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プルメリアは、アメリカ大陸の熱帯地方を原産とする花木の植物です。プルメリアの大きな魅力は、花にあります。カラーバリエーションが豊富で、色鮮やかな花は上品な印象を与えます。
今回は、そんなプルメリアの育て方などについて紹介致します。
プルメリアの栽培には、丈夫で元気に成長するためにも、日光は欠かせません。日光の量が不足してしまうと、花がうまく咲かなくなるなどの影響を及ぼします。
そのため、春から秋の成長期にかけては、日光がよく当たる場所にプルメリアを置いて育てるように心掛けましょう。
また、プルメリアが休眠に入る冬の期間は、室内に取り込むのが一般的ですが、その場合でも日当たりのよい場所を選んであげるようにしましょう。
冬の間も日に当てることによって、春以降、元気にプルメリアが育ちます。冬の間の日光量が少ないと、翌年に花つきが悪かったりなどうまく育たないなどの弊害が伴います。
プルメリアを育てる場所は、日当たりのよさのほか、風通し加減も大切です。
プルメリアは、風通しの弱い場所で育ててあげましょう。風通しの強い環境だと、葉が傷んでしまうので注意しましょう。
成長期の春から秋にかけては、このように日当たりが良く風通しの穏やかな場所に置いて育てるのが良いですが、梅雨の時期は例外です。
プルメリアは暑さや乾燥には強い反面、多湿には弱いという性質があります。梅雨の時期などは、屋外でそのままに置いておくと過湿になってしまうので、室内あるいは、軒下など雨の当たらない場所に取り込むようにしましょう。
気温が15℃を下回るような気温になると、プルメリアの葉の成長は止まり休眠期に入ります。プルメリアは寒さにも弱いので、この時期には室内に移動させ、日光の当たる風通しの良い場所で冬越しさせてあげましょう。
プルメリアは乾燥に強い性質があるので、土が乾いてから水を与えてあげるのが基本です。
春から秋にかけての成長期では、土が乾燥していたら、鉢底から水が染み出すぐらいの量の水をあげてください。
土が乾燥しきった状態を示すサインとして、土の表面が白っぽくなってきます。このときが、水やりのタイミングです。
また、プルメリアは過湿に弱いので、水をあげすぎると、必要のない水分が土の中に残ってしまい、根腐れなどを引き起こす可能性があります。根が腐ってしまうと、空気をうまく吸収することができなくなり、植物がうまく育たず最悪の場合枯れてしまいます。
そのため、乾燥状態をベースに水を与えてあげるようにしましょう。梅雨の時期は、室内や軒下など雨の当たらない場所に置いて、過湿にならないようにします。
地植えの場合は、根付いてしまえば、特に水やりの必要はありません。
冬は気温が上がらず、土の中に含まれる水分の蒸発するスピードが遅くなるだけでなく、プルメリア自体の成長も休止するため、これまで以上に水分を必要としなくなります。
必要以上に水分を与えてしまうと、植物にとって不要な水分が土の中にいつまでも残り、根腐れを引き起こしかねません。冬の時期の水やりは、月に数回程度に留めておきましょう。
春から秋にかけての成長期に肥料を与えて上げると、プルメリアはより丈夫で元気に成長します。
肥料選びのときは、リン酸の配合量が多い肥料を選ぶようにしましょう。
リン酸は、肥料の三大要素(窒素・リン酸・カリ)の一つに当たり、花や実の生育を促進させる働きがあります。リン酸の多く入った肥料を使うことで、丈夫で綺麗なプルメリアの花を育てることができます。
このように肥料は、植物の成長を補助してくれる有益なアイテムですが、必ず規定量を守って使用してください。規定量を超えた肥料を使ってしまうと、かえって植物を枯らしてしまう原因になります。
プルメリアの栽培には、水はけのよい土を選ぶようにしましょう。
水はけの悪い土で育ててしまうと、土が乾燥するスピードが遅くなります。もちろん水やりの頻度で調整することも大切ですが、水はけのよい用土を選ぶことも忘れないでおきましょう。
市販で販売されている培養土が一番手っ取り早いですが、自分で配合する場合は、赤玉土小粒7・腐葉土3という割合で組み合わせてください。
プルメリアは、種まきで育て始めるのは難しいため、苗を植えるのが一般的です。
プルメリアの植え付けは、4月から6月頃の時期が適しています。日本は、寒暖の差の激しい地域が多いので、地植えよりも移動のできる鉢植えのほうがおすすめです。
