warning
error
success
information
春には新緑、初夏にはかわいらしい花、秋には美しい紅葉、そして冬にはクリスマスリーフなどにも使える白い実と、一年中楽しめるナンキンハゼ(南京ハゼ)。中国が原産の樹木で、昔からロウソクや石鹸などの原料として使われてきました。今では秋の紅葉に欠かせない樹木として重宝され、公園や街路樹などで私たちの目を楽しませてくれています。そんな魅力たっぷりのナンキンハゼの育て方をご紹介します。
ナンキンハゼは日当たりが良く、水はけのよい場所であればどんどん育ちます。
暖かい土地を好むため、関東よりも南の地域での育成に最適です。耐寒性もあるため北の方でも育ちますが、あまり美しく紅葉はしません。
ナンキンハゼは乾燥に強いため、基本的に降雨のみで育ちます。鉢植えの場合は、土が乾燥していたら水をあげるようにしましょう。
ナンキンハゼはやせた土壌でも育つ強さがあり、成長スピードも速いため、基本的には肥料は必要ありません。成長が気になる場合は、2月~3月頃に緩効性の肥料を与えてあげるといいでしょう。
ナンキンハゼは前述の通り、やせた土でも育つため、用土にそれほどこだわる必要はありません。強いていえば、水はけのよい土を好むため、粘土質の土には川砂を混ぜてあげると良いでしょう。鉢植えの場合は、市販の培養土で構いません。
ナンキンハゼは耐病性が強く、病害虫に悩まされることはほとんどありません。
ナンキンハゼはとても成長スピードが速く、根も広く張り、大きく育ちます。そのため、狭い庭に植える際には注意が必要です。
最近では園芸品種で成長スピードの遅いものも出ているので、そちらを選ぶか鉢に植え付けるようにしましょう。植え付け時期は、10月頃が最適です。
ナンキンハゼは、植え替えはあまり好みません。地植えの植え替えは、根が広く張っているので避けたほうがいいでしょう。鉢植えの場合は、あまり根をくずさないように注意してください。
ナンキンハゼの増やし方には「種まき」や「根伏せ」、「挿し木」などの方法がありますが、「根伏せ」や「挿し木」は難易度が高いので、「種まき」で増やすのがおすすめです。
ナンキンハゼの白い実を採取したら、中にある種子を植えてあげましょう。種まき時期は、種を採取したすぐあとの、10月頃が最適です。植えたあとは、水をたっぷりとあげて、発芽するまで乾燥させないように気をつけてください。
また、ナンキンハゼはこぼれ種で自然繁殖することもあります。
ナンキンハゼの株元を掘り起こし、根を15cm位の長さに切ります。その切った根を、深さ5cmくらいに横向きに植えてあげましょう。根伏せは3月下旬~4月上旬頃に行ってください。
ナンキンハゼなどの落葉樹の挿し木は、2月下旬頃~7月上旬頃に行います。前年に伸びた枝を穂木とし、鋭い刃物で斜めに切り取りましょう。切断面がつぶれていると、発根しにくくなります。
切り口を乾かさないように穂木を水につけておき、土を入れた植木鉢の縁の方に穴をあけ、挿してください。鉢の縁は通気性が高いので、発根しやすくなります。土と切り口を密着させるように、指で押さえてあげましょう。
ナンキンハゼは放っておいても自然な樹形になりますが、成長スピードがとても速く、1年で1~2mほど大きくなります。
もし小さくとどめておきたい場合には、刈り込みを行いましょう。刈り込みの時期は、厳寒期の前の落葉時期が良いでしょう。枝元から切る強めの剪定を行うこともできます。
ナンキンハゼの花言葉は、「真心」や「心が通じる」です。
葉っぱの形がハートの形に似ていることや、きれいな緑色の葉が、美しく紅葉していく姿からつけられたという説があります。
白い実がクリスマスリースなどにもよく使われているナンキンハゼ。秋には素晴らしい紅葉を見せてくれる木です。とても育てやすく、手入れも簡単。地植えにすると大きくなりますが、鉢植えで育てることも可能なので、挑戦してみてはいかがでしょうか?
※トップ画像はphiXさん@GreenSnap
GreenSnap編集部