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クルミは、クルミ科のクルミ属に分類されるヨーロッパやアジア西部を原産地とする落葉樹です。スーパーフードとしても人気があり、オメガ3脂肪酸など豊富な栄養素が含まれています。
そんなクルミの育て方について次から見ていくことにしましょう。
クルミは基本的にお日様の光を好みます。
そのため、鉢植えでも庭に地植えして育ている場合でも、日当たりが十分に確保できるような場所を選んで育ててあげることが大切です。
しかしクルミは本来、暖地よりも、雨が少なく夏場は冷涼な地域、昼夜の気温差が大きくなる場所での栽培が向いているため、日本国内では東北地方や長野県などでの生産が主流となっています。
これらの事からもわかるように、クルミを育てるには日当たりは必要ですが、暑さを嫌がる性質を持っています。日当たりを好む=暑さに強い、という訳ではありませんのでぜひ覚えておくようにしましょう。
雨が当たるのもクルミの生育には良くありません。クルミを鉢植えで育てる場合には、雨が当たらなくて、かつ日当たりが良い場所を選んで置いて育てるようにしましょう。
夏の時期は、風通しが良くかつ日陰になるような場所に置いてあげるのが適しています。
暑さには弱い性質を持っていますが、耐寒性はとても高いため、休眠期では-15℃くらいまで耐えることが可能です。ただし、春先に芽が出てきたあとに、霜に当たってしまうととたんに芽が傷んでしまいます。
遅霜があるような地域でクルミを育てる場合には、特に気をつける必要があります。
また、クルミの芽が綺麗に出揃うためには、低温期間が一定期間必要です。冬場でも気温が高くなるような地域で育てる場合には、十分な低温期間が得られずに、芽が不揃いな状態になりやすいです。
クルミを庭に地植えする場合には、予め広いスペースを確保しておく必要も出てきます。
クルミを鉢植えで育てるときには、夏の水やりは、鉢の土の表面が乾いていたら十分に与えてあげるようにしましょう。鉢底部分から水が少し流れ出てくる程度までたっぷりとあげるようにして下さい。
庭に地植えする場合には、一旦きちんと根づいたら、特に水やりをする必要というのはありません。ただし、あまりにも乾燥し過ぎるような場合には、水やりは様子をみて行う方が良いと思います。
特に植え付けを行った直後や苗木のときの水やりは必要です。
クルミは、鉢植えの場合には、冬は根っこからの水分の吸水量や蒸発量も少なくなりますので、夏場に比べて水やりは控えめにしてもOKです。
冬はクルミの休眠期にあたりますので、根腐れを防ぐためにも、水のやり過ぎには注意しましょう。
庭に地植えしている場合には、水やりは特に必要はありません。乾燥し過ぎていたら少なめに水やりを行いましょう。
クルミは肥料をほとんど必要としません。庭に地植えする場合に、そこが肥沃な土壌ならば無肥料であっても十分に育ってくれます。
もし肥料を与える場合には、年に2回、2月と10月に、有機質の肥料もしくは速効性化成肥料を与えるようにして下さい。
鉢植えで育てている場合には、年3回、2月と7月、10月にこれらの肥料を与えるようにしましょう。それ以上の肥料は必要ありませんので、くれぐれも多肥にしないように気をつけましょう。
クルミを育てるには、水はけと水もちの両方が良いことが重要となってきます。
鉢植えの中で育てるケースなら、赤玉土6:腐葉土3:川砂1の割合で配合してつくった土がおすすめです。土作りはクルミの栽培にとって、非常に重要なポイントとなります。
クルミの植え替え時期は、12〜2月の落葉期となっています。
鉢植えで育てているものを植え替えしたい場合には、根詰まりを防止して通気性を良くしてあげることがその目的となります。鉢のサイズや生育の状態などにもよるのですが、植え替えについては一般的には、2年に1回は必要となってきます。
クルミの苗木を植え付け時期は、12月〜2月が適期です。
クルミは生長すると大木になりますので、植え付ける場所はよくよく考える必要があります。クルミを植えつける土が用意できましたら、鉢植え、地植えその両方に対応可能です。
しかし果実を結実させたいならば、鉢植えではなく、広さのある庭に地植えするのがおすすめです。
植え付ける前には、必ず苗木の仕立てが必要です。植え付ける際に太い根っこや折れてしまった根っこは切り、根を十分に広げてから植え付けます。その後で、70〜80cm程度の高さになるように剪定し、支柱を立ててあげます。
毎年、メインとなる枝は半分程度まで切り詰めるようにします。この仕立て作業は5年程度繰り返し行い、根もとから不要な枝は剪定しておくようにします。大きくなるクルミの木は、適当な高さにまで生長した時点で芯抜きを行っています。
クルミは自家結実性ですが、雌花と雄花の開花時期にズレがある雌雄異熟花であもあります。そのため、品種の違うもの(雌花先熟品種と雄花先熟品種)を組み合わせるようにして植え付けることが重要です。
しかし鉢植えのクルミでは、果樹としての栽培はほぼ無理ですので、観葉植物として楽しむのが適しています。
またクルミは種まきからでも育てることはできますが、あまり一般的ではありません。
クルミの増やし方は、「接ぎ木」という方法が一般的となっています。
4月上旬〜下旬頃が適期となっていますので、この時期に行うようにしましょう。ただしクルミの接ぎ木は、かなり難しいといわれています。
接ぎ木のやり方も色々ありますが、切り接ぎという方法では、台木の切り込みは木部の中心に対して少し斜めになるように切り込みます。そして、接ぎ芽に二芽を付けるようにします。
その後、接木部には、一般的な接木テープを使って結束させます。ただし、穂木はラップテープやメネデールを使って全体を包むようにします。
台木となる木部(枝部)は、かなり硬いため、穂木の削ぎ角(クサビ角度)は20℃までとして下さい。そして極力高い場所の直立した枝部分に接木を行います。
横枝は活着率が悪いといわれていて良くありません。また形成層同士はしっかりと合わせるようにするのがコツです。
クルミは実が熟すと自然落下する性質があります。そのため、切るなどの収穫作業はなく、それらを拾い集めることで簡単に収穫ができます。収穫の時期的には、9月下旬〜10月上旬頃となっています。
クルミの木の先端部分や日当たりが特に良い場所から順番に成熟していきますので、収穫するときの参考にして下さい。
クルミには、コウモリガの幼虫が付きやすいです。それがクルミの樹木の内部を食い荒らしてしまいます。侵入口を確認できれば、針金などをその穴に突っ込み、引きずり出して下さい。
樹木の内部まで侵入されてしまうと薬剤を使ってもあまり効果がないため、早めの対処が必要です。
クルミの耐寒性はとても高いので、-15℃までなら耐えることができます。しかし、夏場は暑さを避けてあげた方がいいので、風通しが良くてかつ明るい日陰に置いて管理するようにしましょう。
また、雨が当たらないようにすることも大切です。それ以外の季節は、日当たりが良い場所でOKです。
クルミの花言葉は「知性」です。
今回は、日本でも馴染みのあるクルミの育て方についてご紹介してきました。
栄養価も高く「ミラクルフード」としても人気があります。
雌雄同株のため、結実させるのは難しいので、違う品種を組み合わせて植えるようにするなどの工夫が必要です。
庭に地植えすると大きくなり過ぎるので、鉢植えにして育てるのが管理もしやすいのでおすすめです。
実を収穫できるかどうかは確実ではないので、観賞用として気軽に育ててみるのも良いかもしれません。
GreenSnap編集部