水はけの良い土の入った鉢を用意し、その鉢に植え付けを行い、日の当たる場所で管理しましょう。その後は通常のプルメリアを育てる手順に従ってください。
次に、プルメリアの植え替えですが、2年に1回のペースで行うのが一般的です。
鉢土を長く使い続けると、土の粒の構造が崩れ水はけが悪くなり根腐れなどを引き起こしやすくなります。また、土の栄養分も減少していくので、植物の成長も悪くなります。
植え替えのタイミングも、4月から6月頃が適していて、水はけの良い土と大きめの鉢(鉢植えの場合)を用意しておきましょう。
プルメリアの増やし方には、「挿し木」と呼ばれる方法があります。挿し木とは、植物の一部を切り取り、それをそのまま土に挿して発根させるという繁殖方法を指します。
プルメリアの挿し木に適した時期は、4月から6月頃です。
手順としては、まずはプルメリアを上から約20cm切り落として、それを一晩水に浸けます。このときに有害であるプルメリアの樹液が付着しないよう気をつけましょう。
一晩浸けたのち、風通しの良い直射日光の当たらない場所で乾かします。そして、水はけのよい土を入れた鉢を用意し乾いたプルメリアを挿します。
そのカットしたプルメリアを挿した鉢を明るい日陰で風通しの良い場所に置き、土の乾燥具合を見て水をたっぷりあげてください。
すると、約1ヶ月ほどで発根します。それ以降は、通常のプルメリアを育てる手順に沿って栽培してください。
プルメリアに発生する害虫で代表的なのは、葉ダニやアブラムシやカイガラムシがあります。どれもプルメリアの栄養分を吸収して植物の成長を滞らせたり、最悪の場合枯らしてしまうこともあります。
害虫予防として、極度に乾燥・過湿の環境に置かないこと、日当たりと風通しがほどよい場所で育てること、肥料を与えすぎないこと、葉に霧吹きをしてあげることなどが挙げられます。
発生してしまったときの対処法としては、殺虫剤やシャワーで振り落とすこと、歯ブラシなどでこすり落とすことなどがあります。
害虫を放置しておくと、ますます繁殖して駆除の手間が大変になってしまうので、植物の状態のチェックを怠らず、早め早めに対策しましょう。
プルメリアは原産地が熱帯のような暖かい環境であるため、気温の高さにはあまり気にしなくてもよいですが、一方で寒さには気をつけましょう。
気温が15℃あたりになると成長がストップしてしまい、さらに寒くなると葉も落ちていきます。このように気温が下がった時期になったら、プルメリアを室内に取り込み冬眠させてあげるようにしましょう。
このように、プルメリアを室内の暖かい環境で越冬させたほうが、成長期の生育が良いです。
プルメリアは、キョウチクトウ科のプルメリア属に分類される品種を指します。
中でも国内でよく見られる代表的な品種は「オブツサ」です。オブツサは、メキシコやキューバが原産国の品種です。中南米以外にも東南アジアやハワイなど温暖な地域に生息しています。
大きく成長すると5mから10mもの高さにまで伸びます。オブツサの花は、白色で中心に黄色がつき、その有様は、爽やかで上品な印象を与えてくれます。
そんなオブツサは、主に装飾や芳香に使用されます。オブツサの他にも「インドソケイ」と呼ばれる品種があります。
インドソケイは、メキシコからエクアドルにかけて生息する品種で、大きさ10mになるほど大型なのが特徴的です。
インドソケイの花弁は5枚で、色は白を基調としていて中心にピンクや黄色がつきます。強い芳香があるのも特徴的です。
プルメリアの花は品種によって形や色が異なります。今回紹介したオブツサなら、花の色は白で中心に黄色がつきます。花形は、シンプルで上品な印象を与えてくれます。
そのほかの品種だと赤やピンクなどもありバリエーションに富んだ種類があるのもプルメリアの特徴です。
また、芳香性があるのもプルメリアの魅力の一つです。甘い香りを辺りに放ち、私たちに癒やしを与えてくれます。
そんなプリメリアの花は、ハワイやタヒチなどでは装飾や芳香としても広く活用されています。
今回はプルメリアの育て方について見ていきました。
育てるに当たってもちろん、気をつけるべき点はありますが、プルメリアは、比較的育てやすく手間の少ない植物であると言えます。
上品で色鮮やかな花びらに加えて、芳しい香りを私たちに届けてくれるプリメリア。
そんなプリメリアを今回の育て方の情報を参考に、ぜひ一度育ててみてはいかがでしょうか。
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