出会ったカヤツリグサの仲間を纏めたいと思います。 No.2
テンツキ(天突)
カヤツリグサ科
テンツキ属
分布 日本では 北海道 本州 四国 九州 沖縄
国外では 中国 インドネシア インド オーストラリア アフリカ
花期 7~10月
平地から山地まで生育
低地の湿地に多く特に路端や水田の畦道で見かける。
葉 幅1.5~5mm
花序 散形 2~3回分枝し 長さ3~7cm
小穂 ゆ多数ついて長卵形、長さ5~8mm.赤褐色を帯び多数の花を密につける。
鱗片は広卵形で長さ2~3mm、無毛 鋭頭。竜骨があり緑色。
痩果 広倒卵形 長さ0.8〜1.2mm。
柱頭 2個 花柱に毛がある。
和名の由来は小穂が上向きで天を突く意味から。また 小穂で点をつける点つきという説もある。
ハタガヤ(畑蚊帳)
カヤツリグサ科
ハタガヤ属
分布 本州 四国 九州 沖縄
花期 8〜10月
花径 0.5mm位
葉 長さ5〜10cm位 幅 0.3mm位
葉鞘口部に白色軟毛がある
若い果実の長さ0.7mm位
柱頭 3個
細くて繊細な葉を放射状に広げ細い桿を出しその先端に苞葉が2〜3枚つき中心に花序が形成される
潮風があたる沿岸地域の砂質土壌地に生育する
撮影 2021/9/18
ハタガヤの拡大写真
イガガヤツリ(いが蚊帳吊り)
カヤツリグサ科
カヤツリグサ属
分布 本州(関東地方以西) 四国 九州
海岸付近の日当たりの良い平地に生育する 多年草。
稈は硬く3稜形
葉 幅2〜3mm 稈より短い。
苞葉 葉身は葉状、4〜6枚つき花序より長い。
小穂 一部は赤褐色を帯び密に15〜40個花をつける。
撮影 2021/9/28
タマガヤツリ(玉蚊帳吊り)
カヤツリグサ科
カヤツリグサ属
分布 北海道 本州 四国 九州
花期 8〜10月
水田や湿地に生育する。
稈 高さ 20〜50cm
葉 2〜4mm 稈より短い
苞葉 葉身は2〜3枚 花序より長い
基部の鞘は赤褐色を帯びる
花 花序は単一 又は 複生
通常長さが異なる数本の花序枝の先に頭状の分花序をつける
小穂 線形、 長さ3〜8mm
10〜20個の花をつけ帯暗褐色、密に球状の花穂をつける
撮影 2021/10/17
ササノハスゲ (笹の葉菅)
カヤツリグサ科
スゲ属
分布 本州(近畿以西) 四国
花期 4〜5月
小穂は球形
低山〜山地の林縁、特に斜面に多い。
常緑
葉が他のスゲ属は細長いがこの種は幅が広く笹の葉に似ているのが名前の由来のよう。
日本固有種
タヌキラン (狸蘭)
カヤツリグサ科
スゲ属
分布 北海道南部 近畿地方以北
花期 5〜7月
山地の岩場に生える多年草
葉 幅0.5〜1cm
縁はざらつく
小穂 茎先の3〜6個つけ上部の
小穂は雄性で披針形
下部の2〜4個は雌性で長
さ2〜4cmの広楕円形
細長い柄で垂れ下がる
雌鱗片は黒褐色で披針形
先端は短い芒がある。
名前の由来は大きな花穂がタヌキの尻尾に見えることによる。
日本固有種
オニスゲ (鬼菅)
カヤツリグサ科
スゲ属
別名 ミクリスゲ
分布 北海道 本州 四国 九州
花期 5〜7月
夏緑性の多年草
頂小穂 雄性 棒状で長い柄があ
る。長さ 2〜3cm
側小穂 雌性 楕円形、
長さ 1.5~2cm
