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花屋だけでなく雑貨屋でもよく売られている人気の観葉植物、ガジュマル。人の足のようでかわいらしいですが、実はこのガジュマルには剪定が必要です。
今回はガジュマルの剪定のやり方や時期のほか、剪定が必要な理由や効果も合わせご紹介していきます。
室内の観葉植物として人気のガジュマルは、ゴムの木の仲間で亜熱帯地方に分布する植物です。
生育は旺盛で、環境条件が整えば4〜5mほどにも成長する常緑高木ですが、日本の環境ではそこまで大きくなることは滅多にないでしょう。
ただし、室内観葉として楽しむのであれば、定期的に剪定してコンパクトに保つ必要があります。
ガジュマルは生育旺盛な植物で、幹はあまり伸びませんが枝葉をよく茂らせていきます。放って置くと形が悪くなったり、大きくなりすぎることがあるので、管理しやすい大きさに形を整えるためにも剪定が必要です。
ガジュマルは葉が生い茂りすぎると、光が当たらずに弱ってしまう葉もでてきます。さらに密集して湿気がたまり病気にかかりやすくなったり、害虫が好む環境になってしまうので、ガジュマルの健康を守るためにも剪定が必要です。
ガジュマルの剪定に適した時期は、5〜7月です。植え替えと同時に1年に1回は必ず剪定するようにしてください。
この時期はガジュマルの生育期にあたるので、剪定をして茎や葉にハサミを入れても、また葉や枝がどんどん伸びていきます。負担を最小限にするためにも、ガジュマルの剪定時期は、遅くとも夏までに行いましょう。
それ以外の時期に剪定をすると、ガジュマルに大きな負担がかかり、最悪枯れてしまうこともありますので、ご注意ください。
ガジュマルの剪定に必要な道具は次の物です。
ガジュマルはゴムの木の仲間です。剪定すると、ゴムの木特有の白い樹液が切り口から出てきますが、これに触れるとかぶれることがあるので、ガジュマルを剪定するときは手袋をして作業しましょう。
グローブでも良いですが細かい作業がやりにくいので、ゴム手袋がおすすめです。
ガジュマルの樹形は極論でいえば自分の好みで問題ありません。ただし、幹の高さの2〜3倍ほど枝葉がひょろひょろ伸びてしまうと不恰好になりがちなので、短めに剪定しておくとバランスがよく収まります。
また、混み合って日の当たらない葉っぱがあると、鬱蒼とした雰囲気になりがちなので、葉は向こう側が透けて見えるくらいの枚数にしておくと良いでしょう。
ガジュマルの剪定方法は「切り戻し剪定」と「丸坊主に切る」2つの方法があります。
切り戻し剪定とは伸びすぎた枝を切りそろえて大きさを調整することで、丸坊主とは枝葉をすべて切り落とし、太い幹のみを残す剪定方法のことをいいます。丸坊主にすると文字通り植物は葉っぱ一枚もつけない状態となります。
丸坊主はひょろひょろと徒長しすぎたり、元気がないガジュマルに対して行う剪定方法です。とくに生育に問題がなければ、基本の切り戻しの剪定をしていきましょう。
ガジュマルは適切な時期に剪定すれば、あまり剪定でハサミを入れる位置を気にしなくて大丈夫です。切り終えたらスカスカになりすぎたと思っても、すぐにまた枝葉が伸びるので、気負わずに剪定しましょう。
飛び出した葉や枝をハサミで切って、バランスよくなるように剪定します。切り戻し剪定では、枝の切る位置でその後の伸び方が異なります。下記を参考にしながら、その後の伸び方をイメージして切りそろえましょう。
とはいえ、ガジュマルは生育旺盛な植物なので、あまり深く気にする必要はありません。
ガジュマルの丸坊主は、どうしても徒長しすぎてひょろひょろと大きくなりすぎてしまった場合にのみ行いましょう。
葉をすべて落とすと弱ってしまうと思われがちですが、生育期のガジュマルであれば、丸坊主にしてから1ヶ月もすれば新芽がたくさん生えてくるので安心して剪定してください。
ガジュマルの太い幹を残してすべての枝葉を剪定してください。丸坊主にするときはできるだけ細い枝葉を根元から剪定していきましょう。
丸坊主にするとガジュマルに負担がかかりますので、レースのカーテン越しで管理をして日差しを与えすぎないよう注意してください。
ガジュマルに新芽が出てきたら、今まで管理していた場所に戻して日差しをたくさん与えてください。
ちなみに、ひょろひょろ徒長していた場合はこれまでの日光不足が原因です。丸坊主にした後は、これまでの置き場所を見直してほど良い日が当たる場所に置き、リセットするような気持ちで育てましょう。
ガジュマルは成長するとともに、幹の途中から細い根(気根)を出します。気根はゆくゆくは幹ほどに太くなって株を支える支持根といわれる部位になるわけですが、成長初期段階だと細い気根がたくさん伸びていて、きれいに切りたくなりますよね。
結論、ガジュマルの気根は剪定しても大丈夫です。
すべて剪定をしてもその後の生育に問題はありませんし、伸ばしたい気根だけ残してそれ以外を剪定することもできます。ただし、気根を切るときはできるだけ幹の生え際ギリギリの部分を剪定するように気をつけましょう。
それさえ守っていれば、気根はあまり気にせずに剪定して、自分の好きな株姿で楽しむことができますよ。
ガジュマルを剪定したあとは、切り戻し・丸坊主どちらも1〜2週間ほどは明るい日陰で管理しましょう。
剪定した直後は丈夫といえどもダメージを受けている状態なので、デリケートです。様子をみながら元の日当たりの良い場所に移動していきましょう。
また、葉の数が少なくなると、水分の吸い込みも悪くなります。必ず土が乾き切っているのを確認してくから水やりをしましょう。
ガジュマルの剪定で切り落とした枝は、挿し木という方法で増やすことができます。切り落とした枝の切り口を斜めにカットし、水に2〜3時間つけてから、挿し木用の土に挿しましょう。
そのうちに発根して、もうひとつのガジュマルとして育てられますよ。
ガジュマルの剪定はとても簡単。伸びた部分や形が崩れた部分だけカットするだけです。切った葉や茎はもったいないですよね。水挿しや挿し木にするのもおすすめ。
日差しが足りなくてひょろっと元気がなくなったガジュマルの場合は、思い切って丸坊主に。生命力の強い植物ですので、またすぐに成長してくれますよ。
岩隈淳樹
GreenSnap編集部