植物から色を取り出して布や糸を染める草木染め。GSをきっかけにハマってます。第三弾は茜染め。山に自生の茜の根っこを掘ってきてキビソ(絹糸)を染めました。日本の伝統色をご覧下さい。 2024.9.3 投稿
日本茜
2年前の4月。近所の山へ野草を見に出掛けたらアカネを見つけた。
若いアカネの蔓。アカネ科アカネ属多年性蔓植物。
草木染めが気になり始めていた頃。「根っこ掘ってみよ。」道具は何も持ち合わせてないから木の棒で…原始的。
枯葉を除けると地上茎が良く見えた。
掘り上げたカアネを持ち帰り洗浄したらオレンジ色になった。間違いなく茜だ。
茎から根っこを切り取った。
根っこは味噌漬けの山牛蒡のよう。匂いは土臭い。この時は未だ草木染めをよく知らないので根っこを乾燥保存することに。そしてやっと今年、機織り教室で草木染めをすることになった。
2022.8. 花の季節。
蔓が成長し径5ミリ程の薄黄色の花が沢山咲いていた。
2022.10 秋には果実が黒くなる。
採取して栽培すれば日本茜が沢山採れる…と考えつつもズボラ風(〃ω〃)
日本茜の説明でした。
茜色
「茜色」とは、古くから使われている日本の伝統色。万葉集で有名な、
「あかねさす 紫野行き標野行 野守は見ずや 君が袖振る…」 額田王
古典の授業を思い出すWord
夕暮れ時の空の形容に用いられる。
他にも夏茜、秋茜…
赤蜻蛉を言う時の色。
茜の抽出液はこの通り、茜空の色、赤蜻蛉の色。 美しい!
染料作り
販売目的で栽培している茜の収穫時期は11月、冬に備えて根っこが充実するためだとか。8月花が咲く前でも良いと書いてあるので今欲しいから山へ採取に行く。
コレコレ、❤︎の葉っぱが4枚輪生し四角の茎は細かい棘が有る。
必要なだけ。
採り尽さないのが自然の恵みを頂く時のルール。
持ち帰り洗浄。
春の根っこより成長していて太い。
新鮮な根っこに期待が膨らむ。
根っこを5センチの長さに切り水で煮出す。直ぐに赤い色素が出始める。
沸騰10分。
沸騰20分。
木綿布で塵や灰汁を濾して取り除く。
一回目煮出しの行程後は案外薄い茜色。
二回目煮出し後の抽出液。
この液を使用。
キビソ染め
キビソとは… 絹糸の一種
※みどりのまとめ「紡ぐ糸は自然の恵み」
2024.7投稿、参照
灰汁に一晩晒して洗浄したキビソ。
タンパク質の膜を柔軟にして色素が入り易くする為の重要な工程。
抽出液で20分以上、染まり具合を見ながら染色する。
しっかりと着色したキビソの糸は洗浄しても色落ちしない。その後しっかり脱水する
アルミ媒染液に15分程度浸して色を定着させることで色落ちを防ぐ工程。
着色具合を観て2、3度繰り返す。
…とここまでは教室で。
続きは持ち帰り一旦乾燥。
続きは自宅キッチンにて、
新たな根っこを追加して抽出液作りから。
キビソの再染色と綿糸(コットン100%)を染色。
再染色のキビソは見事な茜色に、綿糸は優しいトキ色に。 脱水後、アルミ媒染の代わりにキッチンに在った調理用焼きミョウバン液を使用して、教室同様の行程で進める。
自然乾燥。
キビソはアイロン仕上げで糸を伸ばす。
煮出した後の茜の根はまだこんなに赤い
調子に乗って…
コーヒーを淹れた後の豆を煮出して染色。銅媒染で染めたのは灰緑。アルミ媒染は薄茶色。
おまけの月見草と古代米の稲藁
🟡月見草の草木染め
家の近くの空き地にはメマツヨイグサが群生している。 材料はただ!
ただ暑い中での刈り取りは大変。
花、茎全部を5センチ程度に切り色が出るまで煮出して、液を濾したのがこの染色液
灰汁に浸けて晒したキビソを染色。
薄い山吹色。
鉄媒染を使用
媒染液に浸けること15分
あずき色に変化🤎
洗浄後自然乾燥したあずき色に染まったキビソの糸。
🟤古代米の藁
うーむ、表現しづらい色
キビソを染色
焦茶色
銅媒染を使用
銅媒染液に浸けると直ぐに変色。
蓬色。 15分ですっかり蓬そばのよう。
自然乾燥した蓬色の古代米の藁のキビソの糸
ついでの機織り
機織り習い始めてまる一年
裂き織りにもトライ
織った布でトートバッグ仕上げました。
外からのポケット工夫しました。
次は自分で染めた糸で何作ろう…
楽しみが広がります。
植物の活用術の一つ、草木染め〜機織りご紹介しました。
ご覧頂きありがとうございました。
「日本の伝統色」色見本
検索していて見つけました。
小豆色、利休鼠 付けさせて頂きました。
草木染めも機織りも子どもの頃からの憧れ👀〰️💕
藍染めは一度経験しましたがただ布を輪ゴムで縛る工程だけでした
茜はこのあたりにもあるかしら?
楽しい朝になりました🐰