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カシワバアジサイ(柏葉アジサイ)は、切れ込みの入った大きな葉と、白くボリューム感のある美しい花が咲く、アジサイのひとつです。
この記事では、鉢植えや庭に地植えして楽しめるカシワバアジサイの育て方についてご紹介します。
カシワバアジサイを育てる場所は、直射日光を避けた日当たりがいい場所です。明るい日陰や半日陰でも育てられますが、あまりに日当たりが悪いと花つきが悪くなるので気をつけましょう。
鉢植えにしても育てられますが、幹が太く強く伸びていき、倒れるリスクもあるので、地植えで育てるのが一般的です。
カシワバアジサイは乾燥に弱いため、夏の水やりは水切れに注意しましょう。水切れが続くと葉が茶色く枯れてしまいます。
庭に地植えしている場合、基本的には雨の水分で育ちますが、夏に晴れが続いて弱っているようなら、たっぷりと水やりしてください。
鉢植えで育ててている場合は、表面が乾いて来たらたっぷりと水を与えるようにしましょう。
カシワバアジサイは冬に向かって、徐々に葉を落とし基本的には枝だけになります。それにともなって休眠状態に入るので、冬の間は水を与える必要はありません。
ただし、鉢植えの場合、土が完全に乾燥しているとそのまま枯れてしまうこともあるので、土が完全に乾燥しないように気をつける必要があります。
カシワバアジサイを育てるときは、1年間で2〜3回程度、肥料を与えます。
肥料を与える時期は、落葉期の2〜3月頃、開花期の7月頃、生育期の9〜10月頃です。緩効性化成肥料を株の根本や表面にまいて、土と混ぜましょう。
とはいえ、カシワバアジサイはほかのアジサイと比較しても丈夫な品種なので、弱っていたり花付きが悪いと感じたら与える程度で大丈夫です。
カシワバアジサイの育て方で一番大切なのが剪定です。剪定の時期や方法を間違えると、花が咲かなくなったり樹形が乱れるので、必ず剪定しましょう。
カシワバアジサイの剪定時期は、花後の6〜7月と、休眠中の1〜2月です。
花が終わったら、花がついていた枝の先端から2〜3節目で切り戻します。休眠中の剪定では、枯れ枝や混み合っている不要枝を根本から剪定しましょう。
カシワバアジサイを植え付けた年と、数年育てて大きくなりすぎている場合のみ、地面から15〜20cm程度の高さのところで枝を強剪定します。
ただし、強剪定をすると翌年は花が咲かない可能性もあるので注意しましょう。
カシワバアジサイの挿し木は、5〜7月頃の梅雨の時期が適しています。ちょうど花後の剪定時期と同じなので一緒に作業してみましょう。
カシワバアジサイを庭に植える時期は、成長が活発になる3〜4月頃、もしくは10〜12月頃です。
庭土は植え付け1週間前に、1㎡(深さ30cm)あたり2〜3kgの腐葉土と規定量の緩効性肥料をよく混ぜておきましょう。根鉢は崩さずに植え、しっかりと土を押し固めたらたっぷりと水やりしてください。
植え付けしてから1〜2週間はまだ根が張っていないので、土が乾いていたら水やりするようにしましょう。しっかりと新芽がでたり根を張った様子があれば、その後は雨の水分のみで基本的には問題ありません。
カシワバアジサイを鉢植えで育てているときは、花後の6〜7月ごろに植え替えをしましょう。とくにカシワバアジサイは成長が早いので、1年に1回は定期的に植え替えをしてください。
一回り大きい鉢を用意し、鉢底ネットと鉢底石をしいたら、市販の草花用培養土を3割ほどいれます。元の鉢から取り出したカシワバアジサイの根鉢を3分の1ほど崩して、新しい鉢に植えましょう。
植えた後は鉢底から流れ出るまでたっぷりと水やりをしてください。
アジサイの仲間は、いずれの品種もハダニ、コナジラミ等がつきやすいという性質があります。春先から秋頃までを通じて見られますので茎等を定期的にチェックするようにしましょう。
これらの害虫は茎から養分を吸って枯れる原因となることもあるため薬剤を用いて早めに駆除するようにしましょう。
カシワバアジサイがかかりやすい病気には、うどんこ病や褐斑病等がありますが基本的には異常のある枝を少し多めに切り取り、風通しを良くするなどして対処します。
そのほか、湿度の高い場所で育てているとカビ等によって葉に異常が出ることもありますので適宜症状に合わせて対処しましょう。
アジサイは季節を代表する花であるため、懐石料理等の飾りに用いられることがあります。
しかし、アジサイの仲間は非常に強い毒性があるとされており、少量でも食べると30分から1時間程度で嘔吐、めまい、顔面紅潮等の症状が現れることがあります。また、毒性については解明されていない部分も多く、間違っても食用にすることはやめておきましょう。
カシワバアジサイは基本的には日本にも自生する品種であり、品種改良されたものとは違いかなり丈夫な品種でもあります。そのため、水やり、肥料、土作り等もあまり手がかからず、手軽に育てることができます。
しかし、生命力が強い分、成長するスピードが速く、手入れをしないと不揃いに大きくなってしまう事もあります。今回の記事を参考にして頂いて是非キレイな花を楽しんで見て下さい!
藤原正昭
GreenSnap編集部