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ユキワリソウは、キンポウゲ科のミスミソウ属に分類される多年草で、毎年花が咲きますが、花の色や形は色々ある事でも知られています。春の気配を告げる山野草として人気があります。日本では4種類があり、これらをまとめてユキワリソウと呼んでいます。
そんなユキワリソウの育て方を説明します。
ユキワリソウは基本的には日光を好む性質を持っているため、お日様の光によく当ててあげるようにしましょう。ただし、強すぎる日差しや高温多湿となる環境下、夏の暑さには弱いという性質を持っているので、その点は注意が必要です。
花が咲き終わったあとから10月頃の期間には、直射日光は避けるようにしてあげて、明るい日陰で育ててあげた方が安全です。
11月〜花が咲いている春先の期間については、十分に日光に当ててあげるようにし、健康な株になるように育てましょう。
ユキワリソウは、明るい日陰となる場所に置いて育ててあげるようにします。また、長雨が当たってしまうのも良くないので、軒下とか風通しが良い涼しい棚上などに置いて育てるのが向いています。
一方耐寒性はありますが、寒風には注意が必要となります。
ユキワリソウを鉢植えで育てる場合には、直接鉢を地面に置いてしまうと、鉢底部分から雑菌が入り込んだり多湿の環境となりやすいので、できるだけ避けるようにした方が無難です。
ユキワリソウは多湿の環境に弱い一方、極端過ぎる乾燥にも弱いため、夏の水やりに関しては注意が必要です。
基本的には、鉢の土の表面が乾いていたら、十分な水をあげます。夏の水やりのタイミングは、夕方〜夜の時間帯に行うのがベストとなります。
特につぼみが出てきてから花が咲き終わるまでの時期には、絶対に水切れを起つこさないように注意して下さい。ただし、夏場は高温期なので、どうしても水をやり過ぎたちになりますが、くれぐれも過湿は禁物です。
ユキワリソウを庭に地植えして育てる場合、晴天の日が何日も続くならしっかりと水やりは行います。
ユキワリソウの場合は、冬の時期も水やりは必要となります。冬の水やりのタイミングは、朝の時間帯がベストとなります。鉢植えの表面の土が乾いていたら、たっぷりと水やりを行って下さい。
ユキワリソウは、鉢植え・地植えどちらの場合であっても肥料が必要です。葉っぱが展開してくる頃からは、葉数が充実するように、チッ素分が多く含まれている液体肥料を与えるようにしてあげましょう。
葉っぱの展開したあとには、中心に止め葉と呼ばれる小さな葉が見え始めるようになります。そうなると花芽が形成される時期に入りますので、リン酸分が多い液体肥料への切り替えが必要となります。
梅雨明け後〜夏場の時期にかけては、液体肥料は必要ありません。秋のお彼岸前後〜冬頃までは、チッ素、リン酸、カリの成分が等量となっている液体肥料を使うようにして、株が大きくなるようにします。
どのタイプであっても、液体肥料の回数の目安は、2週間に1回です。
植え替えをしてから2週間後には置き肥をし、花後にはお礼肥としての置き肥をするのも効果的で良いです。また植え付けを行う際には、緩効性の化成肥料を元肥として1株につき数粒程度施すようにします。
ユキワリソウを育てるときは、排水性と通気性が良い鉢に土を入れましょう。
鉢植えの場合には、鉢穴が大きくて深めのものを選んで下さい。鉢穴の小さなものや、釉薬(うわぐすり)がかかっているものでは、水はけも悪く多湿になりやすいため、初心者は避けた方が良いでしょう。
土も同様で、水はけと水もちが良い土を用います。
鉢植え・地植えどちらの場合であっても、自作する場合には、「日向土と鹿沼土が同量」もしくは「日向土4:桐生砂4:赤玉土2」の割合で配合した土がおすすめです。市販の山野草の土やユキワリソウ専用の培養土でも大丈夫です。
ユキワリソウの植え付けや植え替え時期は、春に花が咲いたあともしくは秋のお彼岸前後が適期となります。植え替え頻度については、2年に1回を目安にして下さい。
株が大きく生長していたら、それを一回り大きなサイズの鉢の中に植え替えます。春に植え替えを行う場合には、葉っぱや根の脱水に注意します。秋に行う場合には、葉っぱや根の乾燥に注意を払うようにします。
