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中国南西部雲南省原産のハゴロモジャスミンは、やや耐寒性もあるつる性植物で、甘い香りがするジャスミンの仲間です。
ハゴロモジャスミンの茎は、よく枝分かれしながらどんどん伸びていきます。春から初夏にかけて、かわいらしい白い花を咲かせますが、つぼみのうちは桃紫色になっています。班入りの葉っぱを持つ品種も素敵ですが、花が少なめです。
また、ハゴロモジャスミンは香りが強く、茎の先に30個から40個くらいの花がまとまってつくのが特徴的です。
ここでは、そんなハゴロモジャスミンの育て方についてご紹介したいと思います。
ハゴロモジャスミンは、春から秋の間は日当たりのよい屋外に置きましょう。
ハゴロモジャスミンは寒さに強いとまではいえませんが、日本では東京より西の暖かい地域なら、屋外で越冬することも可能です。それ以外の寒い地域では、冬は室内で3度以上をキープするようにしましょう。
鉢植えでハゴロモジャスミンを育てる場合には、表土が乾いたら、鉢底から水が流れ出るほどたっぷりと水やりします。特に土が乾燥しやすい夏場は、水切れしないように注意しましょう。逆に、冬場は乾燥気味に管理します。
ハゴロモジャスミンを地植えしている場合は、特に水やりをする必要はありませんが、高温になり乾燥しやすい夏場は、土の様子を見ながら朝か夕方に水やりをするとよいでしょう。
土が乾燥しているかどうかは、土の表面を触って確かめるとわかりやすいです。また、水やりの際には、花やつぼみに水がかからないように注意してください。
ハゴロモジャスミンには、春からの生育を助けるため、2月から3月頃に緩効性化成肥料を与えます。また、花後の6月頃にも体力回復のため、緩効性化成肥料を施しましょう。
ハゴロモジャスミンは、水はけがよくて、なおかつ水もちもよい土を好みます。
鉢植えなら、赤玉土(小粒)1:鹿沼土1:腐葉土1の混合土や、赤玉土6:腐葉土4の混合土などがおすすめです。市販の草花用培養土でも問題ありません。地植えの場合は、植え穴を掘った土に、腐葉土や堆肥をしっかりと混ぜ込んでおきます。
ハゴロモジャスミンの栽培は、春になると新芽や茎葉にアブラムシやハダニが発生することがあり、秋ころまで注意が必要です。見つけたらすぐに殺虫剤を散布して駆除してください。ハダニは葉の裏に付きわかりづらいので、普段からよく観察しておくといいですね。
害虫を予防するには、風通しをよくすることが大切です。
ハゴロモジャスミンの苗の植え付け時期は、3月下旬から4月中旬頃、または9月下旬から10月中旬頃です。
ハゴロモジャスミンは生育がいいゆえ根詰まりを起こしやすいので、2年に1回程度、花が終わったあとの5月から6月頃に植え替えを行います。
鉢の底から根が出てきてしまっている場合にも、植え替えが必要です。鉢から株を抜いて、根っこに付いた土を3分の1くらい落とします。枝先も3分の1くらい切り戻し、ひと回り大きい鉢に植え付けましょう。
植え付けたらたっぷりと水やりをし、絡み合ったつるはほぐして支柱やネットに巻きなおし、バランスよく仕立てます。
ハゴロモジャスミンの増やし方は、「挿し木」が一般的です。
挿し木に適している時期は、8月から9月頃です。その年に伸びた枝先から、10センチくらいのところでカットします。切り戻したときに出た枝を使うといいですね。30分ほど切り口を水に挿して吸水させ、湿らせた赤玉土や挿し木用土に挿していきます。
挿し木をしたら日陰で管理し、土が乾燥しないように注意しましょう。
ハゴロモジャスミンは、秋から冬の頃に花芽をつけます。そのため、花が咲き終わったら、なるべく早く、9月頃までには剪定を行うようにしましょう。太いメインのつるは残しておき、わきから出た細いつるを間引いていきます。
ハゴロモジャスミンは春夏の時期によくつるを伸ばすので、枝先から半分くらいまで切り詰めても大丈夫です。ただ、やりすぎると花がつかなくなってしまいます。樹形が整っているようなら、全体的に切り詰める必要はなく、不要な枝を間引く程度でよいでしょう。
生育期間中も、樹形が乱れるほどつるが伸びるようなら、適宜、形を整える程度に剪定してもOKです。
ハゴロモジャスミンの花言葉は「優美」、「愛らしさ」、「清純」です。
ハゴロモジャスミンの花には、強い芳香があります。甘くとてもよい香りを放ちます。花が咲き誇る頃には、周囲にも甘い香りが漂って来るほどです。
しかし、不思議なことにハゴロモジャスミンからは精油が採れないため、アロマを楽しむことはできず、香料として使われることはありません。
ここでは、かわいらしくも美しい花を咲かせる、香り豊かなハゴロモジャスミンの育て方についてご紹介しました。
ハゴロモジャスミンは、つるを伸ばしながら成長します。よく育ちますので、難易度としてはそれほど高くはないでしょう。中級者向けともいわれていますが、初心者の方もぜひチャレンジしてみてください。
※トップ画像はメテオシャワーさん@GreenSnap
GreenSnap編集部