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日本では昔から馴染のある里芋は、煮物などの料理には欠かせない根菜です。スーパーなどでも手に入る里芋ですが、実は国内だけでも約200種類以上の品種があります。里芋はどれもよく似ていますが、食感などそれぞれ異なります。
今回は、里芋の中でもよく知られている品種を中心に詳しく紹介していきます。
里芋は東南アジアが原産で、日本でも昔から栽培されている根菜です。里芋の開花時期は8月~9月頃で、熱帯植物なので日本では気温や雨量などの条件が揃う場合に花が咲きます。日本で開花することは大変珍しく、水芭蕉に似た黄色い仏炎苞の花を咲かせます。親芋の脇芽の部分から垂直に伸び、約30cmの長さに成長します。草丈は120cm~150cm程度で、ハート型の大きな葉が特徴です。
里芋の花言葉は「繁栄」や「愛のきらめき」などがあり、繁栄という花言葉は子芋や孫芋などが沢山できることが由来とされています。
日本で確認できる里芋の種類は、約200種類以上あります。里芋はどれも似ていますが、よく見ると少しずつ形が違います。食べられる部分や食感なども異なるので、料理によって品種を選んでも良いですね。
里芋の中でメジャーな品種といえば土垂です。日本全国で栽培され、子芋と孫芋を収穫します。中生種で育てやすく、一度に多くの量を収穫できます。
食感は柔らかく煮崩れもしにくいので、煮物に最適です。収穫時期は、10月~12月頃です。
大阪府にある石川村(現在は河南町)が原産地であることから名付けられました。早生品種であり、九州の宮崎県では7月頃から収穫が始まります。
石川早生は里芋の中でも土垂と同じくらい代表的な品種で、子芋は比較的小ぶりです。旬の時期は8月~9月頃です。
八つ頭は親芋と子芋が一体化している品種です。八つの頭がかたまっているように見えることから名付けられ、名前に末広がりの「八」が入っていることから縁起物としておせち料理などでも使われています。
粘り気が少なくしっとりした食感の品種で、旬の時期は11月~1月頃です。
1940年に台湾より導入された黒軸径の品種で、国内では奈良県などで栽培されています。烏播の生産量自体が少なく、市場にはほとんど流通していません。最近では伝統野菜を見直そうという動きがあり、烏播は直販所などでも販売されています。
きめが細かくねっとりした食感が特徴で、煮物などに向いています。烏播は晩生の品種で、収穫時期は10月上旬頃です。
インドネシアのセレベス島(現在のスラウェシ島)から伝わってきたとされ、赤い芽が特徴の品種です。親芋と子芋両方とも大きく、良い形の里芋が多く収穫できます。ぬめりが少なく煮崩れしにくいので、煮物におすすめです。
市場では9月頃から出回り、9月~11月頃が食べ頃です。
その名の通り赤い芽の品種で、セレベスの系統です。主産地は鹿児島県を中心とした九州地方で、暖地栽培に適しています。親芋と子芋両方とも食べることができ、親芋は大きな球形、子芋は海老芋のように縦長の形です。
他の品種よりもぬめりが少なく、煮物ではホクホクした食感です。9月~1月頃が旬の時期で、11月~12月頃が収穫に最適な時期です。
タケノコに似ていることから、別名「タケノコ芋」とも呼ばれています。他の里芋よりも長く、全体の長さは約20cm~40cmです。日本では宮崎県が主産地で、11月~3月頃が旬の時期です。ぬめりが少なく肉質もしっかりしていて、皮も剥きやすいので調理しやすいです。
反りかえった芋の形や表面の縞模様がまるで海老のように見えることから名付けられたと言われています。海老芋は昔から京料理にも使用されていたことから、「京芋」とも呼ばれています。タケノコ芋も京芋と呼ばれていますが、タケノコ芋とは別の品種なので間違えないようにしましょう。
きめが細かくて煮崩れしにくいので、煮物などに最適です。食べごろは11月~1月頃です。
今回は、里芋の中でもよく知られている品種を中心にご紹介してきました。スーパーなどでは里芋の品種まで意識することは少ないかもしれませんが、品種も意識すると買い物も楽しくなるかもしれません。
品種によって食感も異なるので、ぜひ里芋の品種を覚えて料理を楽しみましょう!
GreenSnap編集部