春ならば数日間、秋ならば1〜2週間程度、日陰に置いてしっかりと水やりを行います。落ち着いてきたら様子を見ていつもの置き場所へと戻しましょう。葉受けのリングを利用すると葉が傷むのを防げ、美しい姿を維持することができます。
ユキワリソウの株をこれ以上大きくはしたくない場合には、株分けをしながら植え替える必要があります。
種まきの適期は、4月中旬〜5月頃です。セルトレイの中に、市販のユキワリソウ専用もしくは山野草専用の培養土を入れます。
種を一粒ずつ蒔いた後にたっぷりと水やりを行います。そして土が乾燥しないように半日陰の場所で管理を行って下さい。本葉が数枚程度まで育ったら、大きな鉢の中に植え替えるようにします。
ただし、ユキワリソウは種まきからだと開花までに数年を要すため、苗から育てる方が良いでしょう。
ユキワリソウの増やし方には、「種まき」と「根伏せ」、「株分け」という3つの方法があります。
種まきは発芽するまでに一年以上かかるので、その間にコケが生えないように気をつけて、翌春までは軒下で管理を行うようにして下さい。
根伏せというのは、長く伸びて生長した根茎を外してから、植え付けを行うのと同じように地下に埋めておく方法です。
そうすると翌春には発芽してきます。しかし栽培株からの発芽率は結構低いので、この方法もあまりおすすめはしません。
一番おすすめは株分けです。植え替え時に行いましょう。
株を分ける際には、軽く手で引っ張ってから、根が多く付いている状態で分けるようにします。あまりに細かく分けるのは良くありませんので避けるようにして下さい。
ユキワリソウは病気にかかりやすいです。「灰色かび病」「炭そ病」「ウイルス病」「白絹病」「軟腐病」などが知られています。
花の終わり頃〜葉っぱの展開する時期には、灰色かび病が発生しやすいです。芽出しのあとには、炭そ病にかかりやすいです。
灰色かび病というのは、落ちた花びらや古くなった葉っぱの傷んでいる部分にカビ状のものが付きます。対策としては花が咲き終わったら花びらは取り除くようにします。
炭そ病は、葉っぱに黒班や茶斑が出てしまい枯れてしまうため、発見したら隔離して様子を見て下さい。
ウイルス病については、芽出しの後に、葉っぱを形成する時期にかけて、ひどい萎縮や色ムラが出現したら感染している疑いがあるため、見つけ次第すぐに処分するようにして下さい。
害虫も、アブラムシやナメクジ、バッタ、ハダニ、ネコブセンチュウがよく知られていますのでこまめにチェックするようにし、薬剤を散布して駆除を多なって下さい。
ユキワリソウは、蕾が膨らんでくる頃〜開花期間中は日が良く当たる場所に置いて管理するようにします。日陰では花茎が間延びした感じになるので注意が必要です。
花の時期が終わって葉っぱの展開が始まりましたら、明るい日陰や木漏れ日の下など、風通しの良い環境下で管理を行って下さい。
また、ユキワリソウは多湿に弱いので、雨は避けるようにしてあげましょう。とはいえ極端な乾燥も良くないので、鉢の表土が乾いていたら十分な水やりを行うようにして下さい。
庭に地植えしている場合であっても、晴天が数日も続くような場合には、水やりを行う必要が出てきます。冬の乾燥した風や強すぎる風は、花芽や葉っぱを傷める原因となりますから注意して下さい。
冬に凍結する地域では、落ち葉などをかけてあげるようにしましょう。過湿や乾燥のし過ぎには注意する事がポイントです。水の管理にはくれぐれも気をつけるようにしましょう。
ユキワリソウの花言葉は「あなたを信じます」、「信頼」、「期待」、「和解」、「自信」などです。
今回は、湿っている斜面などに自生し、強すぎる日差しや、多湿の環境は苦手なユキワリソウの育て方についてご紹介してみました。
基本的にはとても丈夫でポイントを押さえさえすれば育てやすい草花です。花の色や形も豊富にありますので、選ぶ楽しみもあります。
可憐な花も心惹かれるものがありますので、ぜひ一度この記事を参考にして育ててみて下さいね。あなたの近くで春の訪れを告げてくれますよ。
GreenSnap編集部