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濃厚な甘みと香りが人気のマンゴーは、トロピカルフルーツの代表格です。その種類は500以上あり、そのまま食べるだけでなく、ドライフルーツなどにしても美味しいということで評判です。そんなマンゴーの育て方を紹介していきます。
マンゴーは寒さに弱いため、温室での栽培が一般とされています。
日光に良くあたる日向を好むので、冬以外は屋外に出して日に当てておくのがいいかもしれません。
冬場は最低温度が7度か8度になるようにして、室内で管理しましょう。
日の当たる場所で管理するのがポイントです。南国を思わせるマンゴーは、日光があたらないと生育が衰えてしまうため、日陰で管理することはできません。
冬の寒さにも弱いため、霜にあたってしまうと枯れてしまうことがあります。冬になったら室内に取り込んで、樹高を気にしながら長く育てていきましょう。
マンゴーの生育期は3月から10月となっていて、それ以外の時期では株の成長が穏やかになっていきます。
鉢植えで育てている場合は、生育期の期間、土の表面が乾いた時に水を与えます、地植えをしている場合は、基本的には自然な雨の水やりだけにまかせ、雨が降らず、乾燥しきっている時だけに水やりをするようにしましょう。
生育期以外の時期では、マンゴーの生長は活発ではなくなり、水を吸い上げる力も少しですが衰えます。そのため、生育期ではない時期は、土が乾いてから2、3日経ってから水やりをするようにしましょう。
乾燥気味に育てていくのがポイントです。乾燥気味に管理することで、花芽の分化が促進されていくので、果実をつけるための花がつきやすくなります。
マンゴーの花芽が出てくる3月と、摘果する5月、果実を収穫し終わった時期である8月の年に3度に、ゆっくりと効果がでてくる緩効性化成肥料や、油かすなどの固形肥料を与えておきます。
他にも、生育期の期間だけ、チッ素、リン酸、カリの三要素が含まれているものか、リン酸がすこし多めに含まれている化成肥料を置き肥しておくのもいいです。
肥料が切れてしまうと葉っぱの色が悪くなってしまい、花がつかなくなってしまうので気を付けましょう。
水はけがよく、清潔な土でマンゴーを育てましょう。
自分で土を配合して使う場合は、赤玉土の小粒が7、腐葉土が3の割合で混ぜ合わされた配合土を使用するか、
赤玉土の小粒が3、鹿沼土が3、腐葉土が3、パーライトが1の割合で混ぜられている配合土を使いましょう。
市販で販売されているマンゴーの中にある種を蒔くだけでも発芽して、育てることは可能です。
ただ、海外産のマンゴーの場合は、カビ防止の処理が行われていることがあるので、種蒔をしても発芽しない可能性があります。
実をつけるまでには6、7年ほどの年月がかかるので、のんびりと栽培を楽しみたいとい人向けの果樹です。
発芽の適温は20度以上なため、種蒔に適しているのは6月か7月となっています。
赤玉土の小粒や、種蒔用の土に種を横にして寝かせて植えつけ、土が乾くことがないように水やりをして育てます。
1〜2週間すると、種からほっそりとした幹がでてきます。苗植えの場合も、生育できる適温は20度から30度と高めなので、気温が上がって来た4月か5月が苗植えに適しています。
苗よりもひと回り大きな鉢の中に、根っこが埋まるほどの土を持ってから植えていきます。
植え付けの目安としては、10号鉢以上に1株となっています。
土は配合した土を使うか、市販でも販売されているか需要の培養土を使用しましょう。
冬でも5度以上の気温を保ち、霜が降ることない地域でなら地植えは可能となっています。
特に、四国や九州以南の暖地なら、マンゴーを育てることができますが、基本的に鉢植えで育てるほうが管理もしやすくなっています。
苗よりもふた回り大きい植穴を掘り、掘り上げた土に腐葉土や堆肥を2、3割ほど混ぜ合わせてから植え戻しましょう。
株元に盛り土をしてから、横に支柱をたてれば、倒れる心配がありません。
