ラン業者の中の人が自宅でも育てている。
そんな時、その人はどうしてるんだろう?という疑問に少しでも参考になればと思ってまとめてみました。
説明下手なので読みにくい、分かりにくいがあると思いますが質問あれば随時回答していけたらと思います。
まずは前提条件から。
鉄筋アパートの2階、向きは南。
朝から日が暮れるまでの殆どをしっかりと日に当てることが出来る。
温度管理に関しては、11月下旬現在エアコンのみ。設定温度は22°C。
冬季は画像のように窓辺にメタルラックを組み、そこに置いてます。
以前は量も多く、さらにメタルラックを上にまで組み、透明のビニールを巻き、中にオイルヒーターも入れ、とやっていたこともありましたが、今はご覧の通りそのまんまです。
ではここから、各管理についてそれぞれ書いていこうかと思います。
日照、日当たりについて。
基本的に冬場は日差しが不足気味になりがちな時期です。
が、自宅栽培の期間中、実は冬場は1番日照を確保しやすい時期でもあります。
その理由は太陽の高さにあります。
夏と違い太陽の高度が下がる冬季は、部屋の奥の方まで日差しが入りやすいです。
そのため画像でも分かるように、ベランダの屋根があってなお部屋の中かなり奥まで日差しが届いています。
そのため、融通が利く場合は窓辺の近くに置き場を設け、そこに並べてしまうのがいいと思います。
ちなみに、強すぎるのでは?と思う方もいると思います。
実際、これを記入している前日、窓を開け忘れたために風が動かず若干日焼けを起こしました。
かといって、レースのカーテン越しなどでは、特に日差しを好むカトレアやデンドロは不足気味になりがちです。
春以降に焼けやすくなるデメリットも出てきてしまいます。
なので、遮光せずに葉焼けも起こさせないポイントとしては、窓を少し開ける、もしくは小さな扇風機などで風を動かす、です。
個人的には割とズボラかつスパルタなので、風も穏やかでそんなに冷えないなと思う日中はベランダに出してしまったりもします。
寒さに強めな種類で鉢が乾き気味ならば、全く問題ないです。
逆に日照がどうしても確保しにくい場合。
諸々の事情でどうしても…という方は、育成ライトなどを駆使する方法を取っても良いと思います。
あくまで補助的になってしまう、料金的な部分の負担が増えるなどは否めないですが。
残念ながら育成ライトを使うほどの環境になったことがあまりないので、そこについてはそんなにお伝えできません…
長々と書きましたが、日照に関しては以上です。
水やり -その1-
自宅管理で気になる部分の2大ポイントは、前述の日当たり、そしてこの水やりだと思います。
正直なところ、水やりはもう大前提さえ守ってしまえば心配することは特にないです。
『乾いたら。』
基本的にはほぼどの種類にも↑が当てはまります。
1.残った水分が冷えて痛む
2.周りの水分が多すぎて呼吸出来ず腐る
3.コケ、藻類の発生
↑のような事になる起因はやはり水やりが多過ぎるからです。
じゃあどうすればいいのか。
『乾いたら。』
これに尽きます。
素焼きであれば、色の変化ですぐ分かります。
プラ、もしくは見た目を良くするために化粧鉢に入れてる場合、分かりにくいなと思う時は、空きスペースに竹串を刺し、濡れているかどうかで判断すると良いと思います。
自分は受け皿的な容器に入れた上でそこで水やりをしてしまいます。
ここはお伝えしなければならないポイントですが、自宅のエアコンは基本24時間付けっ放しです。
そうなると水分はあっという間に乾いてしまいます。
なので、種類によっては鉢底から流れ出た水がそのまま溜まっている、腰水状態にしておくこともあったりします。
翌朝にはほぼ乾いてしまうので。
ただ、コレは基本的には真似しないようにお願いします。
種類のクセを掴んだ上で、自宅環境に合わせたやり方をつかんでいるのでこうしてますが、一応一般的には腰水はNGですので…
ウォータースペースの水が抜けきり、下の容器に溜まった分は破棄、そしてまたその容器に戻す、としてあげたほうが安心できるかと思います。
