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草丈は20〜80cmほどまで生長し、赤や紫、薄いピンクなど豊富な色の花を咲かせるアブラナ科の植物です。日本では切り花として栽培されることが多く、芳香を放つことから高級感のある花のイメージが強い植物でもあります。
そんなストックの花の育て方について紹介していきます。
ストックの育て方のポイントは、日当たりのいい場所に植えることと、夜間の気温低下に注意することです。
日当たりが悪いと茎が間延びしてしまい、不恰好な花姿になってしまうので注意しましょう。また、春先から育てますが、夜間に気温が寒くなりすぎると弱るので、腐葉土などでマルチングして保温に努めましょう。
ストックはできるだけ日の当たる場所で育ててあげましょう。種まきから育てているなら芽が出た後から、花苗から育てているなら最初から日当たりのいい場所に植えます。
寒さにはあまり強くないため、厳寒地などの地域の場合、防寒用ネットや霜よけを行うか、夜間は室内に取り入れるようにしましょう。先述のとおり、マルチングをほどこして対策するのもおすすめです。
ストックは過湿には非常に弱い植物です。根腐れの原因にもなるため、水の与えすぎには注意して乾燥気味の環境で育てるようにしましょう。
水やりは土の表面が乾いたのを必ず確認してから、与えるようにしてください。指で触っても表面がさらさらとしていて、あまり土がくっつかない程度になるまで待ちましょう。
鉢植えの場合は、鉢の底から水が流れ出てくるくらいが与える量の目安です。
庭植えや地植えでは雨からの水分で十分に足りることがほとんどですが、晴れた日が長く続いた場合などは土の様子を確認するようにしてください。
ストックは秋の時期に種まきや植え付けを行い、春の開花まで待ちます。ほかの時期と同様、水のやり過ぎには気をつけましょう。
ストックを植え付ける際に元肥として緩効性肥料を混ぜていれば、十分に育ってくれます。茎の太さや花の色を見て、肥料が足りていないと感じた、追肥を施すといいでしょう。
追肥は液体肥料もしくは固形肥料を与えます。
液体肥料の場合、真冬の時期は避け、生育期や開花時期に月に2回ほど与えるようにしてください。固形肥料を使う場合は3月〜4月頃に置き肥として施すといいでしょう。
ストックの栽培は、有機質が含まれており、水はけが良い土で育てるようにしましょう。
鉢植えの場合は、草花用の培養土もしくは赤玉土6、腐葉土4の割合で混ぜたものを用意するといいでしょう。地植えや庭植えの場合は、土にピートモスや腐葉土を混ぜ合わせ、水はけの良い環境をつくっていれば問題ありません。
また、連作障害が起きる可能性があるため、育てる場所は1年ごとに変えた方がいいでしょう。
苗からストックを育てる場合、植え付け時期としては9月〜11月頃が適しています。
鉢植えでは、5号以上のサイズの鉢で育てるといいでしょう。地植えや庭植えの場合、株と株の間隔は20cm以上離れるようにして植え付けましょう。
ストックは直根性の植物で、根が傷つきやすいため、ダメージを与えないように注意して作業を行ってください。
また、ストックは1年草のため、植え替えを行う必要はありません。
ストックの増やし方は、「種まき」が一般的です。
ストックの種は花が咲き終わった後に採取することができます。ただし、八重咲きの花から種を取ることはできないので、種から育てたストックはすべて一重の花を咲かせます。
八重咲きの種をまいた場合でも、数%は一重の花を咲かせることがあり、八重咲きのものは葉が大きく、比較的発芽が早いのが特徴です。
ストックの発芽に必要な温度は15〜20℃程度で、種まきの時期としては8月末〜10月頃が適しています。種まきが遅くなった場合は、茎があまり伸びないまま開花の時期を迎えてしまうため、気をつけるようにしましょう。
日陰の風通しの良い場所を選び、育苗箱などで種を育てます。
雑菌が入り混じった土では立ち枯れ病などの病気にかかりやすくなるため、土は清潔なものを用意し、筋まきもしくはばらまきで種をまきます。種は小さいので、重ならないように気をつけてください。
発芽後は日当たりの良い場所に移し、しばらくして苗が育ってきたら鉢などに植え付けましょう。
ストックがかかりやすい病気としては、立ち枯れ病があります。
立ち枯れ病の症状としては葉や茎など全体が黒いすすのように汚れてしまい、生育が悪くなってしまいます。対策方法として、種まき時には市販の新しい用土など清潔な土を用意して育てるようにし、風通しの悪い環境では育てないようにしてください。
また害虫としてはコナガの幼虫に気をつける必要があります。
アブラナ科の植物に多く発生する害虫で、葉を食べられたり、栄養を吸われる可能性があります。見つけら捕殺しましょう。数が多い場合などはアファーム乳剤やオルトラン水和剤で予防することができます。
低温性の植物であるストックは、高い気温にはあまり強くありません。そのため、原産地は南ヨーロッパでもともとは多年草の植物でしたが、日本では夏が高温すぎるため夏越しができず、一般的には一年草のものが扱われています。
ストックの発芽の適温は15〜20℃程度で、生育期は15〜25℃が適温となっています。
今回はストックの育て方についてご紹介しました。
ストックは種まきや植え付けの時期にさえ気を付ければ、春にキレイな花を咲かせてくれるため、初心者の方にもおすすめの花です。
ストックの花はボリュームがあり、良い香りが感じられるので、庭やベランダに並んでいると少しゴージャスな雰囲気を感じられるのではないでしょうか。
ぜひ一度、育ててみてください。
GreenSnap編集部