マンゴーは生育旺盛で上部なため、鉢植えで育てていると、2年すれば鉢の中が根っこでいっぱいになってしまいます。
そのため、1、2年に1度、ひと回り大きめの鉢に植え替えるようにしましょう。
根っこが傷ついてしまうと、回復するまで時間がかかってしまうので、植え替える時には根っこについた土を落さないようにしましょう。
マンゴーの果実を食べたあとにとれる種から増やすこともできますが、挿し木でも増やすことは可能です。
枝を5センチから7センチほどの長さに切り、バーミキュライトや赤玉土の小粒を敷いた清潔な用土に挿していきます。
この挿し木ができる時期は、4月から9月の間となっています。
マンゴーは放っておいてしまうと、枝分かれせずに1本の幹を伸ばしていってしまうため、5月から8月になったら、樹高が50センチほどまで生長していないかを確認しましょう。
そこまで生長している場合は、幹の部分を水平に切って、新しい枝を生やすことができるようにしてあげましょう。
接木苗を育てている場合は、接いたところから30センチほど伸びたところで、3分の1ほどの樹高に切り戻していきます。
他にも、内向きになっている枝や、絡み合ってしまっている枝を見つけた時は、季節に関係なく剪定をしましょう。
マンゴーを育てる時に気を付ける病害虫には、カイガラムシやハダニ、炭疽病などがあります。
葉っぱや枝が絡み合っている場所などに、カイガラムシが発生しやすくなります。カイガラムシはどんな植物にも寄生することのある害虫なため、マンゴーを育てる時にも油断はできません。
茎や葉っぱに付着して、植物の栄養を吸い取っていくので、見つけたときは、すぐに駆除しましょう。幼虫の場合は殺虫剤での駆除ができますが、成虫になると身体が硬くなって薬剤で駆除することができなくなるので、ブラシなどの道具を使ってこすり落としてください。
また、このカイガラムシの排泄物を放置しておくと、すす病という別の病気を起こす原因にもなってしまいます。
ハダニは、気温が高くなっている場所や、乾燥している場所に発生することが多い害虫です。暖かくなってきた時期に発生しやすく、これもカイガラムシと同じように、植物から栄養を吸い取っていきます。
弱ってしまった植物は特にハダニからの被害を受けやすくなるため気を付けましょう。ハダニの数が増えてしまうと、葉緑素の不足で光合成ができなくなったり、生長不良になって枯れていってしまいます。
炭疽病については、葉っぱの部分に病斑ができ、次第にその病斑の部分が広がって、カビが起こる原因にもなってしまいます。
炭疽病にかかってしまった葉っぱはすぐに取り除いて、病気が広がるのを防ぐために薬剤を散布しておきましょう。
マンゴーは耐暑性があるため、夏の暑さには強いですが、気温が5度以下になってしまうと枯れることがあります。
霜にあたってしまうと枯れてしまうので、室内や暖地以外での栽培はあまりむいていません。
マンゴーは自家結実性を備えているので、1本あればたくさんの実をつけてくれます。
人工授粉をさせると確実に着果させることができるようにもなります。
人工授粉させるには筆を使って、花粉を柱頭につけるだけでできるので、簡単にすることができます。
ですが、たくさんの実をつけてしまうと、株の栄養が分散してしまい、せっかく実をつけても美味しいものになりません。
そのため、適当な量の実を間引く必要があります。
10号鉢に対し、3個から5個を目安にして、生育が悪くなっている果実を摘み取りましょう。
収穫できるのは花が咲いて3、4ヶ月ほど経った頃です。
その頃になると実が熟し、自然と木から落ちてしまうので、ネットをかけて実を保護しておけば、落ちてくる実を傷つけることなく収穫することができます。
皮に光沢があって、触った時に柔らかくなっていれば、実が熟しているサインとなっています。
マンゴーは南国の気分を味わわせてくれるトロピカルフルーツで、自宅でも栽培することができることから、人気の高い果実となっています。
マンゴーの実が成るまでは数年かかりますが、様々な料理にも使うことができるため、ぜひ育ててみてください。
GreenSnap編集部