warning
error
success
information
マダガスカル島原産の多肉植物であるハナキリンは、鋭いトゲがたくさんある茎の先に、かわいらしい花をいくつかまとまって咲かせる、とても個性的な鉢花です。気温を一定に保てるところで育てると、1年中花を咲かせてくれます。
そんなハナキリンの育て方を紹介します。
ハナキリンは日照不足に弱いので、春から秋は日当たりの良い戸外で育てます。とはいえ真夏の直射日光はよくないため、夏場は半日陰に置いた方がいいです。
そして、なんといってもハナキリンは寒さに弱いので、冬場は日当たりの良い室内に移し、最低でも5℃を下回らない環境で育てましょう。ハナキリンの生育には、15℃から25℃くらいの環境が適しています。
春から秋にかけてのハナキリンの生育期には、鉢土の表面が良く乾いた状態で水やりをします。夏場でも水やりは毎日しなくても大丈夫です。土が乾いたらたっぷりと水を与えてください。
冬場はハナキリンを室内に入れ、乾燥に近い状態で保ち、水やりは控えます。冬場の水やりは、10日から20日に1回程度と考えておけばよいでしょう。
ハナキリンを植え替えるときに緩効性肥料を置き肥しておけば、ほかは与えなくても大丈夫です。液体肥料を使う場合は、5月から9月の間に1000倍液を月1回程度与えます。
ハナキリンは肥料を与えすぎても花が少なくなってしまうので、肥料のやりすぎには注意してください。
ハナキリンは水はけのよい土を好みます。赤玉土5:腐葉土2:パーライト3の混合土などが適しています。
ハナキリンが根詰まりしない限りは、植え替えは2年に1回くらいのスパンで行えばOKです。ハナキリンの植え替え時期は、5月から6月頃が適期です。
ハナキリンを植え替えるときは、伸びすぎた茎や込みすぎている箇所の茎を切り戻し、できるだけ土を落としたうえで、ひと回り大きい鉢に植え替えます。植え替えたら10日後くらいに緩効性肥料を置き肥します。
ハナキリンにはトゲがあるので、植え替えの際には怪我をしないよう十分注意をしてください。
ハナキリンの増やし方は「挿し木」という方法です。
挿し木は6月から7月頃に行いましょう。茎の先端を6センチ前後カットするのですが、その際に白っぽい樹液が出てきますので、水に挿してよく洗い落とします。
人によってはこの樹液でかぶれてしまうことがあるため、十分注意して取り扱ってください。切り口から雑菌が入らないように数日間陰干しして、切り口が乾いてから挿し木をすると安心です。
鹿沼土に数センチほどの深さで挿し木をし、たっぷりと水を与え、半日蔭に置いておきます。1ヶ月ほど経つと発根し、1ヶ月半から2ヶ月弱くらいで鉢上げができます。
ハナキリンのお手入れとしては、剪定が重要です。伸びてきた茎や葉っぱを切って見た目を整えたり、風通しを良くして害虫から守ります。
また、ハナキリンの花が終わったら、花がらをこまめに摘み取ってください。花茎の下の方から切ればOKです。なお剪定の際にも樹液でかぶれないよう、十分に気を付けて下さいね。
ハナキリンは、あまり病気になったり害虫がついたりという心配はありません。ただし、まれにコナカイガラムシやワタムシといった、ほこりや綿のような見た目の、一見虫だとは気付かないような害虫が付くことがたまにあります。
いずれもその排泄物により、すす病という黒いカビが葉を覆う病気にかかる可能性があるので、ほこりや綿のようなものが付いているのを見かけた場合には駆除しましょう。
ハナキリンの花言葉は「早くキスして」、「純愛」、「冷たくしないで」などがあります。
今回は、マダガスカル島原産の多肉植物、ハナキリンの育て方についてご紹介しました。
一定の温度を保てる、室内の日当たりの良い場所に置いておけば、1年中ハナキリンのかわいらしい花を楽しむことができるというのは嬉しいですよね。
茎にトゲがたくさんあるので、お手入れには注意が必要ですが、この鋭いトゲとかわいらしい花とのギャップがまた魅力的でもあります。
トゲがやはり気になるという方には、トゲのないシャインキッスという品種もありますので、まずはとげのないシャインキッスから育ててみてはいかがでしょうか。
※トップ画像はMiiiiiさん@GreenSnap
GreenSnap編集部