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チューベローズはリュウゼツラン亜科の球根植物です。原産地はメキシコとされ、キジカクシ科ゲッカコウ属に属す植物で、球根から丈の長い茎や葉が伸びて60cm〜1mほどに成長します。そんなチューベローズの育て方を説明します。
球根植物であるチューベローズは7〜10月頃にかけて、すらっと伸びた茎の先に白やピンクの小花を穂状に咲かせます。和名で「月下香(げっかこう)」とも呼ばれていて、その名の通り、夜になると官能的で甘いフローラルな香りをただよわせるのが特徴です。その芳醇な香りは、古くから香水の原料としても重宝されています。
花の姿には一重咲きと八重咲きの種類がありますが、一重咲きの方がより香りが際立つといわれています。
ハワイではレイに使われるほど親しまれており、切り花としても非常に持ちが良いため、お部屋のインテリアとしても長くその香りを堪能できますよ。
チューベローズの植え付け時期は4~5月です。寒さに弱いので、十分に暖かくなってから植え付けるようにしましょう。
小さい球根では花が咲かない場合もあるので、購入するときには大きくて重いものを選びます。球径は4cm以上、重さは30g以上ある球根を目安に選ぶといいでしょう。
植え付け時は、球根同士の間隔を15cmほどあけます。深植えしすぎると発芽しにくいため、球根の頭が土の表面に薄く隠れる程度の浅植えにするのがコツです。
鉢植えの場合は、6号鉢なら1〜2球、8号鉢なら3球を目安に植えると、窮屈にならず元気に育ちます。
チューベローズは日当たりが悪い場所では育ちが悪くなるため、一年を通して日当たりと水はけの良い場所で育てます。もともと熱帯性の気候に適しているので、夏の直射日光で葉焼けする心配はほとんどありません。
ただし、気温が15度以下になると生育が鈍り、5度以下では枯れてしまうこともあるため、寒冷な時期は室内の温かい場所に移すなどの注意が必要です。
水はけが良く、かつ適度な保水性のある土が適しています。
地植えの場合は、植え付け前に庭土に腐葉土や堆肥を混ぜて、ふかふかにしておくのが好ましいです。鉢植えでは赤玉土(小粒)7:腐葉土3の割合、あるいは市販の培養土に腐葉土を少し混ぜたものを使用するといいでしょう。
チューベローズは乾燥を嫌う一方で、常に土が湿りすぎていると球根が腐る原因にもなります。そのため、水やりは土の表面が乾いたときにたっぷりと与えるのが基本です。
特に真夏は乾燥しやすいため水切れに注意し、鉢植えの場合は朝夕の涼しい時間帯に様子を見てしっかり与えましょう。
チューベローズは肥料をとても好む植物で、不足すると病弱になったり花付きが悪くなったりします。
植え付け時の元肥に加え、成長期から開花期にかけては定期的な追肥が必要です。6〜9月にかけては月1回程度の緩効性化成肥料を与えるか、週に1回ほど液体肥料を併用して、株と球根に栄養をしっかり与えてあげましょう。
チューベローズは成長すると草丈が1mほどに達するため、茎が倒れないよう支柱で支えてあげるといいです。
チューベローズにはアブラムシが茎や葉、新芽などにつくことがあります。アブラムシは植物の汁を吸うだけでなく、ウイルス病を媒介して枯れる原因にもなるため、見つけ次第すぐに歯ブラシでこすり落とすか、薬剤で駆除しましょう。
チューベローズの花が咲き終わったら、まずは株の体力を温存させることが大切です。花が枯れたら、葉は切らずに残したまま、花がついていた茎だけを根元から切り取りましょう。
この時期に葉を残しておくのは、光合成によって球根に栄養を蓄え、翌年のためのエネルギーを貯めるためです。葉が自然に枯れるまでは、しっかり日に当てて球根を太らせてあげましょう。
チューベローズの花が終わったあと、球根をそのまま植えっぱなしにできるかどうかは、お住まいの地域の冬の寒さと、今後の花つきをどうしたいかが判断の基準になります。
実は、チューベローズを植えっぱなしにすることには、冬の寒さと球根の密集という2つのリスクがあります。
熱帯原産のチューベローズは寒さにとても弱く、気温が5℃を下回る環境では球根が腐ってしまうため、寒冷地での植えっぱなしは厳禁です。また、植えっぱなしにすると土の中で子球がどんどん増えて過密状態になり、栄養が分散して翌年以降の花付きが悪くなるというデメリットもあるのです。
霜が降りず地面が凍結しない温暖な地域なら、腐葉土などで厚めにマルチングを施せば冬越しも可能です。
雪の多い寒冷地域の場合は、秋に葉が枯れ始めたら必ず球根を掘り上げましょう。しっかり乾燥させて、バーミキュライトやおがくずと一緒に暖かい室内で保管するのが安心です。
「植えっぱなしにすると球根が増える」という性質を活かして、チューベローズは分球で株を増やすことができます。冬の掘り上げ時に、親球の周りについた子球をていねいに切り離して保管しておきましょう。
分球での増やし方を成功させるポイントは、分けたばかりの小さな子球はその年すぐには花を咲かせない点について理解することです。
子球を植え付けてから1年目は、葉を茂らせて球根を太らせるための準備期間としてください。もし翌年にすぐ花を見たい場合は、冬の間も休眠させずに温室などの暖かい環境で管理し、球根を大きく成長させる必要があります。
今回はチューベローズの育て方や手入れ、植え付け・植え替えなどをご紹介しました。暑さには強いですが耐寒性の少ない植物なので、寒い地域では冬場に掘り上げするなどの工夫が必要です。
小さく香りの高い花は、南国ではつなげてレイなどにすることもあり、たくさんの花が咲いた姿はとても美しくゴージャスです。花の美しさと香り、どちらも楽しむことができるチューベローズを育てる、彩りの感じられる生活も素敵ですね。
※トップ画像は桃紫さん@GreenSnap

GreenSnap編集部