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マダガスカルジャスミンは芳醇な香りを持ち、純白の花を咲かせることから清潔感があり、人気の観葉植物となっています。ただし、綺麗な花を身につけるには注意しなければいけないことがあります。
今回はそんなマダガスカルジャスミンの育て方をご紹介します。
マダガスカルジャスミンは、マダガスカルが原産地の熱帯植物です。そのため、日光を好むので、基本的にはできるだけ日当たりのよい場所で育ててあげます。
特に4月から5月の時期にかけては、花芽分化期といって花になるための芽をつくる大事な季節ですので、この時期にはよく日に当たるようにしましょう。
部屋置きで育てている場合も、1日に少なくとも5時間程度の日光が当たるようにしてあげます。
マダガスカルジャスミンの栽培は、季節によって屋外、室内のどちらに置くのがいいのかは異なってきます。
夏の時期には、厳しい直射日光による葉焼けを防ぐため、できるだけ半日向の場所か、午前中の日光に当ててあげるようにします。
マダガスカルジャスミンはあまり寒さに強くないので、秋以降の最低気温が15℃を下回る時期には、日の差す窓際で管理します。冬の時期には、できるだけ暖かく、日当たりの良い場所で育てます。
最低気温が5℃を下回らないように気をつけてください。冬の時期に霜に当たると、枯れることもあります。
マダガスカルジャスミンの水やりは、生育期には土の表面が乾いてきたと感じたときにたっぷりと与えます。
特に5月から10月にかけては花を咲かせるので、たくさんの水が必要となってきます。夏はよく乾く時期ですので、乾かしすぎないように心がけてください。
直射日光によって水温が上昇してしまうのを防ぐために、朝もしくは夕方の気温が下がってきた時期にあげるのがおすすめです。
とはいえ、湿った状態が続くとカビが発生し、根腐れの原因となりうるので、与えすぎに間注意が必要です。鉢皿にたまった水も捨てるようにしてください。
マダガスカルジャスミンは、秋の最低気温が20℃を下回る時期になると、成長がだんだんと止まるため、水やりの回数を少しずつ減らす必要があります。
冬の時期には、マダガスカルジャスミンは休眠状態に入り、根からの水の吸収する量が減っていますので、土が乾いても4日から5日程度そのまま置いて、水を与えるようにしてください。
マダガスカルジャスミンに肥料を与えるときは、5月から10月の生育期である時期に緩行性のある化成肥料、もしくは月に2回(10日から15日に1回のペース)程度、液体肥料を与えます。
秋および冬は成長が穏やかになるため、肥料を与える必要はありません。
綺麗な花を咲かせるために必要なのはリン酸が重要となってきます。窒素・カリウム・リン酸が均等に入っているもの、もしくはリン酸が多いものを肥料として選ぶようにするのがおすすめです。
水はけのよい土がマダガスカルジャスミンの栽培には適します。
市販されている観葉植物用の培養土、もしくは自分で配合する場合には小粒の赤玉土を7、腐葉土を3の割合で配合した土を用意します。ただし、部屋などで管理する場合には、腐葉土は臭ってしまうので入れ込まないようにしましょう。
マダガスカルジャスミンの植え替え、もしくは植え付け時期は、4月から6月の頃が適期です。この時期はマダガスカルジャスミンが生育期に入っていて、苗が土に根ざしやすいのです。早ければ5月には開花時期を迎えるものもあるため、できれば5月までには済ませてしまいたいところです。
植え替え・植え付けと同時に剪定をしてあげることで、次に生えてくる枝や花が増えやすくなります。
生育が旺盛な植物のため、植え替えの時期は1年か2年に1度必ず行うようにしてあげてください。そのままにしておくと、根も生長しているため、鉢の中でからまって根詰まりを起こしてしまう原因になります。
また、このときに古くなった土を3分の1ほど落として、新たしい用土で植え替えてあげます。古くなった土は病気や害虫を呼び寄せる原因となるほか、栄養が足りなくなったり、水はけの悪くなる元になってしまいます。
