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「猫にマタタビ」ということわざでおなじみのマタタビ(=木天蓼、Actinidia polygama)は、マタタビ科マタタビ属、落葉蔓性木本(らくようつるせいもくほん)の植物で、夏梅という別名もあります。葉の一部が白くなる(白化)のが特徴で、ほかの植物との見分けがつきやすいです。
よく知っている名前だけれど実際にはマタタビを見たことも育てたこともない方も多いかと思います。ここではこのマタタビの育てる場所や水やりの仕方、肥料、用土、病害虫、植え付け、植え替え、増やし方、花言葉について解説していきます。
国内では北海道から九州までの範囲に自生しているマタタビは、寒さに強い植物です。日陰でもよく育ちますが、育てる場所は全く日が当たらない場所よりも半日陰くらいの場所にしてください。
マタタビを地植えする場合は、乾き気味の土壌よりも少し湿り気のある土壌が理想的です。マタタビの鉢植えを置く場所も、日光が当たり続ける場所より半日陰が良いでしょう。いずれも、夏場に直射日光が当たり続けるような場所は避けてください。
鉢植えのマタタビへは、土の表面が乾いたらたっぷりと水をやりましょう。鉢の底まで乾いてしまわないよう気をつけてください。夏場はすぐに土が乾いてしまうので回数を増やし、冬場は水やりの回数を減らしましょう。
地植えのマタタビへの水やりはそれほどやらなくても大丈夫ですが、夏場に土がカラカラになるような場合は、時々夕方に水をやりましょう。
マタタビへの肥料はそれほどやる必要はありません。ただし、植え付け時や植え替え時に元肥を入れておきましょう。もし肥料を施すなら、寒い時期が終わった後や花が咲いたあとの、お礼肥として与えるのが良いでしょう。
マタタビはそれほど土壌を選びません。鉢植えの場合は市販の培養土でも良いですし、こだわりたいなら赤玉土6:腐葉土4の割合で配合し、鉢底には敷石をしてください。地植えの場合は半日陰であれば特に土壌にこだわらなくても大丈夫です。
マタタビの植え付け時期は、春頃が適期です。鉢植えにする場合の用土は、水はけの良いものであれば、特に土質はこだわらなくても大丈夫です。
マタタビの木の根が回りすぎて根詰まりを起こしそうになったら、ワンサイズ上の鉢に元肥を入れて植え替えましょう。この時にも敷石を詰めてください。時期としては5月~6月がベストです。同時に株分けも行うと良いでしょう。
マタタビの増やし方は「株分け」と「挿し木」です。前述したように、株分けは植え替え時に一緒に行うと良いです。
挿し木にする場合は、切った枝を水にさして水上げをしておきます。その後用土にさして乾かないように水やりをしてください。挿し木をしたマタタビの新芽は2週間ほど、根は1か月~2か月で出ます。
マタタビは特に手入れは必要ありませんが、枝や葉が多くなり見栄えが悪い時は暖かい季節に剪定してください。
マタタビには、ヨツボシクサカゲロウとアメイロハバチモドキという害虫が付くことがあります。画像のヨツボシクサカゲロウは本来アブラムシをエサにしていますが、なぜかマタタビの葉と実の匂いにつられて寄ってきます。
オスが葉を食害するので、鉢植えの場合は予防のために室内で育てた方が良いです。アメイロハバチモドキは6月~7月に出現し葉を食害するので、見つけ次第駆除しましょう。
マタタビは開花時期の6月頃になると、甘めの香りがある小さな白い花を咲かせます。また、花は雄花雌花で、花が咲かないマタタビの木も多いです。
マタタビの花言葉は「夢見る心地」「晴れやかな魅力」です。猫がひきつけられ酔っぱらったようになることからこの花言葉がついたのかも知れませんね。
ちなみにマタタビの名前はアイヌ語の「マタタヌブ」に由来しているというのが有力な説です。ほかにも、実を食べた旅人がまた旅ができるようになったことから「又旅、復旅」と書いてマタタビと呼ぶようになったという説もあります。
ここまでマタタビについて、育てる場所や水やりの仕方、肥料、用土、病害虫、植え付け、植え替え、増やし方、花言葉に分けて紹介してきました。
マタタビは一部の葉が白く変化(白化)するので、葉だけでも美しいコントラストをかもし出す植物です。花が咲けばオスかメスかの判別もできますので、楽しみにしながら育ててみてください。
※トップ画像はsayaQさん@GreenSnap
GreenSnap編集部