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アマリリスは秋植え春咲き球根、もしくは春植え秋咲き球根の2タイプがあります。球根植物なのできちんと手入れをすれば、何年も花を楽しむことができます。
この記事ではアマリリスの基本の育て方から、球根は植えっぱなしでいいのか、植え替える場合の時期や方法などについてご紹介します。
アマリリスの育て方のポイントは、花が咲き終わってからもそのまま育て続け、球根にエネルギーを蓄えさせることです。そのほか、球根を植えるときは浅植えにすることが、美しく育てるコツになります。
とくに育て方が難しいわけではないので、初心者にもおすすめの球根植物です。
アマリリスは直射日光を避けた日当たりと風通しのいい場所で育てましょう。とくに夏は強い日差しがあたると弱ることがあるので、明るい日陰に移動するか遮光をしましょう。
なお、アマリリスは地植えもできるものの、管理がしやすい鉢植えがおすすめです。鉢植えであれば、越冬などもしやすくなります。
アマリリスの球根を植える時期は、3月〜4月頃にかけてです。ただし、品種によっては11月〜1月にかけて植えるほうが適している場合もあるので注意してください。
ソメイヨシノが咲き終わったくらいの、気温20度ほどを目安にしましょう。
アマリリスを鉢植えする場合には、大輪種球根1つにつき5号程度、小中輪種球根1つにつき4号程度の鉢を用意しましょう。
アマリリスを地植えするときは、ガーデンアマリリスなどの寒さに強い品種を選ぶと冬越しも簡単でおすすめです。
アマリリスの水やりは、鉢植えなら春から秋までの間は、土が乾いたらたっぷり水やりをしましょう。鉢底から水が流れ出る量を目安にしてください。
秋以降は水やりの回数を少なくしていきます。冬の季節は、断水(水を与えない)でも大丈夫です。春の季節になって、芽が出てきたら水やりを再開しましょう。
アマリリスに肥料を与える時期は、球根から葉が出始めてからです。葉が枯れるまでの間の、だいたい4〜10月くらいまでは、定期的に肥料を与えましょう。
鉢植えのアマリリスには、草花用のリン酸が豊富な液体肥料がおすすめです。水で希釈して水やりの代わりに10日に1回与えます。
地植えのアマリリスには、草花用の緩効性肥料がおすすめです。2ヶ月に1回ほど置き肥し、生育がわるければ液体肥料も併用しましょう。
アマリリスは2〜3年なら植えっぱなしでも大丈夫です。
ただし、地植えにしている場合は、一般的なアマリリスは冬に10度以下になる地域だと冬越しできないので、掘り上げて一時的に球根を鉢に植え替える必要があります。
寒さに強いガーデンアマリリスなら-5度まで耐えますが、球根の整理のため2〜3年に1回は植え替えるのがおすすめです。
また、鉢植えのアマリリスでも、長年育てていると球根が増えて鉢いっぱいになってしまうので、植え替えてください。
アマリリスの球根の植え替え時期は、鉢植えなら4〜5月、地植えなら10〜11月ごろです。
いずれの場合も、葉が枯れない段階での植え替えは控えてください。日当たりのいい場所で秋以降断水して育てれば、自然と葉が枯れるので、手でぽろっと取れるようになるまで待ちましょう。
球根の植え替えには、下記のものを用意しておきましょう。
あらかじめ新しい鉢に、鉢底ネット、鉢底石をしきつめたら、鉢の9割ほどまで培養土を入れましょう。
植え替える前日に、土に水やりをしてよく湿らせておきます。アマリリスは球根が腐りやすいので、湿った土程度の水分量が適しています。
球根を傷つけないよう、優しく手で土をかきわけながら、球根を取り出しましょう。
2年目以降の球根だと、球根に膨れた鱗片ができることがあります。もしくは自然に分かれて子球ができることもあるので、取り分けて増やすこともできます。
球根の土をよく落として、茶色く古くなった皮を剥がしていきましょう。無理にとると球根が傷つくので、手で軽く剥がれるところだけ剥がします。
今回はこの程度まで剥がしました。
なお、もし枯れない葉がそのまま残っている段階でやむをえず植え替えする場合は、土は落とさずにそのまま一回り大きい鉢に植え替えましょう。
鉢に入れていた湿った土を2割ほど一旦かき出します。
球根を土の上に置いたとき、球根の高さと鉢のふち下1〜2cmのラインが合うように、土の高さを調整してください。
球根と鉢の隙間に土をいれていきます。このとき、球根の葉が出てくる上部に土がかからないよう、注意しましょう。
球根全体の半分〜3分の1ほどを土に埋めたら、植え替え完了です。水やりは土が乾いてから、約10日後を目安に与えましょう。
地植えで秋に植え替えた場合は、その後水やりは不要です。
アマリリスは春もしくは秋に開花しますが、その都度花がら摘みをしましょう。花をつけたままにすると種ができるものの、球根が小さくなってしまうので、次シーズンに花が咲きにくくなります。
また、秋以降になると葉は自然と枯れてきます。ただし、自然と落ちるか、手で簡単に取れるようになるまで、多少見劣りしますが葉は取らないでください。
冬になっても葉が枯れないときも、そのまま切らないで残しておきます。この場合は、鉢植えでも二重鉢にして屋外の日当たりのいい場所に置いておくと、枯れていきます。
冬の間、水やりは断水し、暖かい室内へ取り込んでおきましょう。
アマリリスの増やし方は、「株分け」もしくは「種まき」でできます。ただし、球根からの方が育てやすいので、株分けがおすすめです。
植え替えと同じタイミングで、2〜3年に一度、球根を掘り上げましょう。土を落としたら、子球根と親球根を手で分けて、それを植えつけていきます。
ネダニは球根にひそんで養分を吸って葉を枯らせる害虫で、球根のキズなどから侵入します。ネダニはアブラムシなどと違って、地中に潜んでいるので見つけにくいです。何も問題がないようなのに成長が悪いようならば、ネダニの可能性を疑いましょう。殺虫剤を散布して対処します。
赤ダニも気をつけておきたい害虫の一つ。赤ダニは葉の裏に潜んでいます。もしも発生したら鉢を横に倒して水でダニを洗い落としましょう。薬剤を用いて駆除することもできます。
モザイク病は葉にモザイクのような斑点ができるのが特徴の病気です。これは、モザイク病にかかっている植物と接触することによって感染します。そのため、ほかの植物との接触はなるべく避けるようにするとともに、モザイク病にかかったら早めに処置しましょう。
これは秋に生じやすい病気です。この病気にかかると葉が枯れて球根が成長しなくなります。長雨のジメジメした日々に生じやすいので、雨が何日も降っている際には気をつけておきましょう。
アマリリスは球根や花などに毒が存在しています。犬などのペットや子供などが誤ってアマリリスを食べると下痢や嘔吐などの中毒症状を起こすことがあるので気をつけましょう。
アマリリスは見た目もよく育てていて楽しい花の一つです。そしてアマリリスは難易度も高くありません。本記事で解説したようなポイントに気をつければ美しいアマリリスが育てられるはずです。
また、アマリリスは紹介したように品種もかなり多くなっています。おすすめなのはレッドライオンなどのように見た目が派手な大輪系のアマリリスですが、いろいろと調べて自分にあったものを選んでみると良いでしょう。
松原真理子
GreenSnap編集部