植え替えをするときに必要となるものは新しい鉢、新しい土のほかに、鉢底ネット、鉢底石、麻ひも、あんどん仕立て用になっている支柱です。植え付ける際には、苗よりも1回りから2回り程度大きめの鉢を用意してあげましょう。
マダガスカルジャスミンを植え替える際に気をつけなければいけないことは、樹液にはアルカロイドという毒があることです。かぶれやすい人は作業をするときには、樹液が手につかないようにするためにゴム手袋を着用するなどの必要があります。
マダガスカルジャスミンの種まき時期は、3月から5月が適期です。
マダガスカルジャスミンの増やし方には、「挿し木」と「種まき」の2種類の方法があります。
挿し木の方法は、まず毒のある樹液を出すため、5月から6月にかけて茎を2節程度残して剪定します。上の節についている葉っぱを2枚残して1時間ぐらい水に浸けておきます。そして、浸した節を用土に植えて挿します。
土は赤玉土やバーミキュライトなどの用土を準備しましょう。植えてから芽が出るまで少なくとも1年、花を咲かせるまでには3年ぐらいかかります。
マダガスカルジャスミンを種まきで増やす場合には、マダガスカルジャスミンの種は市販ではあまり流通していないこともあって、育てられたマダガスカルジャスミンから種を採取して増やすことになります。
プランターに等間隔でまいて、目が出るのを待ちます。ただし、種まきでの増やし方は、挿し木よりも時間がかかるので、あまりおすすめはできません。
熱帯植物であるマダガスカルジャスミンは、暑さに強いものの、耐寒性は5℃までとあまりないのが特徴です。そのため、育てるときは最低気温が15℃の場所を確保しましょう。
秋になって15℃を下回るようになったら、室内などの暖かい場所に移してあげましょう。
また、冬場には、日当たりのいい場所として窓際で育てていても、夜になって外の冷気が窓越しに伝わってくることもあります。窓辺は氷点下を下回ることがありますので、その場合には、室内の奥に移動させてあげるなどの対処が必要です。
マダガスカルジャスミンは、茎の先端にある芽を優先的に育ててしまう「頂芽優勢」という性質があります。そのため、放っておくと茎の生長に栄養を使ってしまうため、茎だけが伸び、花が咲かなくなることがあります。
そのため、摘心を行い、芽の先端を摘み取ってあげる必要があります。蕾が出てき始めたら、そのつるの先端部分を切ってあげましょう。
そうすることで蕾の生長を早めて花が咲きやすくなるだけでなく、マダガスカルジャスミンは一度花を咲かせた場所にはもう二度と花を咲かせないという性質が発揮されます。摘心をすることで、枝の分岐を促し、より多くの花を咲かせる効果が期待できるのです。
伸びた枝は誘引しましょう。ただし、先ほども触れたようにマダガスカルジャスミンの樹液には毒があるため、作業をするときには、かぶれないようにゴム手袋を着用する等の対策が必要です。
また、マダガスカルジャスミンを種まきで育てたい場合には、このとき種を収穫する必要があります。
ただし、マダガスカルジャスミンの種は非常に小さく、軽いため小さめのビニール袋を覆いかぶせて、種が地面に飛び散らないようにして採種しましょう。
マダガスカルジャスミンは病気にかかりにくい植物です。一方で、害虫はアブラムシ、カイガラムシ、ハダニといったものが見られます。いずれの種類も、茎や葉っぱから汁を吸い取って生育が悪くなってしまう原因となります。
季節の変わり目などに適宜、殺虫剤を撒いてあげたり、薬剤の効きにくいカイガラムシは筆や爪楊枝の頭を使って落としてあげましょう。
マダガスカルジャスミンの花言葉は「清らかな祈り」、「愛される花嫁」、「二人で遠くへ旅を」、「自惚れ屋」です。
純白の花は清潔感、クリーン感を与える効果が期待でき、開花時期も長いため、観葉植物として向いています。ただし、綺麗な花が故に一部には毒も持っていますので、正しい管理の仕方が必要です。
この記事を読んで、綺麗なマダガスカルジャスミンを育ててみてください。
※トップ画像はPhoto by acoさん@GreenSnap
GreenSnap編集部