょうど春になった頃に肥料の効果が現れ始め、新芽の増加などが期待できます。
ビックリグミを地植えしている場合は、掘り起こした土に対して1/3〜1/2量の腐葉土や完熟堆肥を混ぜ込んで使用します。鉢植えの場合は、市販の培養土を使うとよいでしょう。
ビックリグミは病害虫による被害は少ないほうですが、アブラムシやハダニがつくことがあります。結実したのち収穫することを考えると、薬剤を使って害虫を駆除する際は、人体への影響が少ないものを使うようにしましょう。
アブラムシに新芽を狙われることがあります。アブラムシは繁殖力が高く、4月〜6月と9月〜10月頃に多く見られます。新芽や葉を吸汁し生育を阻害するだけでなく、美観も損なわれるので注意が必要です。また、アブラムシの排泄物が原因で、ウイルス性の病気になることもあり、感染すると葉が黒く変色します。
アブラムシは蒸れた環境下で発生しやすいので、風通しをよくするよう心がけましょう。
ハダニは、葉の裏側に寄生していることが多い害虫です。気温が高く乾燥している条件下でよく見られます。葉を吸汁して葉緑素を奪ってしまうため、葉に白い斑点ができてしまいます。ハダニは水を嫌うため、定期的に葉水をして防除しましょう。
葉裏についていた際は、水で洗い流して駆除できますが、大量に発生した場合は、薬剤を葉裏に散布して駆除したほうが効果的です。
植え付け・植え替え時期は10月〜11月、もしくは2月下旬〜3月が適しています。厳寒期は避けるようにしてください。
地植えの場合は、腐葉土や完熟堆肥を混ぜた土に根鉢の2倍の幅・高さの穴を掘り、そこに苗木を置いて土をかぶせます。苗木がフラフラする場合は支柱で固定し、最後に水やりをすれば完了です。
鉢植えで栽培する場合の鉢の大きさですが、背丈60cmぐらいの苗木であれば6号鉢(直径18cm)が目安です。土が鉢底から漏れるのを防ぐために、まず鉢底ネットを入れます。そして鉢底石を敷き、その上に土を入れて植えていきます。植え付け後、鉢底から水が出るぐらいたっぷりと水やりをしたら完了です。
植え替えは2年に1回行い、根づまりを防ぎましょう。1回り大きい鉢に植え付けと同様のやり方で植え替えます。
6月〜7月に挿し木をして増やすことが可能です。挿し木は以下のようにして行います。
落葉期の冬場に剪定をしておきましょう。重なっている枝や伸びすぎている枝などを切り落とします。剪定をすることで樹形が整うほか、風通しがよくなるため病害虫を予防できます。
ビックリグミの収穫時期は7月頃で、その頃には2cmぐらいの果実を実らせます。赤く熟して果肉が柔らかくなっているものから収穫していきましょう。ビックリグミは、グミの中でも実が大ぶりで甘みが強く、果汁が多いのが特徴です。
実がつかないときは、植物調整剤の「ジベレリン」と呼ばれる溶液を、規定の濃度に希釈して散布するとよいでしょう。ジベレリンは、植物の成長を促すためのものです。花が満開のときと、満開時から2週間後に散布すると結実が期待できます。
乾燥や寒さに強く生育が旺盛なビックリグミは、果樹の栽培が初めてでも育てやすいといえるでしょう。スーパーでビックリグミを入手する機会はほとんどないので、ぜひ自分で育てて味わってみてください。
※トップ画像はちゃーさん@GreenSnap
GreenSnap編集部