果胞 長さ 9〜10mm
膨らみくっつきあって隙間
なくつき 殆ど柄はない
在来種
和名は果胞が大きく小穂がいがのようなトゲトゲした様子をおにに見立てたもの。
自生は湧水近くの湿地に限られる。
島根県飯南町
撮影 2022/7/10
イヌノハナヒゲ (犬の鼻髭)
カヤツリグサ科
ミカヅキグサ属
分布 本州 四国 九州
日当たりの良い湿地や溜池畔などに生育する多年草。
高さは30〜80cmほど。
名前の由来は 果実に嘴状の花柱基があり基部に6本の剛毛がある。この剛毛の生え方が犬の鼻髭の生え方に似ていることによるらしい。
イヌノハナヒゲの名がつくもの多数。
オオイヌノハナヒゲ
コイヌノハナヒゲ
ヒメイヌノハナヒゲ
イトイヌノハナヒゲ
トラノハナヒゲ まである。
投稿 2022/7/12
ヒナガヤツリ (雛蚊帳吊)
カヤツリグサ科
カヤツリグサ属
分布 本州 四国 九州
在来種
花(果)期 8〜10月
一年草
背丈 10〜20cm 程度
小穂 長さ 5〜12mm
地下茎はなく根元で束になった多数の枝を出す。
湿った開けた場所に生育
阿蘇郡南小国町
ヤワラスゲ (柔菅)
カヤツリグサ科
スゲ属
分布 本州 四国 九州
在来種
花期 4~6月
最上部の雄穂 長さ1~3cm
下の雌小穂 長さ2~3cm
一番下の小穂は離れてつき長い柄があり苞に鞘がある。
ツクシミノボロスゲ (築紫蓑襤褸菅)
カヤツリグサ科
スゲ属
多年草
湿った路傍な湿原の周辺の草原に生育。
山口県と広島県の県境あたりの山中で。
よく似たミノボロスゲは中国他方以東に分布し岡山県では分布が重なっている。
ミノボロスゲは花茎の上部がざらつくので区別できるようです。
チャガヤツリ (茶蚊帳吊)
カヤツリグサ科
カヤツリグサ属
分布 本州 四国 九州
在来種
花果期 7〜10月
一年草
カヤツリグサと似ているが、 小穂が赤褐色を帯び 花序枝が分枝しない。
小花は花後に赤褐色を帯び、周りに黄緑色の隈取りがあり、鱗片の先が尖って外向きに開いている。
痩果は倒卵形、熟すと黒褐色になる。
識別点
チャガヤツリ:小穂の隈取り明瞭、鱗片の先が外向きに尖る。
アゼガヤツリ:小穂の隈取り明瞭、鱗片の先はまっすぐ。
ハマスゲ:小穂に隈取りなし。
浜青菅 ハマアオスゲ
浜青菅 ハマアオスゲ
カヤツリグサ科
スゲ属
分布 本州 四国 沖縄
花期 4〜5月
多年草
帰化植物
・草丈 10〜15cm
・根茎は発達し、長く匐枝を伸ばし疎らに群生する(匐枝、確認しました)
・葉は質が厚くて硬く、縁はざらつき、基部の鞘は著しく繊維に分解する。
・小穂は茎の上部に集まってつき、頂小穂は雄 性、根棒状で太く、側小穂は雌性。
まれにその根元から根生状に雌小穂を出す事がある。
・苞は短い鞘があり、 葉身部は葉状に発達して2- 8cm、花序より長く伸 びる。
・生育地 海岸の砂浜、海岸の林
全体
頭頂
下部にある雌花
カヤツリグサのみどりのまとめをありがとうございます🤗
私もカヤツリグサの仲間を惹かれて撮るのですが、何故かとても撮りにくく綺麗に撮れません😅
名前が分からなかったのですが、このみどりのまとめのお陰で名前が分かり嬉しいです、ありがとうございます、📎させて下さいね🤗