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ケマンソウの葉はボタンの葉に似ていて、枝から長い花茎を出し、ピンク色でハート形の花を一列に並んで吊り下げている姿から、タイツリソウ(タイツリソウ/鯛釣り草)とも呼ばれています。草丈は30~60cmで、鉢植えでも育てることができ、また寒さにも強いので、初心者でも育てやすい植物です。今回は、そんなとても可愛らしい花を咲かせるケマンソウの育て方をご紹介します。
ケマンソウは寒さに強いものの、暑さには弱いので、木漏れ日の注ぐ明るめの日陰や、半日陰になる場所で育てましょう。やや湿った場所が適しています。
特に夏は、直射日光や西日に当たらないように気を付けましょう。暑すぎるとケマンソウの地上部が枯れてしまい、早く休眠期に入ってしまいます。
ケマンソウを地植えする場合は、落葉樹の下などを選びましょう。夏場は程よく日陰になり、葉焼けや高温になるのを防いでくれます。
ケマンソウを鉢植えする場合は、明るめの日陰が適しています。夏場など、強い日差しの時期は、風通しの良い場所に移動しましょう。
ケマンソウへは、地植え・鉢植え共に、植え付け直後から生育期にかけては、土の表面が乾いてきたら、たっぷりと水やりをしましょう。
やがて、地上部が枯れて休眠期に入ったら、水やりは控えめにします。ただし、乾燥のしすぎには注意してください。地上部が枯れたようでも、土の中で根は生きています。
ケマンソウを育てている用土に、元肥として緩効性肥料を混ぜておきます。生育期の3月頃からは、固形肥料や薄めた液体肥料を与えましょう。地上部が枯れて休眠期に入ったら肥料は必要ありません。
ケマンソウは丈夫なので、あまり土質を選ばない植物です。腐植質で水はけがよい用土であれば、よく育ってくれます。
赤玉土、腐葉土を混ぜて配合した土や、市販されている草花用の培養土を使うのも手軽で便利です。
ケマンソウの植え付け・植え替え共に、3~4月頃と10~11月頃が適しています。
やや湿った場所に、20~30cm程度の間隔をあけて植え付けましょう。土を20cm程度掘ってから植えると生育がよく、水はけもよくなります。ケマンソウは根がよく伸びるので、鉢植えにする場合には、深めの鉢を選ぶことをおすすめします。
ケマンソウは根の成長が良い植物なので、鉢植えでは1~2年に1度、地植えでも2~3年に1度は植え替えが必要になります。株分けをするタイミングなどで植え替えをしましょう。植え替えをする時は、太い根を傷つけないように気を付けてください。
ケマンソウの増やし方には「株分け」や「根挿し」などの方法があります。いずれも、植え替えをするタイミングで行いましょう。
根は細かく分けすぎないように、根に芽が十分についていることを確かめて分けてください。細かく分けすぎると芽が出ないこともあります。自然に分かれているところで、分けましょう。切り口に癒合剤や殺菌剤を塗り保護してください。
ケマンソウの太い根を3~4cm位の長さに切り、土に挿します。
開花期間を終えたケマンソウの花は、花茎から切り取りましょう。枯れたまま放置していると、枯れた花に栄養が取られてしまいます。早めに剪定し、花瓶にさして部屋に飾って楽しむのもよいでしょう。
ケマンソウはあまり病気の心配はいりませんが、害虫には注意が必要です。アブラムシやヨトウムシなどが発生します。市販されている害虫用殺虫剤を散布することが効果的です。
アブラムシは繁殖力が旺盛で、数が増えるとケマンソウが発育不良に陥ります。また、ウイルス病を媒介してしまうので要注意です。ヨトウムシは新芽を食害してしまいます。
どちらも、発生したら早めに対処することが肝心です。新芽や蕾の時期は特に発生しやすく、暖かい地域では一年を通して発生することもあるので注意しましょう。
ケマンソウは花の形がハート型をしているのが特徴的です。一列に連なった姿はとっても可愛いですよ。花の開花時期は4~5月頃となっています。
ケマンソウは花の形がハートに似ていることから、心にまつわる花言葉が多いです。
「恋心」「従順」「あなたに従う」「失恋」「冷めはじめた恋」などがあります。
ケマンソウの育て方をご紹介しました。ケマンソウは、寒さに強く丈夫なので、初心者でもチャレンジしやすい植物です。一列に並ぶかわいいハート形の花を是非見ていただきたいですね。一度そのかわいい姿を見れば、きっと花が咲くのが毎年楽しみになりますよ。
品種によっては、濃い色のものや、紫っぽいピンク、白い花もあります。なんとも可愛らしいケマンソウを育ててみませんか?
※トップ画像はMilkyさん@GreenSnap
GreenSnap編集部