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南アフリカ原産のマツバギクは、日の光により花を開く性質がありますので、日中に花を咲かせて、夕方になると花を閉じてしまいます。多年草で、地を這うように横へ横へと広がりながら成長していくことから、グランドカバーやロックガーデンにも向いているといえます。
そんなマツバギクの育て方を説明します。
マツバギクは日の光によって開く花ですので、日照不足では花が咲きません。強い日当たりを好むので、日当たりの良い戸外に置いて育てましょう。
デロスペルマ属のマツバギクであれば、耐寒温度が-20℃程度ですので、とても寒さに強くて、戸外でも越冬できます。しかし、ランプランサス属のマツバギクは耐寒温度が-5℃程度で、それほど寒さに強いとはいえないので、鉢植えであれば、冬場は室内の日当たりの良い窓辺に置いておく方が安心できます。
マツバギクには、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。
ただし、マツバギクは乾燥には強いものの、過湿には弱いという特徴があります。水やりをしすぎると根腐れを起こしてしまいますので、注意が必要です。
春から秋にかけての水やりの目安は2日から3日に1回ですが、土が乾いていることを必ず確認してください。冬場は3日から4日に1回程度を目安にするとよいでしょう。葉っぱが蒸れないように、風通しを良くすることも大切です。
マツバギクを育てるときは、3月から5月頃、10月から12月頃に、液肥の1000倍液を月1回程度与えます。固形の緩効性肥料を使う場合は、春と秋に1回ずつ与えればOKです。
マツバギクは過湿に弱いため、用土は水はけのよいものにします。
赤玉土6:腐葉土2:パーライト2の混合土がおすすめです。市販の培養土ならサボテン用または山野草用を選びましょう。
マツバギクは病害虫の心配は比較的少ない方です。しかし、ごくたまに発生する病害虫はありますのでご紹介しておきます。
風通しよく乾燥気味に育てていれば心配ありませんが、まれに密植や過湿が原因で起こるべと病が発生します。葉っぱに汚れたような斑紋ができて、それがどんどん広がっていきます。みつけたらすぐに殺菌剤を撒き、そのような葉っぱは集めて燃やしてしまいましょう。
害虫については、ごくたまにアブラムシやカイガラムシが付いてしまうことがありますので、見つけたら殺虫剤ですぐに駆除しましょう。アブラムシはテープで貼りつけて取る方法もありますし、カイガラムシは歯ブラシでこすり取るという方法もあります。
マツバギクを鉢植えで育てる場合は、根詰まりして花が付きづらくなってしまうため、数年に1回くらいのサイクルで、今までよりもひと回り大きい鉢に植え替えます。マツバギクの下葉が枯れてしまっているようなら、挿し木をした方が良いでしょう。
なお、植え替えに適しているのは、春または秋の過ごしやすい季節です。
マツバギクは「挿し木」で増やします。挿し木に最適なのは9月ですが、5月から9月の間であれば大丈夫です。
若い茎の先端を4センチ程度カットし、下葉を1枚取り除きます。挿し木のための用土はパーライトまたはパーミキュライトを使い、深さ1センチ程度に挿し木をします。過湿になると根腐れしてしまいますので、やや乾燥気味に半日蔭に置いて育ててください。
1カ月程度で発根しますので、そのタイミングで鉢上げをし、4号鉢なら3本、5号鉢なら5本程度植え付けます。密植になると風通しが悪くなり過湿になってしまいますので、たくさん植えすぎないようこの程度にします。
その後は茎が伸びてきたら摘芯するというのを繰り返すと、上手に枝分かれしていきます。
ちなみに、摘芯した茎もまた、簡単に挿し木できますので、増やそうと思えばどんどん増やせますね。
マツバギクには、それほど難しいお手入れはありませんので、初心者にも扱いやすいといえます。
マツバギクの花が終わった際には、株が弱ってしまわないように、花がらはこまめに摘んで、風通しを良くしてあげてください。また、伸びすぎた枝は、植え替えのタイミングで刈り込んでしまいましょう。
マツバギクは、多肉質の細い葉っぱとキクに似た花びらが特徴です。日に当たっている時しか花を咲かせないため、夜になると花は閉じてしまします。
マツバギクには、「なまけもの」「怠惰」といった花言葉と、「ゆったりした気分」「心広い愛情」といった花言葉があります。
今回は、南アフリカ原産の多年草、マツバギクの育て方についてご紹介しました。
育てやすくて、かわいらしく咲き誇る美しい花を長く楽しむことができます。
株を選ぶ際には、茎葉が伸びすぎていなくて、たくさん花の付いた株を選ぶとよいでしょう。
乾燥に強く、病害虫の心配も少なく、充分な日当たりがあれば丈夫に成長してくれるため、初心者にもおすすめです。
※トップ画像はranranさん@GreenSnap
GreenSnap編集部