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クリスマスシーズンになると鉢植えでよく出回っているポインセチアは、別名クリスマスフラワーとも呼ばれるクリスマスを彩る花として有名です。時期が終わってもきれいな花を長く楽しむためには剪定が必要になります。
今回は、ポインセチアの剪定についてまとめているので、正しい手入れを覚えてみましょう。
この動画ではポインセチアの剪定の基本的な部分や手順、ポイントを簡単にまとめています。まずは、こちらの動画をチェックしてみましょう。
ポインセチアは、緑と赤の葉っぱがきれいな多年草の草花と思われている方も多いようですが、じつは「常緑性の低木」です。
日本では4〜5号サイズのものでだいたい30〜50cmほどの大きさのものが多いですが、原産国では地植えだと3〜4mほどに育つこともあるほど生育旺盛ですので、ほかの観葉植物や庭木と同じように剪定が必要となります。
園芸初心者の方は剪定というとどこで切ればいいのか、いつ切ればいいのかわからなくて放ったらかしにしがち。ただし、ポインセチアは低木なのでしっかりと剪定すれば、また次のシーズンも美しい赤い葉を楽しむことができますよ。
ポインセチアは剪定しないで育てると、上にばかりひょろひょろ伸びて大きくなりすぎたり、風通しが悪くなって夏に病害虫の被害にあいやすくなります。
そのほかにも、日が当たりにくい葉が増えて光合成できずに弱ったり、結果的に節間が間延びして徒長状態になる可能性があります。
つまりポインセチアは剪定しないと枯れたり不恰好な姿になってしまうのです。こういった問題を避けるためにも、ポインセチアは定期的に剪定をする必要があります。
ポインセチアの剪定をする時期は、1〜3月頃です。赤く色づいた苞が縮れてきたり、色味が褪せだした頃が剪定のタイミングです(見頃が終わった頃を目安にするといいですよ)。
休眠期中に剪定をすることについて少し不安に思うかもしれませんが、ポインセチアはとても丈夫な性質をもっているので、春になれば新芽がぐんぐん伸びていきます。
ポインセチアの栽培環境によっては、4月頃まで赤くきれいに色づいていることもあります。このように通常の剪定時期を過ぎてしまった場合は、遅くとも5月までに剪定を終えましょう。
ポインセチアは見頃である冬の時期が休眠期であり、気温20℃ほどになった春以降に生育期を迎えます。この生育期を迎える前に剪定をしておかないと、病害虫の被害にあうリスクが上がるので注意しておきましょう。
ポインセチアの剪定は、枝を短く切ってコンパクトにする「切り戻し」という方法を基本にお手入れをしていきます。株全体をコンパクトにすることで、風通しがよくなったり切った位置から枝が分岐するようになって、よりみごたえのあるポインセチアになりますよ。
剪定の仕方は、下記の通りです。
地面から2節目の節の上、もしくは全体の3分の1の高さになるように切り戻しする。
全ての枝を切り戻ししたら、枯れかけた葉は全て取り除く。
混み合う原因となるような不要な枝があれば、根元から切る。
ポインセチアの節(成長点)とは、この写真のように枝の途中に横切るように入る、白くぼこっとした部分のことです。枝をたどってみるとこの節が断続的に何箇所も入っているのがわかるかと思います。
この節の1〜2cm上の部分を剪定すると、節のすぐ上にある成長点から新芽が伸びて、やがて新しい枝となって分岐するように伸びていきます。
ポインセチアを大きく育てたい場合は、高い場所の節を切ればいいです。のちの樹形をイメージして切る位置を決めていきましょう。
長年育てたポインセチアや元から大株のポインセチアの場合は、すでに枝がかなり分岐していて、そのまま切り戻しをしただけでは、さらに分岐が増えて混み合う原因になってしまいます。
このようなときは不要な枝を分岐の根元もしくは土の生え際から切り落としましょう(間引き剪定)。
節)を残さないように切れば、新芽は生えてこなくなり、すなわちそこから枝が伸びることもなくなります。なんだか混み合っているなというときは、下記のような不要な枝を間引きしていきましょう。
ポインセチアを剪定したあとは、「水やりはかなり控えめ」にして、できるだけ「日当たりの良い場所」で管理します。
剪定時期である1〜3月はポインセチアはまだ休眠中なので、早く新芽を伸ばそうと思って水やりをすると根腐れして枯れてしまいます。この時期は根が吸水する力が落ちているので、乾燥気味に育てましょう。
これと同じ理由で、剪定後は肥料も与えないようにしてください。
水やりを再開するのは気温が20℃以上になって、新芽が動き出した時期です。このころに植え替えもして環境をリセットしてあげるといいでしょう。
ポインセチアの剪定をしたあと、春になると新芽が動き出します。それぞれの枝がよく伸びて、新たな節が確認できるようになったら、その頂部を切り落とす「摘心」という作業をしておくのもおすすめです。
摘心をすることで、より分岐が進んで枝数、葉数を増やすことができます。
ポインセチアの摘心時期は、5〜7月頃がベストです。
枝が伸びたからといって気温が上がりきらない寒い時期に剪定すると、枯れてしまう可能性があるため向いていません。 また、30℃以上に気温が高くなると芽が育たなくなってしまうので、必ず暑くなる前にしましょう。
それぞれの枝の頂点部分を切りましょう。
すべての枝を同じ位置で摘心すると、枝の長さがそろいすぎて不自然に見えることがあります。全体のバランスを見ながら長短をつけて頂芽を切り取るようにすると、ポインセチアの株の形も美しく仕上がります。
なお、この時期に摘心して切った枝は、挿し木に活用することもできます。詳しい挿し木の手順については、こちらに記載しています。
ポインセチアに限らずどの植物の剪定にも共通することですが、ご家庭でいろいろな植物を育てている場合、ハサミなどの道具を介して病気がうつってしまうことがあります。
剪定ハサミは錆やヤニなどを取るスプレーを吹きかけ、しばらく経った後で清潔な雑巾でふき取ります。その後、刃先に消毒用エタノールなどで吹きかけるなどして消毒しておきましょう。
ポインセチアは剪定しだいでクリスマスツリーのように円錐形のツリー型に仕立てることもできます。このような樹形にしたいときは、切り戻しするときにカットする位置がポイントです。
まずは主幹となる頂点とする枝を決めます。一番下で分岐している枝はできるだけ長めに残すように切り戻して、そこを最長として下から上に向かって段階的に短くなるように切り戻すといいですよ。
ポインセチアのお手入れで必要不可欠な剪定。とくに見頃を終えた時期の「切り戻し」は大切です。
慣れないうちは難しく感じるかもしれませんが、かなり短くして葉っぱを一枚も残さなくても、春になれば新芽がぐんぐん伸びるので、安心して思いっきり剪定してくださいね。
GreenSnap編集部