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世界でも熱帯地方や、亜熱帯地方に約600種以上もの種類が生息するピレア。葉の形はタマゴ型をしていて、縦方向に走った3本の葉脈が美しく、その姿から観葉植物としても人気が高い植物です。
そんなピレアの育て方を詳しくご紹介します。
ピレアは日当たりのよい場所よりも、半日陰を好みます。耐陰性があるため日陰でも育ちますが、日照不足になると徒長を起こし、ひょろひょろとした不格好な姿になってしまいます。
そのため、一日のうち数時間だけでも日の当たるところへ置くのがベストでしょう。ただし、西日は避けてください。西日が当たると乾燥しやすくなるので、湿り気を好むピレアにはあまり良いとはいえません。
例えば、朝の訪れとともに光が差し込む、家の東側で育てるなどの工夫をしてあげると、ピレアはそのみずみずしい美しさを保ってくれます。
ピレアは明るい日差しの入る、半日陰の屋外に置いてあげるのがベストです。
春~秋にかけては、屋外でも風通しのよい場所で育ててあげ、なるべく強い日射しが当たらないように工夫を凝らしてあげましょう。
特に太陽がギラギラと輝く真夏の時期は、葉の温度が急激に上昇して、葉焼けが起こりやすい原因にもなるので、強い直射日光は避けるようにしてあげましょう。
ピレアは基本的に丈夫といわれる植物であり、寒さに強い「カディエレイ」という種類のピレアもあります。ただし、寒さに弱いところがあるので、基本的には冬は室内に置いてあげましょう。
ピレアの耐寒温度は5℃以上といわれています。室内でも窓際などの明るい場所で育てますが、夜間は冷えやすくなります。余裕があるなら昼間は窓際に置いてあげ、夜間は室内でも温かいところに置いてあげるといいでしょう。
また、室内の窓際でも同じ場所に置いておくと、葉は太陽の方向に向かっていくので、不格好に偏った茎や葉を茂らせます。時々は鉢を180度回転させてあげることで、きれいな見栄えになります。
ピレアは高温多湿の環境を好むため、土がある程度湿っている状態を常に保ってあげるといいでしょう。夏場の水やりは、土が少し乾いてきたらその都度あげます。
夏の時期は水やりだけでなく、霧吹きなどで葉っぱも湿らせてあげるとなお良いでしょう。
ピレアは冬に生長が鈍るので、冬の時期の水やりは控えましょう。水を与えすぎても、活動が鈍くなるので水を吸収しきれなくなります。そうなると、今度は根腐れが起こる原因になり、枯れてしまうこともあります。
夏の活発な時期にたっぷり水やりをやっていれば、冬は乾かし気味で大丈夫です。土の表面が乾いてきたらすぐに水をあげず、そこから数日おいてから水を与えるようにしましょう。乾かし気味であることが、冬場の水やりのポイントになります。
ピレアを育てるときは、春から秋の生長する時期に、速効性の液体肥料を月に3回以上与えてもよいです。また、緩効性肥料ならば初夏の時期に1回与えておくとよいでしょう。
ピレアを植え替えるときに予め、緩行性の肥料を土に混ぜておくとをおすすめします。ただし、冬に肥料は与えないでください。
高温多湿を好むピレアですが、用土は腐植質で水はけのよいものを選んであげてください。
土にこだわるのであれば、小粒の赤玉土を7、腐葉土を3の割合で混ぜたオリジナルをつくってもよいでしょう。または、ホームセンターや植木屋で売っている市販の観葉植物の培養土を使用しても大丈夫です。
ピレアは生育が早いので、1年に1回の頻度で植え替えをしてあげてください。植え替え時期は4〜9月頃が適期です。根詰まりをおこすと下の葉が散っていくので、そうなる前に行うことが大切です。
植え替えの際に、傷んだ根をハサミで切り落とし、葉が落ちてしまった茎や、弱々しくしおれた茎も、根元から5センチくらいを残して切り落とします。新しい大きめの鉢に用土をいれて、しっかり土をかぶせたら植え替え完了です。
ピレアの増やし方には、「種まき」と「挿し木」という方法があります。植え替えや仕立て直した際に、切り落とした茎を利用して新しく増やすことが可能です。
まず、新芽のついた茎を切り落とします。長さは5〜7センチを目安にしましょう。それから、下葉をとり除きます。パーライトや湿らした土に、茎の1/2程度をさしておきましょう。
明るい日陰で管理して、さし床を湿らせておくようにすれば、2~3週間で新しい根が生えてきます。根が生えてきてから、新しく鉢上げしてあげましょう。
ピレアに害虫がつくことは少ないですが、葉や茎に白いへばりついたものがあれば、それはカイガラムシになります。
カイガラムシは成虫になれば薬剤が効かない場合があるので、見つけ次第歯ブラシでこすり落とすか、あまりにも数が多い場合ならば、その葉をちぎって捨てましょう。
病気で気をつけてほしいことは、春から秋に葉枯病や炭そ病にかかることがあります。
新葉が黒くなって枯れる葉枯れ病に、炭そ病は、葉に約3ミリ〜2センチの褐色で円形の病斑が現れます。下葉が散ってきたら、病気も考えられますが、根詰まり、乾燥もありうるので、よく観察してあげましょう。
ピレアを管理するときは、大体20℃前後を保つのがいいでしょう。冬の時期に弱いため、最低でも冬は5℃以上の室温で管理してあげることが大切です。
ピレアは夏の時期に花を咲かせます。いずれも、小さな蕾と小さな花を持つのが特徴です。花色は種類によって異なりますが、薄いピンクや半透明な白など、さまざまに色づきます。
ピレアは花を咲かせない植物と思われがちですので、ぜひきれいな花を咲かせて見てください。
ピレアは10月20日の誕生花とされ、「少女の恥じらい」や「救われる人々」という花言葉があります。
小さな花の蕾をつけることから、「少女の恥じらい」という意味が込められたそうですが、ちょっと艶めかしい想像が膨らみそうな名前ですね。
今回は観葉植物でも人気のあるピレアの育て方を詳しく紹介していきました。
アルミをまぶした姿に似ていることからアルミプラントと呼ばれ、フレッシュな気持ちにさせてくれる植物です。
半日陰で育て、冬の寒さに弱いため、こまめに環境を整えてあげてください。植物の特徴を知ることで、お世話の仕方も変わってきます。おすすめの品種は、ムーンバレーです。
ぜひとも、ピレアを部屋のインテリアとして置いてみてください。
※トップ画像はPhoto by tsukaさん@GreenSnap
GreenSnap編集部