水やり -その2-
ちょっと大きめだったり、もしくは移動するのもそんなに苦じゃない、そんな時。
室内管理の1番水やりしやすい場所はなんといってもお風呂場です。
触って冷たくない、ぬるすぎない、そういう温度に調整しちゃって、遠慮せず頭からドバーッとかけちゃいましょう。
その際のポイントとしては、しっかりと水気を切ること。
あと、可能なら部屋の温度を落としすぎないこと。
この方法のメリットは、株全体を濡らす事が出来るところ。
室内管理だとどうしても、湿度不足以外にも埃をかぶったりしてしまうという、独特の悩みが出ます。
なので、個人的にお風呂場での水やりはどちらかというと推奨派です。
なぜなら、エアコンで慢性的な湿度不足が続くと、ハダニよりも細かなそれこそ目に見えないくらいのダニが発生して葉や新芽がヤラレやすくなるのです…
こまめな方は霧吹きしたり葉を拭いたりするかもしれませんが、壁や床が濡れる、葉が痛むなどリスクもあります。
なので、自宅環境をしっかり把握した上で、水やりの仕方、加減を変えるのがベストだと思います。
水やり -番外編-
割と多いTillandsiaラヴァー。
でも、割と水やりに関しては、知られていなかったりする事実。
ソーキング、と呼ばれる方法はご存知かと思います。
バケツなどに水を溜めて、そこに浸すあれです。
が、あれ、正直奥の手どころか禁じ手です。
極論例えるなら、酸素ボンベも着けずに素潜りさせてる状態。
それを何時間もやる、というのはいかんのです。
ソーキングをやる時は水をやっててもシワが寄ってきたとか脱水してる様子、とか書いてありますが、弱ってるところに追い討ちしてるようなもんです。
そこで。
やっぱりシャワーの出番なのです。
良く晴れた暖かい日中、ランと同じようにそんなに冷たすぎずぬるすぎず、な温度の水をザバーとかける。
そして、ひっくり返してしっかり水分を抜いたあと、日当たりと風通しのいい場所に吊るし、水分を出来るだけ飛ばす。
芯の方に水が溜まりやすいですが、優しく振るなどして出来るだけ水分を飛ばした方が、腐る率は減らせます。
温室で管理している株は頭から水やりして、水が溜まった状態でも割と問題ないですが、それは温度がある程度キープ出来るから。
自宅では、最高と最低の温度差と最低温度が低めになりがちというのはあまり避けられない所かと思うので、↑のように一手間かけてあげるのがいいんじゃないかなと思います。
後は、正直なところ腐る時は腐ります。
その時は諦めて、供養してあげてください。(経験者は語る
夜間の保温
窓辺に置いて悩む所と言えばもう一つ、低温問題があります。
どこまで対処すれば良いのか。
ここは、もう暖房器具をどうしているか、前提条件に深く関わります。
自分はもう、エアコンはほぼ付けっ放しです。
今年の夏に引っ越してきて今の場所で冬を迎えるのは初めてなので、どうなるかはまだ分かりませんが…
東京に住んでいた頃は、エアコン回しっぱなしのみで対処していました。
窓が磨りガラスで、カーテンレールの下が置き場だったため、カーテンもつけてませんでした。
今の部屋はご覧の通り余裕があります。
また、カーテンも2枚つけているので、防寒には割と困りません。
夜間のみ、植物と窓の間でカーテンを閉めてしまえば、ほぼ防寒出来ていると考えていいです。
もし、水やりをした、夜中は暖房入れない、などある場合。
・部屋の中央の方へ植物を移動させる。
・段ボールや発泡スチロールなどを被せる
などの対処を合わせても良いです。
窓辺こそ冷え込みますが、部屋の中央へはそこまで冷気は入り込みません。
全体的な温度の低下と、窓際の極低温とはモノがまるで違うので、部屋の真ん中に置いておけばよほど濡れたりしていない限りは大丈夫です。
改めてお伝えしますが、夜間の保温対策は、加温をどの程度やるかという前提条件がかなり影響します。
天気予報の気温と合わせて、対処していくのが良いと思います。