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ワレモコウは、ヨーロッパや日本を含むアジアの山野でよく見かける、大型の野草です。夏の季節に実のようなかわいい花を楽しむことができます。
ここでは、そんなワレモコウの育て方についてご紹介したいと思います。
ワレモコウは芽が出てから葉っぱが育つまで、日当たりが良い場所で育てます。ただし、真夏は半日陰に置いて、葉焼けを防ぎましょう。
また、花後は再度日当たりの良いところに置きます。蒸れないよう風通しの良いところで育てて下さい。
ワレモコウの鉢土の表面が乾いたら、たっぷりと水やりをします。鉢底から流れ出てくるくらい水を与えて大丈夫です。
ワレモコウは過湿も乾燥も苦手な植物です。土が乾きやすい夏場は1日2回水やりをすることもありますが、過湿にも弱いので、土の様子をよく見ながら水やりをする必要があります。
ワレモコウの芽が出る頃と秋頃に置き肥をします。ただし、肥料のやりすぎは葉っぱばかりが育つ原因になるので、少量で大丈夫です。
ワレモコウを育てるときは、肥沃な土がを用いましょう。
赤玉土3:鹿沼土3:腐葉土4の混合土などが適しています。一般に市販されている草花用の培養土でもOKです。市販の土を使うのであれば、少し腐葉土を足してもいいですね。
ワレモコウの植え替えは、毎年休眠を終えて芽を出し始めたころの2月から3月頃に行います。古土をふるい落として傷んだ根っこをカットしたら、広げてしっかりと植え付けます。
ワレモコウの増やし方は、植え替えの際に行う「株分け」と「種まき」による方法のどちらかです。
ワレモコウは、植え替えのついでに株分けにより増やすのが一般的です。株分けに適した時期は4月頃ですが、株が小さいと花付きが悪くなってしまいますので注意しましょう。
かたくて大きな株を手で割るのは大変ですので、地下茎をナイフや剪定ばさみで切って株分けをします。
種まきにより増やす場合は、花が終わった後に種を取っておきます。実際に種まきをするのは2月から3月頃です。
種をまいたその年には花が咲かないのが普通で、花が咲くのは種まきの翌年になってからです。
ワレモコウは丈の長い野草ですが、夏に刈り込むことで低い丈で花を咲かせることが可能です。また、花後は半分ほどに切り戻し、日当たりの良いところに置いて水やりをします。
花芽が出てから強い風に当たると傷んでしまったり、形が崩れてしまったりしますので、注意しましょう。
冬の間は地上部分は枯れてしまいますが、地下茎は無事ですので、春になるとまた芽を出しますよ。
ワレモコウは病害虫の心配は少ない方だといわれていますが、まったくないわけではありません。
病気については、炭疽病やうどんこ病、べと病などに注意が必要です。
最も付きやすい害虫はアブラムシです。他にもナメクジなどが発生することがあります。みつけたらすぐに殺虫剤で駆除してください。アブラムシはテープに貼り付けて駆除することもできます。
ワレモコウにはいくつかの種類がありますが、それぞれ特徴があり、それぞれユニークな花を咲かせます。
韓国済州島高地原産のヒメワレモコウは、「タンナワレモコウ」という名称で流通しています。
草丈20センチほどの小さなワレモコウなので、小さな鉢植えや寄せ植えにするとかわいいですね。小さい分、通常のワレモコウよりも早く花が咲きます。
オランダワレモコウは、別名「サラダバーネット」と呼ばれ、ヨーロッパや西アジアなどの日当たりの良い草原に自生しています。高さ30センチから70センチほどの茎のてっぺんに、丸い花房を付けます。
その名のとおり、若葉がサラダやスープなどの料理にも使われ、食用としても知られています。
カライトソウは、明るい山地に自生する日本原産の高山植物です。日本では中部地方の高山でみられます。茎先に、長さ10センチほどの大きなピンクの花穂をブラシのように垂れ下げていて、そのユニークな姿が印象的です。
ワレモコウは夏の終わり頃になると、細い茎の先に小さな花穂を付けます。花穂には小さな2ミリほどの花が集まって、まるで実のような形をしています。花弁はありません。
上から下へと順に咲いていく、ワレモコウの花の性質から生まれたのが「変化」「移りゆく日々」といった花言葉だと言われています。
ワレモコウの細い茎が風にユラユラと揺れている様子や、花穂が頭を垂れている様子から「もの思い」「愛慕」といった花言葉もあります。
ここでは、ヨーロッパやアジア原産で日本の山野にも多く自生する、ワレモコウの育て方についてご紹介しました。
野草ということで、何もしなくてもわさわさ生えてくるようなイメージがあるかもしれませんが、ワレモコウは過湿にも乾燥にも弱く、よく日の当たるところでないと育ちません。
とはいえ、重症化するような病害虫などもほとんどありませんので、水やりに気を配り、日当たりと風通しの良い場所に置いて育てれば、初心者にも向いているといえます。
GreenSnap編集部