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日本人の主食として昔から食べられている食物といえばお米になります。それと似た米粒状のつぼみが茎の先に固まって咲いているような樹形から、ライスフラワーと呼ばれる植物があります。
そんなライスフラワーの育て方を紹介します。
ライスフラワーは、日当たりがよく風通しの良い場所を好みます。
ただし、夏の強い直射日光がとても苦手になります。強い日光があたると葉焼けして枯れてしまうことがあるので、真夏は風通しのよい半日陰か明るい光が望ましいです。
季節によってライスフラワーは置き場所を変えることが好ましいです。ライスフラワーは高温多湿が苦手なため、夏は直射日光を避けた風通しのよい半日陰か、明るい日陰に鉢を置くようにしましょう。
庭植えならば遮光板で遮るか、寒冷紗を使って日光をさえぎると葉焼けなどダメージを防ぐことができます。寒冷紗をかけるときは、風通しをよくするために、ライスフラワーよりも浮かせて空気が含まれる隙間を多くあけるといいでしょう。
また乾燥を好むため、雨に濡れるとライスフラワーの花が傷みやすくなって、最悪腐って枯れてしまうことがあります。特に6月の梅雨時は長前が続くため、長時間の雨にさらされないように気をつけてください。
ライスフラワーは雨が当たるとすぐに傷みます。梅雨時は軒下、または室内に移動させるなどして、雨が当たらないようにしましょう。
一方、耐寒性があるため、極寒の地域でなければライスフラワーを野外で冬越しさせることは可能です。ただし、土が凍るほどの地域であれば、室内で管理させると無難です。
また、直接霜にあたらないようにしてください。木枯らしや雪や霜が気になるようであれば、基本は室内で管理することを心がけるとよいでしょう。
過湿は避けたいので、夏の水やりは用土の表面が乾いてからたっぷりと与える程度でよいでしょう。土の表面が濡れているようならば水やりを控えてくだい。
しかし、表面が乾いていても土の中は湿っていることがあるため、指を土に突っ込んで確かめるのが一番確実です。
鉢底に溜まった水もできるだけ放置せずに、早めに捨てることをおすすめします。そうすることで根腐れが起こりにくくなりますし、乾燥気味の環境を保つことができます。葉水は必要ありません。
ライスフラワーは高温多湿を嫌うため、梅雨時期の長雨にあたると途端に葉が傷んで腐ってしまいます。軒下などに移動させることで回避ができます。梅雨時の水やりは調整してあげることを心がけてください。
冬も夏と同じように乾燥気味で育ててください。ライスフラワーを育てるときは、基本土が乾いていたら水をあげます。
冬の水やり時に気を付けることは、朝にあげるということです。住んでいる地域にもよりますが、夕方あげた水が蒸発しきれずに冬の夜気に冷やされて、土が凍る場合があります。
ライスフラワーはあまり肥料を必要としません。肥料のあげすぎは、逆に生育の妨げとなるため適量を守りましょう。
4〜6月と9〜10月の生育期に、置き肥として油かすなどを施します。また、液体肥料なら即効性のものを月に1、2回与えるぐらいでかまいません。
ライスフラワーの栽培は、水はけのよい土が好ましいです。水はけがよくないと、水が含まれた土で根の呼吸ができずに窒息しやすくなります。
鉢植えならば、赤玉土と腐葉土、パーライトを大体5:3:2の比率で混ぜ合わせた土がよいでしょう。
また、観葉植物の培養土でも大丈夫です。鉢底石を鉢に入れることで、さらに水はけがよくなります。水はけのよい用土とは、見た目はクッションのようで触るとふかふかした感触だといわれています。
庭の土に水をかけ、指で触ってみて、サラサラとした感触ならば水はけがよく、粘土のようにひっつくなら粘着質の土、つまり水はけの悪い土です。そこに腐葉土や堆肥など有機物を庭の土に混ぜ込むことで、粘着質の土壌の改善ができます。
ライスフラワーの植え替えは、花が咲いたあとに行うといいでしょう。ライスフラワーの開花時期は3〜5月です。その後の5月か6月上旬までに、1周り大きな鉢に植え替えることで育ちやすくなります。
ライスフラワーを大きく育てたくない場合は、鉢を大きくせずにライスフラワーの根鉢を崩して、また同じ大きさの鉢に植え替えるとよいでしょう。新しい環境になることで、株がリフレッシュして生育が旺盛になります。
春の時期に園芸店でライスフラワーの花株が出回るので、それを買って植え付けていきます。初心者の方は鉢の移動で温度調節できるように、鉢植えで育てることをおすすめします。
種からの栽培で育てることはあまりありません。
植え替えのとき、切り戻しを兼ねて植え替えるとなおいいでしょう。ライスフラワーはすらっとした樹形が特徴です。3割ほど切り戻すことで風通しがよくなり、夏の時期を涼しく過ごさせることができます。
ライスフラワーの増やし方には、「挿し木」という方法があります。時期は5、6月の初夏か9月が適期になります。
まず、挿し穂用に6、7cmの枝を選びます。下の葉を数枚とって、その部分が挿し床の用土に埋まるよう挿すといいです。切り戻しと同時に挿し木も行うと、手間が省けて便利です。根が張ってきたら、新しい鉢に植え付けましょう。
病気と害虫で特筆すべき点はありません。とはいえ、害虫がつくことがゼロとはいい切れないので、常に葉の裏側に虫がいないか、萎れていないかチェックすることをおすすめします。
ライスフラワーは観賞用としての用途が高いですが、花持ちがよいためブーケや生花や切り花にも利用されます。樹形がすでにドライフラワーに近く、プリザーブドフラワーやドライフラワーとしても利用されることが多いです。
ライスフラワーは温帯気候のオーストラリに自生しているため、乾燥した環境を好みます。
日本の梅雨に弱く、また真夏の直射日光にも弱いので、温度管理は重要になります。真夏の暑さに耐えきれず、腐って枯れることがあるため夏の時期は特に注意が必要です。
ライスフラワーの花言葉は「豊かな実り」です。
結婚式のブーケやドライフラワーでも使われているライスフラワーの育て方をご紹介しました。
あまり日本の気候に適した植物とは言い難いので、育てるとなると、園芸上級者向きの植物といえるでしょう。
初心者の方は他の植物で育てて多少なりノウハウを掴んでからか、またはドライフラワーを直接買ってくるのもよいかもしれません。
ドライフラワーだとライスフラワーの香りを楽しめます。
日本には昔から生花文化があり、切り花としてライスフラワーは使われていました。
そういう事情もあるため、ぜひとも一度は育ててみたいものですね。上級者になってから挑戦してみましょう。
GreenSnap編集部