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アルブカはキジカクシ科アルブカ属の多年性球根植物の総称です。主な分布地はアフリカ南部と東部で、北アフリカとアラビア半島にも一部の種類が自生しています。
アルブカは同じキジカクシ科のオーニソガラムに分類されていたこともありますが、分子系統学の研究により現在では別種として分類されています。そんなアルブカの育て方を見ていきましょう。
まず、アルブカにはたくさんの種類があります。代表的なものは「アルブカ・スピラリス」という種類でしょう。また、「フミリス」や「コンコル ディアナ」も人気があります。
「スピラリス」は、葉が強くねじれてクルクルとした姿になるのが魅力で、観賞価値が高い種類です。「フミリス」は葉の巻きが控えめで、細く繊細な葉姿を楽しめます。「コンコルディアナ」は葉色がやや明るく、全体的にコンパクトで育つスピードがゆっくりなのが特徴です。
葉姿に違いがありますが、3種とも南アフリカ原産の冬型球根であるため、基本の育て方はほぼ同じです。
強いていうなら、フミリスは強い日差しや乾き過ぎにやや注意が必要、コンコルディアナは生長が比較的ゆっくりなので、芽出し期だけ少し水切れに気を遣う、などの違いがありますが、基本的には下記の通りで問題ないでしょう。
アルブカは、真夏の直射日光は避けた、日当たりの良い場所で育ててください。葉に巻きが出るタイプのアルブカは、日光が不足すると巻きが出ません。できるだけ日光に当てるようにしましょう。
アルブカの生育適温は5~30℃です。冬は5℃未満になる場所を避け、休眠期の夏は30℃以上になる場所を避けてください。冷涼地(寒地・寒冷地)の冬は温かい室内で栽培し、真夏は涼しい場所で夏越しさせましょう。
適切な温度管理のため、鉢植えで育てるのがおすすめです。休眠期には雨が当たらない風通しの良い場所に置きましょう。球根は鉢の土に入れたままで問題ありません。
冬は土の表面が乾いたら、アルブカに水やりをします。毎日たっぷりと水を与え続ける必要はありません。
アルブカの休眠期である夏は、水やりを続けると休眠できません。葉が枯れ始めたら徐々に水やりを減らし、地上部が枯れきったら休止してください。
9月頃に新芽が出始めたら生育期の始まりなので水やりを開始します。土の表面が乾いたら鉢底から流れ出るほどたっぷりと水を与えてください。毎日の水やりは必要なく、週に2~3度くらいを目安とします。
アルブカの生育期には液体肥料を施します。月に1度の割合で、水やり代わりに与えてください。株を大きくしないでコンパクトに育てたい場合は肥料を控えめにしましょう。
アルブカを育てるときは、水はけと水持ちの良さを兼ね備えた、重すぎず軽すぎずない土を用いましょう。市販の培養土で十分ですが、砕いた軽石が入った粒状の培養土もおすすめです。
アルブカの植え付け時期、植え替え時期は、共に真夏の休眠期です。
植え付け時には、軽石などを敷いた鉢底に市販の培養土などを入れ、球根の上部が少し出る程度に土をかぶせます。根の状態を確認するためにも毎年植え替えをしましょう。アルブカを苗から育てる場合、葉がクルクルになるには2~3年かかります。
アルブカには病害虫の被害はほとんどみられません。
アルブカは成長すると1つの球根から数本の花茎を伸ばし、春に花を咲かせます。花は黄緑色で、甘い香りがします。
アルブカは冬型の球根であるため、夏の休眠期には地上部が枯れ落ちますが、地中部の球根は生きているので毎年楽しむことができます。
地上部が枯れた休眠期にも、球根と根を乾燥させないように土に入れたままにします。枯れた地上部は放置せず取り除いてください。
アルブカは球根植物なので、株分けで増やします。真夏の休眠期に球根を土から掘り上げ、分球をしていたら株分けをしましょう。
アルブカの育て方や種類を紹介しました。アルブカは、夏に休眠して秋から生育期に入る冬型球根植物です。球根は土の中で休眠し、株が大きくなると数本の花茎を伸ばし開花します。分球により増えていき、毎年葉や花を楽しめるのでぜひ栽培してみることをおすすめします。
※トップ画像は ラスタニャンさん@GreenSnap

GreenSnap編集部