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コスモス(秋桜)は多年草の花草で、赤や白、ピンク、黄色などさまざまな花色があるのが特徴です。
コスモスは育て方も手入れも比較的かんたんなので、初心者にもおすすめ。この記事ではそんなコスモスの育て方について、種まきから育てる方法を詳しくご説明します。
コスモスの育て方のポイントは、日当たりと風通しのいい場所で育てて、蒸れに注意することが大切です。
コスモスの栽培適温は10〜30℃なので、日本の真夏の時期は蒸れやすく病害虫の被害にあいやすくなります。ただ、株間を広めに植えたり、風通しのいい場所に植えることで軽減できるので覚えておきましょう。
コスモスの種まき時期は、真夏の厳しい時期を除いた3月〜9月下旬が適しています。ウィンターコスモスとも呼ばれる冬咲きコスモスなら10月まで種まきができます。
コスモスは種まきしてから開花までに約2〜3ヶ月かかるので、咲かせたい時期から逆算して品種選び・種まきをするのがおすすめです。
| 呼称 | 種まき時期 | 開花時期 | 特徴 |
| 夏咲きコスモス | 3〜4月 | 6〜8月 | 種まきから開花までが比較的早く、栽培適温と気温が近いため育てやすい |
| 秋咲きコスモス | 6月〜7月 | 10〜11月 | 種まきから開花までは3ヶ月ほどかかる。できるだけ涼しい場所で管理する。 |
| 冬咲きコスモス | 9〜10月 | 12〜1月 | 日照時間が短いので開花までに時間がかかる。できるだけ日当たりのいい場所で管理する。 |
コスモスをプランターや鉢で育てるときは、市販の草花培養土・鉢底ネット・底石を用意しましょう。直まきで種まきできるのでとても簡単です。
コスモスを庭や花壇などに地植えで育てるときは、直まきかポットで育苗して植える方法があります。ポットで育苗するほうが発芽率もあがりますが、直まきでも育てやすく植え替え不要なので、まずは直まきにチャレンジしてみましょう。
直まきのやり方
コスモスを種まきした後は、本葉が生えるまでは乾燥させすぎないようにしましょう。表土が乾いてきたら優しく霧吹きなどで水やりをするか、プランターであれば底面給水をするなどして、湿った環境を保ちます。
また、点まきで種まきをした場合は、本葉が2〜3枚のころに生育の悪い方を間引きします。筋まきの場合は株間が15cmあくように間引きしましょう。
なお、夏まき秋咲きコスモスの場合は、種まき後はできるだけ明るい日陰で風通しのいい場所においてください。春まき夏咲き、秋まき冬咲きコスモスの場合は、できるだけ日当たりのいい場所で管理しましょう。
コスモスの苗の植え付け時期は4〜9月ごろです。
地植え場合も鉢植えの場合も、先述の種まき同様に、土の準備をすませておきましょう。
株間は地植えで20cmほど、プランターや鉢植えは650cm標準プランターで3株ほど、5号鉢なら2〜3株ほどが目安です。湿度温度が高い時期に育てるならもう少し株間に余裕をもって植え付けます。
50cm以上の草丈になる品種を育てる場合は、苗を植えるときに支柱もたてておきましょう。春〜秋まで苗が流通しており、節間がつまっていて徒長していない、鉢底から根が見えない苗を選ぶとよいです。
水やりコスモスは乾燥を好みます。地植えでは、基本的に水やりの必要はありませんが、夏に日照りが続いて極端に乾燥している場合は水やりをしてください。
鉢植えの場合は、土の表面が白く乾燥したら水やりをしましょう。とくに夏は土が乾燥するのが早いので、水切れに注意してください。
コスモスは一年草ですが、温暖な地域では冬にも花を咲かせることがあります。その場合は、冬でも土の乾燥具合を確認しながら水やりを続けましょう。
コスモスは基本的にあまり肥料を必要としません。
元気がなかったり、たくさん花を咲かせたいときは元肥の効果がきれる植え付けから1〜2ヶ月後に追肥をするとよいです。
とくにプランターや鉢植えでコスモスを育てているときは、草花用の液体肥料がおすすめです。10日に1回、水で希釈して水やりのかわりに与えましょう。
コスモスを地植えで育ているときは、粒や固形の緩効性肥料がおすすめです。ただし、栄養過多によって際限なくコスモスが大きくなってしまうことがあるので気をつけましょう。
コスモスは寒さに弱く冬には枯れてしまうので、基本的に一年草として扱われます。
一方で、耐暑性はある程度ありますが、猛暑で極めて強い日差しに当たると葉焼けすることがあるので、遮光ネットをかけてあげるなどするとよいです。
挿し木とは植物の茎を土に挿し発芽させることを指します。
コスモスの場合、挿し木の適期は6〜7月、9月頃です。この時期になったら、コスモスの株の3節ほど切り取って、水はけのよい土に挿します。芽が出るまでは、水の吸収力が弱いので乾燥したら水をあげるのを忘れないようにしましょう。
コスモスに発生しやすい病気の代表的なものがうどんこ病です。うどんこ病は、初夏〜晩秋にかけて発生しやすいので、日当たりと風通しのよい場所で育てて予防します。
発生したら薬剤を散布して対処するか、葉っぱを切り取って処分しましょう。
害虫は、アブラムシに注意します。アブラムシが寄生すると、その植物の栄養を吸い取って、生長を衰えさせてしまいます。放置しておくと、すす病という病気の原因にもなるので、見つけたときにはすぐに駆除しましょう。

コスモスを大きく育てたくない場合は、摘心(適芯)と呼ばれる茎の先端にある芽を取る作業をしましょう。コスモスの本葉が6〜8枚ほど成長してきた頃に、茎の先端部分を剪定します。
摘心をしたあと、茎が増えすぎたり、台風などで傷んだ茎葉を切り戻し剪定をして、整えましょう。
コスモスの花の開花時期は、基本的に6月~11月のものが多いです。花の色は品種によってさまざまで、白やピンクや濃い赤、黄色やオレンジなどがあり、バリエーション豊富であるのが特徴的です。
また、コスモスの花は蕾の周りを花びらが囲むように付き円環をなしています。花びらの形は楕円のものや先端がギザギザしたものなど多少の差異が見られます。花びらが筒状の形をしているものや、コラレット咲きをしているものなど、通常とは違う珍しい形をしたコスモスもあります。

品種によって早生の品種や遅咲きの品種などがあります。季節ごとに様々な品種を試してみるのも楽しいですね。
秋桜とも言われるコスモスは、品種改良をされたおかげでその種類も増え、秋以外の季節でも花を鑑賞することができるようになりました。
コスモスは適量の水と肥料、そして日光をたっぷりとあびていれば元気に育ってくれるので、初心者でも育てやすく、管理もしやすいです。
鉢植えに合っているコスモスなどもあるので、好きな品種のものを育ててください。

一般的な品種のコスモスは昼間の時間が短くなり始めると開花する品種が多いので、あまり早い時期に播種すると開花せずに背丈がとても高くなってしまう場合があるので気をつけましょうね。

松原真理子

GreenSnap編集部