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ザミアは、メキシコ原産の観葉植物です。一般的には「ザミア・プミラ」という名前で流通しており、約40種類ほどあります。メキシコソテツやザミア・フロリダーナ、よつばのザミアなどもあり、お部屋のインテリアとしても楽しめます。
ただ、温度管理が難しく、上手に管理しないと発育が悪くなってしまいます。用土や置き場所にも気を付けないと病気にかかってしまったり、害虫に狙われるということもあります。
今回は、そんなザミアの育て方と、大きく育てるコツをご紹介します。
ザミアは日当たりの良い場所に置いて育てます。春から秋にかけては屋外でも育てられます。ただし、気温が15度以下になったら室内に移しましょう。
室内で管理をするときは、エアコンの風に注意しましょう。エアコンの風がザミアにあたると葉が傷みやすくなります。
また、屋外で育てるときは、葉焼けを防ぐためにも7〜8月の夏の日射しが強い時期は、遮光ネットをかけて日除けをしてもよいでしょう。
ザミアは通常の水やりのほかに、葉に水をかける葉水が必要です。
ザミアへの水やりは、土が乾燥してきたら鉢の底から流れるくらいたっぷりと与えます。夏場を除けば、数日置きでも問題ありません。冬場は、週に1回位を目安にしましょう。
一方、葉水は毎日行うのが基本です。1日1回霧吹きで葉に水をかけます。室内で育てていて、葉にホコリやゴミが付いているときは、水で濡らしたティッシュで汚れをふき取ってから水をかけるようにしてください。
ザミアは肥料不要で育つ観葉植物ですが、生長が遅く、土に植えても発芽するまでには時間がかかります。少しでも早く生長させたいというのであれば、植え付けや植え替えのタイミングで土の上に粒状の緩効性化成肥料を置きます。
また、春、夏の生育期のみ、週1回程度液体の化成肥料を与えてもよいでしょう。液体の化成肥料を与えるときは、薄めてから土の部分にかけるようにします。濃度が高いと肥料焼けを起こしてしまうので要注意です。
肥料を与えるのは温かい時期のみで、秋冬の追肥はしなくても育てられます。
ザミアを育てるときは、水はけのよい土を選んでください。赤玉土や鹿沼土といった水はけの良い土が適しています。これらの土を市販の培養土に混ぜてもよいでしょう。
市販の培養土を使うときは、サボテン用や多肉植物用といったものがおすすめです。
ザミアの植え付け時期は、4月~5月頃が適しています。
ザミアのような観葉植物は、鉢植えのものを選ぶことが多いので、葉や茎の色がキレイな物を選びましょう。葉が枯れていたり、変色をしているものは害虫がついていることもあるので、避けるようにしましょう。
ザミアを鉢植えで育てるときは、鉢の種類も排水性が高い物を選び、湿気がこもらない環境をつくりましょう。鉢の底には底石を敷き、水はけをよくします。
また、ザミアの花は地植えでないと咲きません。そのためには、土に根付かせることと冬越しができることがポイントになります。ザミアは、冬の寒さに弱く、15度以下になると育ちにくいといわれています。
もし、地植えで育てるなら、冬の間はシートかけて、冷やさない、霜がつかないように対策をしましょう。
ザミアの場合、大きくなり鉢の中で根が張ってくるのは3年目以降になります。植え替えの時期は、3~4年を目安に行うとよいでしょう。植え替えをするときは、一回り大きな鉢を選び、古い土を落としてから植え付けをします。
ザミアは株分け、もしくは種で増やすことができます。
ただし、ザミアは決して生長が早い植物とはいえません。株分け用に小株ができるまでにも数年かかります。
また、種で育てるためには雌と雄の両方の苗を屋外で育てて花を咲かせなければなりません。ザミアの花は滅多には咲かないうえに、雌花と雄花を交配し、実を結実させないと種も作れません。ザミアを種から増やすというのは株分けするよりも難しいでしょう。
ザミアを増やしたいときは、小株ができたタイミングで株分けをします。植え替えの時期を狙って行うと株分けもしやすくなります。
ザミアは、ほかの植物のように長くなった枝をカットする切り戻しは不要です。ただし、葉が枯れたり、変色をしている場合には、葉だけでなく根元から剪定します。
湿気を苦手としているザミアは、土が乾かないと根の部分が腐る、根腐れを起こすことがあります。葉や茎の変色や枯れるだけでなく、カビが生えたり、異臭の原因にもなります。
葉が変色をしているときは、根腐れを起こしていることもあるので、一度鉢から取り出してみて、根の部分が黒くなっていないか確認してください。根の色が黒く変色をしていた場合は、その部分は取り除き、新しい土に植え替えをします。
また、葉が白く変色したり、枯れる症状原因は直射日光です。観葉植物であるザミアは室内から外に置いたりすると葉焼けしやすくなります。葉焼けを起こすと葉だけでなく、根まで枯れてしまうこともあるので要注意です。
効果的なのは遮光シートをかけることですが、遮光率が高い物を選ぶと生育が悪くなるので、30%~75%くらいのものを選んでかけるようにします。種類はいくつかありますが、平織りのものがザミアなどの観葉植物には適しています。
ザミアは湿気を吸収して水はけが悪くなると、根腐れを起こしたり、コバエが発生することもあります。
屋外で育てるときは、ハダニ、カイガラムシ、アブラムシといった植物の天敵の他に、ナメクジやダンゴムシ、バッタによる被害も受けやすいので、虫よけネットをかけるといった対策も必要です。
害虫対策としては、虫よけネットをかける以外に葉水をかける方法もあります。葉水をすることで、乾燥を防ぐだけでなく、カイガラムシやアブラムシが付きにくくなります。また、毎日葉に水をかけることで、虫食いや変色といった異常にも気付きます。
湿気や肥料のやり過ぎも虫がよってくる原因になるので気をつけましょう。虫が付いているのもみつけたら、割り箸やピンセットで取り除きます。
葉や茎がススを塗ったように黒くなるスス病は、植物なら種類が関係なくかかるといわれています。スス病にかかると光合成ができなくなるため、生長が妨げられます。また、水分の蒸発もしなくなるため、葉や茎が蒸れやすくなります。
スス病の原因のひとつがカイガラムシやアブラムシの排泄物といわれます。スス病を防ぐには、まず虫を付かないように管理をすることでしょう。万が一かかってしまったときには、変色している葉や茎を取り除き、除虫剤をかけます。
ザミアの花言葉はありません。
ザミアには、花言葉はないのですが、同じように生長があまり早くなく、花を咲かせるのが難しい植物に「ソテツ」があります。リゾート地で見かけるソテツには「雄々しさ」という花言葉がつけられています。生長すると5mにもなるソテツにピッタリの花言葉といえます。
メキシコソテツというソテツの名がついた種類があることから、ザミアにも「雄々しさ」という花言葉を当てはめることがあります。ザミアの原産国であるメキシコは、雨季と乾季がはっきりしており、砂漠地帯では寒暖差も激しい地域です。気候条件が厳しい所で育ったザミアも「たくましい」ということでは、雄々しさという花言葉が合っていますね。
ザミアはお部屋をリゾート風にしたいという人におすすめの観葉植物です。
グリーンの葉は、眺めているだけでも心が癒されます。
ザミアをお部屋やベランダに飾って、緑のオアシスを作ってみましょう。
※トップ画像はAi/杏衣さん@GreenSnap
GreenSnap編集部