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ハイビスカスのような花姿でピンク色や白色の花を咲かせるムクゲは、中国に自生する落葉低木です。ムクゲは韓国の国花でもあり、日本には平安時代に渡来してきたといわれています。
暑さと寒さには強いため初心者の方でも育てやすく、あまり手入れしなくても育ちますが剪定などをすることで元気よく育ってくれます。
ムクゲの剪定方法や剪定時期、剪定後の手入れなどについて詳しく紹介してきます!
ムクゲは生育が多勢な樹木なので、そのままにしておくと樹高約3~4mまで育つこともあります。ムクゲが大きく生長すると全体の樹形が乱れてしまい、葉も生い茂るためいい状態とはいえません。
ムクゲを剪定して適度に間引くことで風通しがよくなり、内側まで太陽の光が入るようになるため病害虫の予防にも効果的です。
ムクゲはシンボルツリーとしても人気があるので、定期的に剪定して見栄えもよくしましょう。
ムクゲの剪定は12~3月頃が適した時期で、特に12~1月頃が最適な時期です。生長期に剪定するとダメージが大きいため、休眠期である12~1月頃に剪定することで剪定した後のダメージを最小限に抑えることができます。
ムクゲには、ヒコバエという不要枝が生えやすいです。ヒコバエとは株元から生えてくる若い枝のことで、別名「ヤゴ」や「シュート」とも呼ばれることが多いです。
ヒコバエをそのままにしておくと養分を吸い取り主幹が弱ってしまうだけでなく、樹形を乱す原因にもなります。ヒコバエを剪定することで、他の枝や花などに栄養が行き渡り元気なムクゲが育つことでしょう。
大きく育ちすぎたムクゲは、太い枝を中心に剪定することで全体の樹形を小さくできます。剪定ノコギリなどを使用して、枝の付け根から分かれ目の箇所を目安に切り口が斜めになるように切り落としてください。
ムクゲの新芽は1m程度伸びるため、長い枝を中心に剪定して短い枝は残すようにしましょう。細い枝を切る場合は剪定バサミを使って取り除き、安全面を考慮して軍手もはめて作業することをおすすめします。
剪定した枝は挿し木にも使えるので、ムクゲを挿し木で増やしたい場合は挿し木の時期まで大切に保管しておきましょう。ムクゲの挿し木は3~4月頃が適期で、5~6月または9~10月頃にも行えます。
ムクゲを剪定した後は、切り口に癒合材を塗布してケアしてあげましょう。切り口から雑菌などが入りやすいため、そのままの状態では病気にかかってしまう可能性が高いです。
病気を予防するためにも癒合材を塗ることで、病気を予防する効果があります。
ムクゲの剪定は開花時期でもある6~10月頃でも剪定できますが、ムクゲはその年に伸びた枝に花を付ける習性があり、開花時期に剪定すると花芽を切り落としてしまう可能性があります。
花芽を切り落とすと花が咲かなくなってしまうため、ムクゲの剪定はできれば冬の時期をおすすめします。
ムクゲは病気にかかりにくいですが害虫は発生しやすく、特にアブラムシやハダニ、テッポウムシなどの害虫には注意が必要です。テッポウムシとはカミキリムシの幼虫で6~10月頃、アブラムシは春~夏の時期に多く発生します。
冬の時期に害虫を見つける機会は少ないと思いますが、夏~秋に剪定する場合は病害虫を見つけたらすぐに取り除くようにしましょう。
ムクゲの剪定では枝が分かれている付け根あたりを目安に剪定しますが、毎年同じ箇所で切り落としているとコブのようなものができます。コブができてしまうと見栄えもよくないので、コブの部分から少しずらした箇所で剪定したり、コブの箇所も一緒に剪定するといいでしょう。
ムクゲは生長が早い樹木なので、剪定する時は夏の時期の樹高をイメージしながら剪定すると作業しやすいです。また、ムクゲはシンボルツリーや生垣などに最適なので、仕立てたい樹形をイメージしながら剪定するようにしましょう。
シンボルツリーや生垣などに最適なムクゲは、多くの樹木の中でも庭木として選ばれることが多いです。開花時期は7~10月頃なので、長い期間観賞が楽しめるのも魅力の一つですね。
ムクゲは品種によって咲き方や花色などが異なるので、興味のある品種のムクゲを育てて剪定にも挑戦してみましょう!
GreenSnap編集部